オルレアンの魔女
稲羽 白莵
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刊行日 2021/08/25 | 掲載終了日 2021/08/30
ハッシュタグ:#オルレアンの魔女 #NetGalleyJP
内容紹介
「オルレアンの魔女」が甦り、監獄の島で惨劇の幕が上がる!
地下道、鉄仮面の女、孤島、魔女伝説……映画祭の町にセレブが集うとき、
連続殺人の幕が上がる。数学的論理で謎を解く刑事とソプラノ歌手が辿り着く、現代史の闇。
――中川右介(評論家)推薦!
映画の都、監獄島、そして魔女の街へと駆け巡る探偵行!
パリ・オペラ座新作公演の主役に抜擢された天羽七音美。原作者レジーヌ・ブラパンがこだわる「黒髪のジャンヌ・ダルク」像にぴったりなのだという。演出家ジャック・ロランの依頼で、七音美は宣伝のためカンヌへ渡る。その頃、パリでは娼婦が丸刈りにされ殺される事件が起こっていた。被害者はカンヌのホテルの部屋番号と「オルレアンの魔女」という謎の言葉が記されたメモを握っていた。捜査にあたる刑事エミールもカンヌへ飛び、そして舞台は忌わしき伝説の残る「監獄島」へ。果たしてオルレアンの魔女とは……
【著者紹介】
稲羽白莵(いなば はくと)
2015年「北区内田康夫ミステリー文学賞特別賞」受賞。2017年島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞(通称:福ミス/知念実希人・酒本歩らを輩出)準優秀作。受賞作『合邦の密室』を、本格ミステリでは定評のある原書房より刊行。2020年『仮名手本殺人事件』を上梓、文庫化がまたれる作品のひとつ。
出版情報
ISBN | 9784576211398 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
面白かったです!一度読み終えた後すぐ、もう一度最初から読み直してしまいました!一度目は純粋な本格ミステリーとして読み、二度目は作品の舞台である監獄島やオルレアンについて、ジャンヌ・ダルクや鉄仮面の男に関する史実を調べながら歴史ミステリーとして楽しみました。現実世界とリンクしているので、一度読み終えた後も何度も楽しめる物語だと思います。
誰もが一度は耳にしたことがある映画の町で起こる連続殺人。オペラ歌手と数学的論理で謎に迫る刑事という異色コンビも、ジャンヌ・ダルク所縁の地、オルレアンという舞台設定もとにかく魅力的でした。舞台はとても華やかなのにどこか不穏な雰囲気が漂っていて、ハサミやギロチンの音も文章から実際に聞こえてくるようで、まるで舞台や映画を観ているような読み心地でした!いつかオルレアンを聖地巡礼して、実際のジャンヌ・ダルク祭りを見てみてたくなりました。
横溝正史や高木彬光といった探偵小説全盛期の作品に似たクラシカルな展開におもわず笑みがこぼれる。横溝ほどの湿り気を感じないのは舞台がフランスだからか。社会心理学では有名な地名である「オルレアン」を持ち出して、そこに鉄仮面や魔女伝説などを上手くまぶしてフランス裏面史を語りながら、実は現代社会の状況への警鐘を語るなど並の筆力ではない。それでいてエンターテイメント性がきっちり確保できており、読みだしたら止まらない面白さ。カンヌの美しさやオルレアンのジャンヌ・ダルク祭りの雰囲気がよく出ており、映像的にも目に浮かぶよう。七音美とエミールを主人公にした続篇を読みたくなった。