蛾 姿はかわる

この作品は、現在アーカイブされています。

ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。

出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。

1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2021/10/25 | 掲載終了日 2021/10/25

ハッシュタグ:#蛾姿はかわる #NetGalleyJP


内容紹介

うすい色の蛾と、こい色の蛾。産業革命の大気汚染を生きのびてきたオオシモフリエダシャクの、進化のおはなし。

うすい色の蛾と、こい色の蛾。産業革命の大気汚染を生きのびてきたオオシモフリエダシャクの、進化のおはなし。


出版社からの備考・コメント

イザベル・トーマス 文 
ダニエル・イグヌス 絵 
青山南 訳 
257 × 257 ミリ ・48ページ

イザベル・トーマス 文 
ダニエル・イグヌス 絵 
青山南 訳 
257 × 257 ミリ ・48ページ


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784759822250
本体価格 ¥1,900 (JPY)

閲覧オプション

NetGalley Shelf App (PDF)

NetGalley会員レビュー

産業革命と蛾を通して、環境と過酷な環境に対応し、生き残ろうとする生き物の長期戦略を知ることができた。
蛾はどうも苦手で、よく観察したことはなかったが本書で少し興味が湧いてきた。
蛾のすごさを感じるとともに、人間の営みがいかに自然に影響を与えているのかも知ることができた。
本書では蛾の生態を通して、私たちの営みが野生生物に与える影響は大きいのだから、それを頭に置いて暮らす必要があるのではと伝えているようにも思う。

このレビューは参考になりましたか?

なによりも絵が魅力的!「蛾」というちょっと人気のない虫なのに、美しく感じられるのが素敵なところだと思います。その絵にそって描かれている世界が自然科学と社会環境の変化で、深い内容でした。小さい子どもから大人まで惹きつけるのではないかと思います。

このレビューは参考になりましたか?

IsabelThomas
IDanielEgnéus

#Moth
#AnEvolutionStory
美しい蛾の絵本。蛾の恐るべき生態を描くのみならず、その進化の過程、そしてなぜこんなことが起きているのか、それは人間にも原因がある。生物の神秘とともに我々人間への警鐘にもなっている。
Peppered moth
オオシモフリエダシャク
という蛾。

この本を読んで、さらに興味をもった人は調べて見るかもしれない。
それが本の力、考えの伝播力でもある。
自分が少しだけ調べたこと。
#工業暗化
という概念に繋がる。WIKIから引用する。このことを訴えたかったのではないだろうか。作者は。#自然淘汰 の悲しき形なのだろうか。

工業暗化(こうぎょうあんか、industrial melanism)とは、「19世紀後半から、ヨーロッパの工業都市が発展するにつれて、その付近に生息するガ(蛾)に暗色の変異が増加した[1]」という現象を指すための用語である。

概説[編集]
「工業暗化」の例としては、しばしばオオシモフリエダシャク(en:Peppered moth; Biston betularia)が言及される[1]。もともと、ほとんどのオオシモフリエダシャクは明るい体色をしており(淡色型;f.typica)、明るい色をした木やコケの上では効果的な保護色となっていたが、19世紀半ばごろから黒い色の個体(暗化型;イギリスのものはf.carbonaria)が報告され始め、一部の個体群ではほとんどを暗化型が占めるに至った。最初に注目されたのはイギリスであったが、その後はヨーロッパの各地で見られるようになった[1]。当時は産業革命の初期にあたり、イギリスのロンドンからマンチェスターにかけての地域では、石炭を燃やすことによって生じる大気汚染のため、コケのほとんどが死に絶え、木の樹皮はすすで黒く汚れていた[2]。また一部の研究者は、淡色型は田舎に多い傾向があり、暗化型は工業化された地域に多いことを報告した[2]。これらの事実を結びつけ、「黒くなった景観においては、暗化型のほうが生きのびるうえで有利なのだ」という自然選択説ベースの説明がされるようになる[2]。

このレビューは参考になりましたか?

蛾の色は、環境の変化に適応して、人間が生態系を壊してもそれに適応し続けて、そしてこれかも種が生き続ける。とても奥深い。蛾といっても、リアルではなくて、幻想的に描かれていて、とても綺麗でした。蛾が集まっている絵が特に良かったです。これから蛾をみる目も変わってくると思います。

このレビューは参考になりましたか?

ダニエル・イグヌスさんのイラストの美しさにまず感嘆する。
オオシモフリエダシャクの進化と環境への適応について、わかりやすく解説。
科学絵本でありながら、幻想的なイメージも受けるイラストに、静かな感動を覚える。
自然淘汰が起こる仕組みから、逆に人間界の環境を整えれば、濃い色の個体と薄い色の個体のバランスが戻ることとなった。これは希望の光。
生き延びるために、生き物に組み込まれた能力のすばらしさを感じました。

このレビューは参考になりましたか?

本書は、オオシモフリエダシャクという蛾が、ヨーロッパの工業化が進み、空気が汚れたときに、それまでの白い霜降り模様の個体に変わって、黒い個体が増えたということを絵本仕立てにしたものだ。こういった現象を「工業暗化」というらしいが、実際にある現象である。要するに環境に合わせて、オオシモフリエダシャクは体色を変化させてきたのである。それは汚れた環境では、体色が白いより黒い方が、捕食者に見つかり難いからだという。こういった自然の不思議さ逞しさを子供さんに教えてあげると、理科に興味を持つ人が増えていくのではないかと思う。

このレビューは参考になりましたか?