たまごの旅人
近藤史恵
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刊行日 2021/07/30 | 掲載終了日 2021/09/10
ハッシュタグ:#たまごの旅人 #NetGalleyJP
内容紹介
地球の裏側で遭遇する“日常の謎”
ひよっ子旅行添乗員・遥の5つの冒険
念願かなって、海外旅行の添乗員になった遥。アイスランドを皮切りに、スロベニア、パリ、西安で、ツアー参加客それぞれの特別な瞬間に寄り添い、ときに悩みながらも旅を続ける。
ところが2020年、予想外の事態が訪れて――未知の世界へ、一歩踏み出す勇気がわいてくる。
ドラマ「シェフは名探偵」、ロングセラー『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』の著者による、ウェルメイドな連作短編集。
出版情報
ISBN | 9784408537856 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
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NetGalley会員レビュー
新米の遥が、ツアー客に対応しながら奮闘する姿
仕事に対して若き日の自分の姿を重ねる人もいるんじゃないかな。
こんなに大変なのに遥は正社員じゃないのよ!!
なんだかなあ。
若く体力も気力もある若者が不安定な立場で強いられる日本の状態はなんとかせなアカンわ。
ま、そんなやるせない思いも感じるのですが
小説のお楽しみは遥や旅人達が見る景色や食事にもありますよね。
長時間のフライトに耐えられるのか腰痛持ちの私は全く自信がありませんが
いつか今の状況が落ち着く時がきたら、海外旅行に行きたい。
できるだけ若いうちに!!
昨日読んだ南杏子さんの新作でもそうだったのですが
コロナ以前とコロナ後、文学の中にも当たり前に描かれるようになりましたね。
時世を表していて、数年後数十年後にまたこのときのことを読んで、どんな感慨に浸るんだろうか。
横柄なツアー客、そうでなくとも慣れない旅先で不安になるお客さんもいて、そして予測不能な天候やロストバゲージ…添乗員の苦労は絶えない。
「好きなことを仕事にするって、大変そう」
人に喜んでもらえる仕事、だけじゃない側面を目の当たりにする遥。
それでも、遥とともに旅をしながら、お客さんの心もほどいてゆく遥を見て、いつか自由に旅行に行けるときを待ち望んでいる自分がいる。
遥にもまた会いたい。
安全に気を配りながらツアー参加者を目的地へ連れて行き、観光で楽しませ、リクエストにも応える。はじめて訪れる国でも不安そうな顔はできない。
そんな旅行添乗員という仕事を選んだ遥。旅先で起こるトラブルの数々。憧れや好きという気持ちだけではやっていけない。好きなことを仕事にした人なら、誰でも考えてしまうことだと思う。
会いたい人に会えない、行きたい場所に行けない。この状況がいつまで続くのか今はまだわからないけれど、いつかきっと終わりは来る。行ってみたい場所を本の中で探しながら、その時が来るのを待つのもいいかもしれない。