本が紡いだ五つの奇跡
森沢明夫
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刊行日 2021/09/14 | 掲載終了日 2021/09/13
ハッシュタグ:#本が紡いだ五つの奇跡 #NetGalleyJP
内容紹介
本が生まれて、読者へとつながる「本に関わった五人の奇跡の物語」。
仕事がなかなかうまくいかない女子編集者の最後のチャレンジで実現した新作小説。その小説が人々を気持ちを奇跡のように紡いでいく。
心の機微をやさしく綴る感情の魔術師の最高傑作!
第一話 編集者・津山奈緒の章
第二話 小説家・涼元マサミの章
第三話 デザイナー・青山哲也の章
第四話 書店員・白川心美の章
第五話 読者・唐田一成の章
◆森沢明夫(もりさわ・あきお)
1969年千葉県生まれ、早稲田大学卒業。2007年『海を抱いたビー玉』で作家デビュー。14年『虹の岬の喫茶店』が映画化されて話題になる。小説に『夏美のホタル』(16年映画化)『癒し屋キリコの約束』(15年テレビドラマ化)『きらきら眼鏡』(18年映画化)『エミリの小さな包丁』『ぷくぷく』『恋する失恋バスツアー』『雨上がりの川』『青い孤島』など、エッセイに『あおぞらビール』『森沢カフェ』など著書多数。
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★★
出版情報
ISBN | 9784065245613 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
一冊の本を編むために勇気を振り絞って1歩を踏み出す人がいる。
奮い立って物語を創る人がいる。一冊の本に救われる人がいる。
本への思いは側にいる人に伝播していく。
この物語はそういう話です。物語に思いを馳せたことのある人なら
救われたことのある人なら読んでほしい。
そうでない人にもやっぱり読んでほしい。この思いが伝播しますように。
森沢さんのいろんなお話のエッセンスがちりばめられていますよ。
それもお楽しみです。#本が紡いだ五つの奇跡 #NetGalleyJP
編集者、小説家、デザイナー
書店員、そして読者の手から手へ。
あらためて一冊の本は、いろんな人の手をかけて、手に渡って書店や家の本棚に並んでいるんだなと思う。
心に響く本や思い入れのある作品は、人それぞれに違っている。
物語に入り込めなくても、はっとする一文がずっと心に残り
力を与えてくれる言葉になることもある。
今日私が出合う読む本は、そんな奇跡のようなものかもしれない。
森沢さんが描くと、ちょっぴり恥ずかしくなるような展開も
素直に受け取れるのです。
ひねくれ者の私を素直にしてくれる森沢ワールドでした。
すごく良かった!
一気に読んでしまいました。
それぞれの視点で、それぞれの人生模様に本との関わりで変化する想いが涙を誘います。登場人物がその後どうなったのかな…など想像を巡らさせて、もっともっと読みたくなります。
ちょっと気になるのは都会の書店ではアルバイトでも名刺支給されるのですか?
1冊の本に関わる5人のベクトルがそれぞれの傾きで輝きを放つまで、それが結果奇跡のような物語となって還ってくる。
振り返れば「あの時」というターニングポイントになった本。まるで使命があるかのように人から人へと渡っていく。必要な時に必要な人へ、必要な場面で。
見えない運命の糸のように人の心を繋いで、人生のリスタートを切らせる。
物語の力は人を救う。それを再確認させてくれる物語でした。
本が生まれるもっと前の段階から、人から人へ本が渡されていくところまで、1冊の本を巡り、様々な人たちが出逢い、奇跡のように繋がっていく物語。誰しもがぶつかる壁、人には話せない本音、人生において一人一人が抱えるそれぞれの葛藤。心の中で複雑に絡み合ってしまったと思えるものでも、この本を読めば少しずつほぐれていくのではと思えるような、そんな不思議な力が宿っている。自分の中の色とりどりの感情が刺激され、心に留めておきたいメッセージが散りばめられていた。読書好きな方にはもちろん、読書が苦手な方にもぜひともゆっくりと味わいながら読んでいただきたい一冊。
書店に並ぶ1冊の本が、どのような思いで生み出され、どれだけの人の気持ちが込められ読者の元へ届くのか、そして手に取り読んだ人から人へと、更なる想いを乗せ広がってゆくさまに、改めて、本への愛着や敬意が更に深まる思いがした。これは、それぞれにいろんな事情や人に言えない悩み、深い悲しみを抱えながら生きている人たちが、本を介し相手の気持ちに触れ、期せずして繋がりあっていくあたたかな奇跡の物語。作者の紡いだそのストーリー展開の素晴らしさに、涙しながら唸った。本や読書が大好きな人は勿論、あなたも、1冊の本を手に取るところから始まるあなたの奇跡の物語を信じてみませんか?
本を読む人なら忘れられないあの本、忘れられない作家がいるだろう。この物語はそんな一人の崖っぷち編集者の熱い思いが、同じ崖っぷち作家を動かすところからはじまり、五つのそれぞれの人生に紡がれ、めぐり逢いをもたらす。人は生きているからこそ、今この時の選択が正しいのかに悩むもの。でもそれが正解かどうかは誰にもわからない。それなら自分が決めた道を信じて胸を張って歩いて行こうと、そっと背中を押してくれる作品でした。
人から人へ手渡された本は奇跡をもたらす。
嬉しい時、悲しい時、私に寄り添ってくれる本はどの本だろう。
今はまだその本を探している途中なのかもしれない。
もしかしたら、ずっと雨宿りしていて気付いていないのかもしれない。
優しい連鎖のこの本は、そっと背中を押してくれる。言わないだけ、言えないだけで誰もが抱える過去。
そんな過去を抱える人にそっと寄り添ってくれる1冊。
歩き出したい人には、そっと背中を押してくれる1冊。
次にこの本を読むのはどんな時だろうか。寄り添ってくれる言葉が必要な時、この本を思い出し読んでみよう。
「あの人に読んでもらいたい」……そんな思いで手掛けた本、勧めた本……そのひとつの波紋からどんどん広がって、たくさんの人を繋げて救いになっていく……とても、心温まるお話でした。『さよならドグマ』……わたしも読んでみたいです。
作中では表紙の話も出てきました。表紙買いというものがありますが、あの買い方なかなかハズレがありません。感性が合うからだと思っていますが、青山哲也さんの話で「なるほど」と腑に落ちました。「ただキレイ」ではなく「本に合うか」で表紙が作られていることを知ったからです。
この本の表紙も、内容に相応しい色づかいで優しさが存分に表されています。「この本の表紙なんか好き」って思った方にぜひ手に取って欲しい一冊です。
久しぶりに物語で癒されました。
本に関わる人の人生模様、どのエピソードも心にじんわりくるものがありました。
個人的には書店員さんの接客用語に引っ掛かりを覚えたものの…気になるお客さんとのやりとり、ドキドキしながら読みました。1冊の本に、物語に出合うこと。人生を変える、きっかけになることは大袈裟なことではないと私も信じています。
ヒットを出したことがない編集者、売れない小説家、これが最後の仕事になるかもしれないデザイナー、この本を読んで勇気をもらった読者、それぞれの思いが交錯します。
それぞれに悩みがあり、夢があり、一歩前へ進んでいいのかをためらい、誰かに背中をポンと押してもらうのを待っているのかもしれません。上手く背中を押してもらえたから、それをきちんと受け止められたから、人は何かを決断できるのですね。
涼元マサミが書いた「さよならドグマ」はどんな小説だったのかしら?
最後の方で、「虹の岬の喫茶店」がちょっと登場しました。あそこのコーヒーはおいしそうだなぁ。
一冊の本が生み出した不思議な連鎖は、幸せな連鎖になったようです。
「1冊の本」が持つ力の大きさ、人々に与える影響。
誰でも、心揺さぶられた「本」というものがあると思います。私はそういう出会いを求めて、日々読書している、とも言えます。
それがテーマの本書。
その「1冊」には、色んなドラマや熱い思いが積み上げられて、読者である私の手元に届くんだ、と、あらためて実感し、もうそれだけで大きな感動に包まれました。
そして、作り手は同時に読み手でもあります。
編集者、小説家、デザイナー、書店員、読者…それぞれが、泥の中でもがき苦しみ、力のある本と出会い、前へ踏み出していく姿に、どんな立場の人でもそれぞれ他人には見せない悩みを抱えていて、誰もが同じように、力ある本によって影響を受け行動に変化が生じるんだ、ということにも気が付かせてくれました。
作り手の思いと、読み手の思い、両方に思いが馳せられる贅沢な作品でした。
「1冊の本」が持つ無限の可能性を、森沢明夫さんらしい温かくて優しい目線で再認識させてくれて、今手元にある本への思いが一層深くなると共に、これからも、益々本を読みたくなる作品でした。
本書を手元に置いて、心が疲れた時に背中を押してもらいたいと思います。
ある作家がたった一冊しか本を出していなくても、その一冊が自分にとってかけがえのないの本で、その本が世界に存在することに感謝することがある。
最初の物語の主人公、編集者の奈緒はかつて自分を救ってくれた本の作者が、今は路線を変えて売上がくすぶっていることをもどかしく思う。
そして"崖っぷち"の二人は本作りに乗り出すーー
やがて二人の出会いから生まれた新しい本は、優しい奇跡を起こしていく。
それをすとんと素直に受け止めることができるるのは、実際に一冊の本が多くの人にもっとささやかに、でも確実に奇跡を起こしているということを知っているからではないだろうか。
優しい余韻の中で、自分を救ってくれた本を思い出しました。
とっても良かったです!5人それぞれのストーリーと一冊の本への想い。著者にとっても編集者やデザイナーにとっても、書店員にとっても読者にとっても、自分の過去を肯定して今と未来を前を向いて生きていこうと思わせるような、それぞれの人生に大きく影響を与える素敵な本『さよならドグマ』私も読んでみたいです。暖かくて爽やかな風が吹いている様な優しくて心地の良い本でした。
編集者の熱い想いから始まり、小説家、デザイナー、書店員と様々な人たちの想いが重なってできた一冊の本。
最後は読者の手に渡って、さらに読者同士の交流が始まる。それらは奇跡的な話のように描かれているが、私がこの本に出会えたことも、ある種の奇跡の一つかもしれない。
人との出会いも、本との出会いも、必然ではなく、偶然。その出会いが人生を変えるかもしれない。本を読んで感じたこと、もらえた勇気や希望を、しっかり記録しておこうと思う。
一冊の本に関わる人たち‥‥編集者、小説家、デザイナー、書店員、そして読者。それぞれが抱えた事情と複雑な思い。一冊の本が持つ力を描く5つの連作短編。
親の思い、子の思い、夫の気持ち、妻の気持ち、自分の立場で必ず誰かの心に寄り添いたくなる、そんな暖かくて、瑞々しい作品。
デザイナー・青山哲也の章は泣けて泣けて。。
森沢作品は初読みですが、もう少し読んでみたくなりました。
一冊の本が芽吹き浸透するまでを描いた、すり減った心に寄り添い優しい気持ちを生み出す物語。編集者、小説家、デザイナー、書店員、読者、立場は違えど携わる人たちの本に向けられた真っ直ぐな熱意と、ちょっと歪なSOSが窺えて、作り手の張り詰めた緊張感も本の大事なエッセンスになっているのを感じた。作中作に出会った登場人物たちの様に、この作品に出会う人たちも温かい気持ちを形にして繋げたくなるはず。郷愁をかきたてる情緒豊かな森沢ワールド。
一冊の作品に関わる編集者、作者、装丁、店員、読者…さまざまな人の物語。本で人とつながったあの時間。あの一節に支えてもらったこと。そんな本にまつわるエピソードが、本が好きな人には少なからずあるのかも。作品を読む時間は本とのエピソードを思い返すあたたかな時間にもなった。本が紡ぐ奇跡だけど、本に関わった人の思いが紡ぎ出した奇跡なのだなって。作品とともに大事な時、大事なことを思い出させてもらったかんじ。
森沢明夫さんの作品はこちらが初読みだったが、タイトルとあらすじを見て気にならずにはいられなかった。本好き、読書好きにとって、一冊の本が起こす奇跡の物語ほどわくわくするものはない。編集者、作家、ブックデザイナー、書店員、読者へと紡がれた奇跡がもっともっと広がっていくといいなと思える幸せな読後感だった。大切な人へこの本を贈って、私も一つめの奇跡を紡ぎたい。
かつて本に救われた”編集者”は、その”小説家”に、またある人を救うための本を書いてほしいと願う。彼もまた、その依頼で、自分を見つめ直し、書くことで救われてゆく。
本は小説家だけではできない。”編集者”がいてこそだと聞く。装丁をする”デザイナー”の存在も大きい。手に取りたくなる表紙=本の顔をつくる仕事は、誰にでもできるものではない。さらに、その本に惚れこんで売る”書店員”のことも忘れてはならない。
最後が”読者”だ。
初めの四者は誰にでもなれるものではない。でも、最後の”読者”は、私も、あなたも、なることができる。
辛いことがあった時、泣きたくなった時、寄り添ってくれる本に出会えることは何にも代えがたいぐらい幸せなことだ。
森沢さんの新作「本が紡いだ五つの奇跡」は、まさにそういう本。
さあ、あなたも、読者になって、心に沸き上がった想いのバトンを、次の読者へ渡そう。
#本が紡いだ五つの奇跡 #NetGalleyJP
森沢明夫さんが好きで、読んでみました。
今まで読んだ森沢さんの作品は
すべてとてもあたたかかったのですが、
今回の作品もやはりとてもあたたかかったです。
『さよならドグマ』という作品が紡ぐ、
五つの奇跡のお話。
てっちゃんとしーちゃんのお話で、
夫婦ふたりだけの生活もすてきだなぁ
と思った後に、唐田さんのお話で、
親子って良いなぁと思う。
家族のかたちはいろいろあるけれど、
どんな家族のかたちだったとしても、
自分が相手のことを大切に想っていて、
相手も自分のことを大切に想っている。
それだけで、幸せなんじゃないかなと思いました。
"いよいよ、動き出すね
俺たちの時間が"
大切な人を亡くしたあとは、
大切な人の時間と一緒に、
自分の時間も止まってしまう。
でも、生きている人は
この先も生きていかなければいけない。
動き出した時間が、
どんな風に進んでいくのかが
楽しみになるようなお話でした。
今の時代人との繋がりが難しいなか本の果たす役割、本の在り方について考えさせられるような一冊でした。
一番好きなのは青山さんの章。
現在進行形の素敵なふたりのお話がとても暖かくてずっと現在進行形で居続けて欲しいと願わずにいられませんでした。
個人的には書店員さんが直接作家さんに感想を伝えるシーンが羨ましかったー!
私も郊外の小さな書店から応援しています!
一冊の本を巡る奇跡の連鎖の物語。
編集者、小説家、ブックデザイナー、
書店員、そして読者へ──
登場人物がどんどん繋がっていく連作短編集。
普段何気なく手に取っている本はたくさんの人々の手によって作られ、わたしたち読者に届けられていることを改めて実感する。
一冊の本によって一歩踏み出す勇気をもらえたり、もう少しだけ頑張ってみようと思えたり、救われたりすることはきっとたくさんある。
様々な立場の人の本に対する愛が伝わってきて、各章の奇跡を目にする度に胸がいっぱいになった。
過去の作品とのリンクもあるので、森沢さんファンはさらに楽しめると思う。
一冊の本が生み出される。その過程には、たくさん人たちの熱い思いが込められている。だからこそ、本には不思議な力があり、読む人の心を動かすのかもしれない。人生に影響を与えるものは世の中にたくさんあるけれど、本もそのひとつ。本に救われたり、本が何かのきっかけになった経験のある人は少なくないと思う。私もその一人。ある一冊の本が紡いだ奇跡は、これからもつながり続け多くの人の人生に輝く機会を与えてくれるに違いない。切なさをあたたかさにかえてくれるこの物語を読むと、やっぱり本が好きだと心の中で叫びたくなる。
本によって人生を変えていく人達のそれぞれの話が少しずつ繋がって一冊の本になっていて素敵です。人にとって本が如何に大切か、改めて考えさせられました。本に関わる仕事に携わりたかった昔の自分を思い出すとともに、ぼんやりとして、気づいたら違った道を歩いてしまった自分。自分が嫌いな自分の人生を、今からでも少しずつでも変えていきたいと思いました。
編集、小説家、装丁デザイナー、書店員、読者。1冊の小説を世に出すのに携わる5人の物語。
そらぞれのエピソードがめちゃくちゃ温かくてじんわり心に沁みるものばかり。
1冊の本を作るためにこんなにも熱い思いや覚悟があり、それぞれに物語がある。
読み終えたとき、「さよならドグマ」を胸に抱きしめて、携わった方々の声に耳を傾けたくなった。
※装丁デザイナーの章で出てきた、本棚に面出しで置くというのを私もやりたい!
装丁の綺麗な本は表紙を見せて飾りたいと思いました。
とっても面白かったです!
悩める若き編集者から始まり、作家、装丁家、書店員、読者と、1冊の本が人々の手に渡って、生活に馴染むまでが描かれていました。
登場する人々同士が緩やかに繋がっているのも良かったです。
人それぞれ、暗い過去だったり、未来が見えなかったりで悩みがあるけれど、本がきっかけとなって少しずつ変わっていく。
その姿がみんなかっこよかった。
作中に出てきた本も、実在するなら読みたいのになあと思いました。笑
森沢さんの作品が素敵なことは知っている。
いつもそっと寄り添って圧のない優しさをこっそり分けてくれる。
一冊の本が出来るまで
色んな人の想いが関わっている。
今自分が手にしている本も間違いなく誰かの手によって届けられたものだ。
作品に救われたことのある人もいると思う。
こちらの作品を読んだ後に
作者さんにとっても作品の中に救いを求めるときもあるのかなとも思った。
またしても他作品とリンクがあるのが嬉しい。
まだ読んでいない作品にも手を伸ばしたくなったし、
作中に出てくる作品も読みたくなった。
新人ではないけど、まだまだ若い編集者の“なかなか個人的な望み”きっかけで、物語はすすんでいきます。編集者の素直で熱意に溢れた姿が著者の心を動かし、人生をたたみにかかっていたブックデザイナーの気持ちをかえます。
登場人物や場所が少しずつ関わっていて、自分も同じ空間で一緒に過ごしているよな感じは読んでいて心地よかったです。
本が生まれて誰かの手元へ届き、そっと心を動かすまでの、様々な優しい“縁”を連作のかたちで綴った素敵な作品でした。やわらかく包み込んでくれる森沢さんの世界にゆったり浸れますよ。
色彩の表現がすごく魅力的で一気に引き込まれました。物語の出発点のお話、『空色の闇』といかにも正反対みたいな、マンゴーとか、パイナップルとかポップな空の表現が特に好きでした。また、就活生には、刺さりました。特に一成さんの語る麗美さんの言葉が。正解とは?と悶々としていた私をそっと諭してくれて、心に刻まれる読書体験になりました。
「その情景、その風景が自然と思い浮かび、また、じっくりと想像することが楽しかった!」
読んだあと、まずそう思いました。
パイナップル、マンゴー、石榴など、どんな色だったかを想像しました。
次に、編集者、小説家、デザイナー、書店員、読者などの登場人物たちは
リアルで魅力的です。
1冊の本をきっかけに変わっていく登場人物たちに影響されて、自分も変わりたい!
そんな気持ちになりました。
そして、この本は、癒しとして読む、自分探しのために読む、本に関わる仕事を知るために読むなど、
さまざまな読み方ができると思います。
個人的に、本に関わる仕事をしていて、本の持つ力を再確認できたことがいちばん嬉しいです。
本の素晴らしさを教えてくれる1冊ですね。
一冊の本が繋ぐ縁ってステキですよね。
残念ながら私にはそんな出会いはありませんが…あったらいいな。
『さよならドグマ』の作中作品を期待したのですが、
こちらは別の機会に出会えるのですよね? 待ってます。
奇跡といったら言い過ぎなのかもしれないけど、繋がりが繋がりを呼んでどんどん繋がって広がっていくというのはあるように思う。そういう流れを呼び込む力、それが奇跡?疲れても挫けてもいいから休んでも立ち止まってもそれを乗り越えていけるといい。乗り越えられる仲間がいたら尚いい。そんな元気をもらえる。
1人の編集者の情熱から生み出された本が、バトンのように人と人を繋いでいく物語です。
第5話で読者に渡った本が、意外な形で第1話の編集者に繋がるので、最後まで読み終えた後でまた第1話を読み返し、あぁだから「奇跡」だったのかと腑に落ちました。
5年ほど前に森沢さんの『たまちゃんのおつかい便』を読み、登場人物の温かさや描かれる風景の美しさに心を打たれましたが、今回も温かく美しい作品でした。特に田舎の風景の描写が素晴らしく、色彩が鮮やかに目に浮かびます。
本に関わる5人も、その周囲の人も皆優しくて悪い人が出てきません。ちょっと気難しい小説家も、読み進めていくとその不器用さが憎めない人柄で微笑ましく感じました。近くにいたらそっと手助けしたくなるタイプです。
最近は電子版で本を読むことが多いのですが、この作品を読み終えたら、表紙のデザインや質感を堪能しながら紙の本を読んでみたくなりました。
全てがつながる気持ちよさ。
森沢作品の好きなところがすべて詰め込まれていて、読み終わったときは涙が出てくる。
本が本当に好きだと改めて思うことができる作品。
途中これは『虹の岬の喫茶店』では?と思わせる描写もあり、未読なので読みたいと思う。
本の持つ大きな力を感じました。一冊の本を手に取るまでには、たくさんの人たちが関わり、様々な気持ちがこもっているのだなあ、と改めて気づきました。本を通じて繋がっていく奇跡に心があたたかくなりました。本が好きな人にはもちろん、苦手に感じている人にも是非読んでもらいたい本です。
読書を生活の一部としていると時にどうしようもなく愛おしい作品に出会う。まさに『心をまるごと物語の世界に没入させ、時間の観念すら手放していくときの心地よさ。』を私に与えてくれる1冊だった。生きていれば『いろいろ』ある。最終的には自分で決めて行動するしかない。そんな時に背中を優しく押してくれる1冊だと思う。編集者から始まり、作家、デザイナー、書店員と本が作られる順番に物語が進み、最後に読者に行き着くのが常に読者である私にはとても嬉しかった。青空を見る度に思い出す物語になりそうだ。
『本が紡いだ五つの奇跡』
崖っぷちの作家と編集者が紡いだ本が様々な物語を演出していく。
一つ一つの物語が優しくて、なんでこんなに涙が溢れてくるのだろう。
人は悲しいことを体験する…それを含めていろいろなんだ、でも、寄り添ってくれる人は必ずいるよ…と語りかけて貰えたような。
心にあたたかいものを灯してくれる物語ってこういうことかと…
この物語に出てくる本のように、この本もバトンタッチしたくなった。
めちゃくちゃ良かったぁ✨
何度も泣いた。
しかも読後感も最高💕
1年9ヶ月ぶりに森沢明夫さんの作品を読んだねど、やっぱり本当に温かくて癒される☺️
本が生まれて、読者へとつながる「本に関わった五人の奇跡の物語」
編集者、小説家、デザイナー、書店員、読者、それぞれの視点の語られる。
色んな悩み、思いがある。
登場人物たちの気持ちに涙。
そんな時にそっと優しく背中を押してもらえるような作品✨
どの章も前向きな気持ちになれて良かったけど特に泣かされてしまったのは第三章の青山夫妻のお話と、第五章の親子のお話。
あと第四章もキュンとした💓この物語の始まりの第一章の奈緒の頑張りもすごくいいし、もちろん小説家の涼元先生の第二章も大事だし、全部いい😆
書き留めておきたい言葉もいっぱい。
「わたしの人生は、雨宿りする場所じゃない。土砂降りのなかに飛び込んで、ずぶ濡れのなかを楽しみながら、思い切り遊ぶ場所なんだよ」
「人生の選択肢には正解なんてないけど、でも、いつか、その選択が正解だったって、胸を張れるように生きること。そういう生き方こそが、きっと正解なんだってさ」
「若い頃ってのは、迷いに迷うのが正解なんだよ。で、ああでもなかった、こうでもなかった、次はこうしてみようって、なるべくたくさんの失敗と修正を繰り返すんだ。そうやってきた奴だけが、いずれ経験豊富な頼り甲斐のある大人になれるんだからな」
「過去を大切にすることも大事だけど、いまと未来を大切にしないと、いつかその過去まで否定することになるよ」etc…。
本当にどの章も良かったし、色んな言葉がすごく胸に沁みた✨
読書大好きだと色んな素敵な作品に出逢うことができ、とても感動したり、その作品に勇気や力をもらえることもあり、励まされることもあり、知らなかったことも知れたり、本当に沢山得ることがある。
あとigもプライベートもそうだけど読書を通して素晴らしい出逢いもあり、いつもすごく感謝してます💕
こちらの作品を読みながら読書大好きで良かったぁと改めて思ったし、読了後、この作品を誰かにプレゼントしたくなるような素晴らしい作品でした✨
森沢明夫さんの作品読んだのは、まだ4作目だけど本当に温かい作品ばかりでお気に入り💖
森沢さんご自身、温かい方だからなんだろうなぁ☺️
未読の作品も読んでいきます!
この作品とっても素晴らしかったぁ✨
めちゃくちゃ大好き❤
#本が紡いだ五つの奇跡#森沢明夫#読書感想#netgalleyjp#NetGallayJP
森沢明夫の作品はどれも温かい。本作は本を作り読者に届くまでの5つのパートで重要な役割を果たす5人の人々にフォーカスした物語だ。本を作ること・書くことから売ることや読むことなどが、それぞれの人に一歩前に出るようにパワーを与えている。その描写が温かく優しい視線で書かれている。作中の『さよならドグマ』と同じように本作『本が紡いだ五つの奇跡』も読者に同じような効果を与えている。タシュラーの『国語教師』を読んだ時にも感じた作者の「物語の力を信じる気持ち」が、物語として具現化して奇跡を起こすの5編となったように感じる。素晴らしい読後感と力を与えてくれる作品だ。
書店という本に関わる仕事に就いていた身として、かなり心にしみた。こんなふうに本が人々の手に渡って、心を動かして、広がっていく…最高じゃん!!と笑
ずっと大好きで何冊も買ってしまう特別な1冊、私もあるのでそれを思い浮かべながら読んだ。
私が空いた時間に好きな本に付けてまわってたPOPも誰かの1冊を決める手助けになっているといいな〜
編集者、作家、ブックデザイナー、書店員、読者、本に纏わる人たちの五つの奇跡の物語。
登場人物は、皆過去や現状に悩み、苦しみながらも一冊の本に励まされ、前を向いて歩き出す。
登場人物の描き出す人間ドラマに感動。
『さよならドグマ』に出てくる「君は一人じゃない。たとえ大切な人と会えなくなる日が来ても、心はちゃんと寄り添っているし、『想い』は君とつながっている。」当にこの物語のテーマではないか。
作家が小説に込めた想いやメッセージが心に刺さり、じわじわと心の中で溶け広がっていく感じ。
心がほっこりした。😊
1つの小説、それに携わる編集者、作家、装丁担当者、書店店員、読者。短編集ですね。前半の2つは、かなりいい。編集者の情熱と背景。そして、作家が渾身の力で書こうと思った理由とか、読んでてかなりのめり込んだ。装丁の夫婦の話しで中だるみし、次の書店員の恋愛でちょっと挽回。この回もディテールまで拘っていて、とてものめりこめた。そして、まとめのような読者のおじさん。本に背中を押されて恋愛を始めるという形なんだけど、なかなか良い言葉がここにはあったが、話しとしては既視感がある。どこかにあったような当たり前のラスト。
一冊の本を紡ぐ過程で、繋がっていく人と人。出来上がった本を通して繋がっていく人と人。こんな出会いが私にも起きたらいいのにと、憧れながら読み進めました。作中の『さよならドグマ』が読みたくて仕方なくなりました。