光をえがく人
一色さゆり
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刊行日 2021/06/14 | 掲載終了日 2021/06/13
ハッシュタグ:#光をえがく人 #NetGalleyJP
内容紹介
困難を乗り越えた先に、浮かび上がる大切なものとは。
東アジアの現代アートが照らし出す、五つの物語。
◆ハングルを追って
ハングルが書き込まれたアドレス帳を拾った美大事務職の江里子は、油画科の親友に相談し、ソフィ・カルにちなんで韓国へ行ってアドレス帳の持ち主を探すことに……。
◆人形師とひそかな祈り
伝統の御所人形を作り続ける正風は子どもにも弟子にも恵まれず、そろそろ工房を畳もうと考えていた。そんな折、フィリピンからの留学生を紹介され心を開いていく……。
◆香港山水
現代水墨画家の成龍は、コレクターたちのパーティに駆り出される。そこで本土の実業家の夫人・美齢と出会い、デモ隊と警察が衝突する混乱のさなかに二人は再会し……。
※↑今回は上記3編までの限定公開です!
以下2編は発売後、製品版でぜひお楽しみくださいませ。
◇写真家
有名な写真家だった父が、記憶をなくして海外から帰国。娘は世話をしながら、母から写真家としての父の話を聞き、生涯を辿ることになる。知らなかった真実がそこに……。
◇光をえがく人
ミャンマー料理店の店主に、自国の政治犯についての話を聞くことになった。学生のころ反政府運動に加わって投獄され、劣悪な監獄生活のなかでの奇妙な体験とは……。
出版社からの備考・コメント
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※校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。
おすすめコメント
「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した一色さゆり氏が、初めて講談社から刊行する単行本です。
主に東アジアの現代アートに絡んだいい話が5編入っています。国で言えば、収録順に韓国、フィリピン、香港、モンゴル、ミャンマーに関連。すぐ気づいていただけると思いますが日本とだけのところを含め、いま世界で最もホットな国々の名前が並んでいます。小説現代掲載が始まったのが4年前。当時それほどはホットでなかったと記憶しています。けれど、そういう政治的な動きを無視するわけにもいかず、ストーリー展開の中で少なからず絡んできます。それが「現代アート」の所以かもしれません。そういうところにも注目して読んでいただくと、別の面白さが発見できるはずです。カバーの絵も香港出身の若手作家=クリス・ヒュン・シンカン氏の作品で、水墨画の影響を受けた油彩とのこと。まさに3話目に出てくる主人公の画家のようなのです。いろいろな楽しみ方を頭の片隅に留めて、ぜひご高覧ください。
――担当編集より
販促プラン
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読み終わりましたら、適したメディアやお持ちのSNSに
ハッシュタグ:#光をえがく人をつけてレビューを投稿いただき、
ぜひ多くの方に本を拡げていただけますと嬉しく存じます。
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★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
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作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784065168202 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
物静かでありながら熱量を感じる短編集で、質量を十二分に感じた。
芸術に携わる主人公たちの源流、着火点、そして譲れない想いを根雪として描いた作品。
胸中のさざ波が遠く到達するまで、ぼんやりと立ち尽くしてしまった。
前作も読ませていただきました。
本作3編の公開でしたがとてもよかったです。
人が生きてきた困難の先が見る?見えると
悲しみの中にもその人をいつくしむ人が。
ぐーっと心に感じる作品でした。
残り2編も読みます。
#光をえがく人
#NetGalleyJP
アートをテーマにした物語を数多く描かれてきた著者さんが、東アジア五カ国の抱える事情や政治的な動きなども絡めて描かれる連作短編集で、これまでとはまた違ったアプローチからの登場人物たちのやり取りの中で確かに変わったものがあって、それぞれの短編を通じて感じられる祖国や芸術への思いのひとつひとつがとても印象に残る物語でした。
東アジアの現代アートがテーマの、5編のうち3編を読ませていただきました。川のそばで見つけたハングル語で書かれて住所録から、持ち主をたどる旅。フィリピンからやってきた若者と人形師との不思議な縁。香港で出会ったコレクターの女性と水墨画家の青年。どの話も初めから引き込まれるような魅力があり、静かに物語が進んでいきました。それぞれの国には文化や歴史があり、人には物語がありました。
最初の3編しか読めなかったが、とっても静かな雰囲気の文章が私好み。自身の中にある怒りや悲しみ、恐怖や嫌悪といった感情を芸術作品に投影してゆく物語であり、その背景は様々。どの背景も個人ではどうにもならないものでありながらも抗い、自分らしくいる事の大切さと難しさが読み取れる。静かな中にも熱と光を感じる美しい文章で惹き込まれる。残り2編は購入して読みたい。
この度は「ハングルを追って」「人形師とひそかな祈り」「香港山水」の3篇を読ませていただきました。
人と人との出会いや精神的なつながりのようなものを、芸術を通して更に強く結びつけている。それぞれに影のある過去や思いがあって、それが芸術を通して傷がいえたり光を見ることになったり、よりはっきりと映し出している。そして絵画や、伝統人形、水墨画など、芸術作品を知るきっかけになった。
なにか一つをきっかけに、運命の歯車みたいに物事がつながり、人と人とのつながりも生まれる。この度は3篇を読ませていただきましたが、あと2篇もぜひ読んでみたいです!
この作者さまのデビュー作「神の値段」を非常に面白く拝読していました。
「ピカソになれないわたしたち」も拝読しています。
ですので、新作を楽しみに待っていました!!
今作は短編集でした。
また長編とは違った味わいで、どの作品も光っています。
アート文芸、というと、原田マハさんを思い浮かべますが、
一色さんも頑張ってほしいです!