金閣寺は燃えているか?
鯨統一郎
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刊行日 2021/11/11 | 掲載終了日 2021/11/09
ハッシュタグ:#金閣寺は燃えているか #NetGalleyJP
内容紹介
長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、気づけば〈スリーバレー〉に足が向くように。女性バーテンダー・ミサキの魅力のせいなのか、文学談義のせいなのか。ある晩、彼女が持ち出したのは、川端康成の『雪国』はミステリなのでは?という疑問だった。そこに途中からやってきた宮田が、珍妙な回答を披露し始めて……。名作の数々を鯨流解釈で贈る、文庫書き下ろし。
今作で主に取り上げている作品
・川端康成『雪国』
・田山花袋『蒲団』
・梶井基次郎『檸檬』
・三島由紀夫『金閣寺』
出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784488422066 |
本体価格 | ¥680 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
なんとも不思議で面白い本でした。
さまざまな名作がそういう捉え方もあるのかと思わず唸ってしまうような形で登場人物たちが語り合っていて未読のものはぜひ一度読んでみたく、読んだことのあるものもこの本を片手に読み返してみたくなりました。
私は、デビュー作から、鯨先生のファンです!今回も、鯨流超有名な名作を新解釈!今回も突拍子もないのが楽しい。鯨先生、毎回、よくこれだけのアイディアが思いつかれると感心します。田山花袋の『蒲団』からの、名作のタイトルをラノベ風に変換するのは、笑えました。とともに、これって、お店でクイズ風にPOPを付けたら、ウケるんじゃないか?!と思ったり…。
真面目なところでは、三島由紀夫の作風についての見解。同意。
そして、毎回、私が何よりも楽しみにしてるのは、スリーバレーに出されるお酒。今回も、しっかりメモしたので、今度、飲んでみます!お酒を飲みながら、文学談義、楽しいです。
敷居は高くない?
日文研究界の重鎮と若い女性バーテンダー、ライバル男性がおりなす文芸談義の短篇集。
近代文芸作品を新しい解釈で切り刻みますが、これもか、これまでもかというぐらい定説、新説、珍妙説が入り乱れ興味深い。ただ押しつけがましいものではなく、自由な解釈を促しているようにも思えた。
若干敷居が高いと思われている文芸作品への興味をあげてくれる作品。
デビュー当時から一貫した創作姿勢が楽しめた。半分は馬鹿馬鹿しく感じるが、もう半分は、ちょっと違った視点から上手いことスポットを当ててるかも、と思えてくるから不思議。
「雪国」の考察が一番面白かったかな。