水よ踊れ
岩井圭也
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刊行日 2021/06/15 | 掲載終了日 2021/09/02
ハッシュタグ:#水よ踊れ #NetGalleyJP
内容紹介
冲方丁氏激賞!「本の雑誌が選んだ2021年上半期ベストテン」第6位に選出!!全国の書店員さんから絶賛の声続々!!!
激動の香港を描く、迫真の青春巨編。ぜひこの機会にご一読ください!!
2018年「永遠についての証明」で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー、20年に『文身』(祥伝社)が「本の雑誌」2020年上半期エンターテインメントベスト10の第8位に選ばれるなど、業界最注目作家の岩井圭也さん。
デビュー前の「投稿時代」から長年構想を練り続けたという本作『水よ踊れ』は、中国返還に揺れる90年代後半の香港を舞台に、恋人を亡くした青年が、彼女の死の謎をたどり事件の真相を探っていく青春小説です。
骨太なストーリーとともに熱量たっぷりに描かれるのは、混沌とした社会情勢、それぞれの信念を貫こうとする香港市民のすがた……。そして終盤、物語は〈香港国家安全維持法〉が制定された現代へと繋がります。
中国返還に揺れる激動の90年代~国家安全法が施行された現在まで闘い続ける香港の街。彼らはなぜ抗い、何を目指すのか。いまこそ日本の読者に読んでほしい、渾身の一冊です!!
出版社からの備考・コメント
パブリシティは今後も鋭意準備していきますので、ぜひご注目いただければと思います!
メディアからも反響ぞくぞく。7月末~8月にかけて、全国紙3紙で書評・インタビュー決まっております。
パブリシティは今後も鋭意準備していきますので、ぜひご注目いただければと思います!
おすすめコメント
■推薦の言葉
寄る辺なく脆弱そのものといった若者が、やがて途方もなく力強いメッセージを放つに至るさまは、読んでいて鳥肌ものだ。私は本書を読んで、日本人であるとはどういうことかを語ることに無為を抱かせられた世代の一人として衝撃を受けた。主人公の決断に、いよいよ日本人を覆うガラパゴスの膜が破れるときが来たと快哉を叫びたくなる。まさに現代の物語であった。
作中で採用された、ある闘争のためのフレーズは、まさに今後我々が古い世代の因習から解放され、新たな世界と対峙する上で不可欠な、痛快きわまりないメッセージだ。これからしばらく、私は折にふれて本書を読み返すだろう。そして歴史の推進力が我々をどこに運ぼうとも、抱くべき志(ウィル)をおのれのうちで確かめ続けることになるに違いない。――冲方丁さん(作家)
未来に向けて歩きだす強い意思が、ここにある。――北上次郎さん(文芸評論家)(「波」七月号より)
心を震わすアイデンティティの物語であり、込められたメッセージは社会に向けた拳でもある。今年のというより、この時代に刻まれるべき一冊だ!――内田剛さん(ブックジャーナリスト)
販促プラン
「この著者さん初だけど、どんな作品なんだろう?」という方。杞憂です!いますぐダウンロード!損はさせません!!
ひとあし早くお読みくださった書店さんからの「いい作品なのに、本が書店にない……」との厳しくも熱い声にお応えして、書店員さん限定ではございますが、ゲラ全文公開といたしました。ぜひお目通しいただき、気に入っていただけましたら、貴店店頭でのご展開をご検討いただければ幸いです。
読み終えたら、きっと誰かと語り合いたくなる。自由について。尊厳について。過去と、現在と、未来について。
この2021年という年にこそ世に問うべき1冊をお届けできることを、心からうれしく思います。ご一読いただければ幸いです。
出版情報
ISBN | 9784103541318 |
本体価格 | ¥2,200 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
粘度の高い肌にまとわりつくような暑さ
間違いなく私は97年香港の雑踏の中に立っていたと思う。目、耳、肌、鼻、舌…五感全てを総動員する作品。
最高の社会派エンターテイメントでありミステリーでもある今作品。
『回帰』へと向かうあの時代の独特の熱。
主人公がその熱の渦に飲まれながらも必死に真実を知りたいと願い鬱屈した思いを抱えつつ自分を見つけていく姿は青春小説の側面も強い。
少年と青年の狭間の主人公の成長がほろ苦くも頼もしい。
それと同時にやはり、この時代の背景が手に取るように分かり華やかな観光のイメージだけではない、ホンモノの香港が
ここにある。混沌、それに尽きる。
出てくる人物も魅力ある人々だらけで、輪郭がハッキリしていて目の前に居るように感じ、それぞれの志を抱え生きる彼らは手を触れると火傷してしまいそうな熱を孕んでいる、都市も人も只あつい。
トゥイはめちゃくちゃ好きだ。
自由には枠がある、それだからこそ、水のように形を変えながら生きる。
彼らの力強く自由を謳歌する物語を是非とも読んでほしい。
休憩時間にずっと読んでいて、心が香港から抜け出せず休憩後ぼーっとしてしまうことが度々あった。
私は香港は行ったことがない。なのにこのリアルな感じはきっと本物なのだろう。
何度もニュースで見たキーワードを思い出した。国籍を強く意識したことがない自分の平和な環境を思った。
最後まで読み終えてタイトルについて考えたとき、「水」とはそういうことか、と一気にグッときた。
狭間でこぼれ落ちていたメッセージにも。。哀しさと切なさがあった。
物語の全体を通して物凄い熱を感じた。時代が動く時とはこういうことなのかと思った。
自分の生きる場所、やるべきこと。選択肢がある場合とない場合…様々なことを考えた。
ひとまず今はこの余韻を最後までしっかり味わいたい