星の落ちる島

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刊行日 2021/08/25 | 掲載終了日 2021/09/02

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内容紹介

清朝時代の中国。彗星王と呼ばれた義賊の王義英と相棒の黒猫・夜風は、裕福な者たちの屋敷に忍び込んでは財産を盗みだし、乱れた政のために暮らしに苦しんでいた民たちに配っていた。しかし、ある日、企てに嵌まってしまい、港から逃れることになった。その船に乗っていたのは赤髪・碧眼の身長の高い女性アナスタシアだった。暴漢に襲われたところを救う義英。聞けば、小さな島国である天神島の領主になりにいくという。しかし島は、領主不在の間に権力者二人によって島を二分する争いが起きかねない状態だった。島の無辜の民たちのため、アナスタシアの補佐を買って出る義英だったが、次々に事件が起こり――

【著者紹介】

小島環(こじま・たまき)

1985年生まれ。愛知県立大学外国語学部中国学科卒業。2014年、古代中国を舞台とした小説「三皇の琴 天地を鳴動さす」で講談社が主催する第9回小説現代長編新人賞を受賞。同作を改稿改題した『小旋風の夢絃』でデビュー。『囚われの盤』(講談社)、『泣き娘』(集英社)など。

清朝時代の中国。彗星王と呼ばれた義賊の王義英と相棒の黒猫・夜風は、裕福な者たちの屋敷に忍び込んでは財産を盗みだし、乱れた政のために暮らしに苦しんでいた民たちに配っていた。しかし、ある日、企てに嵌まってしまい、港から逃れることになった。その船に乗っていたのは赤髪・碧眼の身長の高い女性アナスタシアだった。暴漢に襲われたところを救う義英。聞けば、小さな島国である天神島の領主になりにいくという。しかし島は...


出版情報

ISBN 9784576211381
本体価格 ¥1,700 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

清朝時代の中国を舞台としたファンタジー。
主人公義英の成長物語でもあり、青春物語やミステリーの要素も多くて、あまりファンタジーを読んで来なかった私もすんなりと世界観にはまった。
領主として潮流に守られた「天神島」に
やって来るアナスタシアと義賊の義英のコンビが何とも言えず良くて義英が歳上の美人に振り回されつつも惹かれていくのがとても分かる。何せアナスタシアはカッコいいのだ!!この物語で1番カッコいいと言っても過言では無いと思う。
主人公の義英もとにかく真っ直ぐで強くてかっこいい…かっこ可愛いか?
周りの人々もそれぞれ魅力的。
そんな面々が、大陸と権力者達の争いに巻き込まれながらも絆を強めていく。
清々しくて、楽しくて…
アナスタシアの出自など色々想像してみたり。まだまだ、彼らの冒険を見ていたいそんな気持ちです。

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美しく凛としていて格好いいアナスタシア。島の領主となる彼女を手助けをすることになった義英と相棒の猫・夜風。
愛してやまない猫ちゃんには愛されないけれど、島で起こる事件を解決する度に領主として認められていく。
この2人の関係はこの先変化するのか?石秀や他の登場人物の活躍ももっと読んでみたかったです。

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島の外に育ち、父親の後を継ぐことに素直になれない娘と出会った義賊の義英。そんな二人が力を合わせて島で起きる問題を解決してゆくなかで育まれてゆく絆、そして島の人々との間にも認められてゆく展開はなかなか良かったです。そんな二人の関係は果たして主従関係だったのか、それとも…二人が描く未来をもうちょっと読んでみたかったかなとは思いました。

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主人公がアナスタシアを好きになるのが唐突な感じはありましたが、古くから権力を持つ人には受け入れられなくても、島のことを考えるその息子達に受け入れられて、また島の人たちみんなにも受け入れられていくところが感動的でした。アナスタシアの父の弱さと愛情深さ、それぞれ色々な思いを持って生きていく様子が良かったです。

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