ヨロヅノコトノハ
やまとうたと天邪鬼
いのうえ えい
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刊行日 2021/07/20 | 掲載終了日 2024/01/17
ハッシュタグ:#ヨロヅノコトノハ #NetGalleyJP
内容紹介
和歌で「言霊」を操る高校生と、エセ関西弁の天邪鬼。
真逆の力を持つふたりが、あなたの悩みを解決します。
☆ ☆ ☆
校了前のデータを元に作成しています。 レビューなどでお話の真相やオチについて本文を引用する際には、発売後の製品版をご利用ください。 (発売までの改稿で差異が生じる可能性があります。) また、発売日前の「外部書評サイトへのレビュー投稿」は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。 ※※発売後であれば問題ありません。※※
☆ ☆ ☆
【あらすじ】
高校二年生の枇々木天音(ひびき・あまね)は、
和歌を介して言葉の力を「現実化」させ、
街の神社に持ち込まれる妖がらみのトラブルを解決する「言霊師」。
ある日、天音は自分が現実にした「言葉の力」をひっくり返し、
跳ね返したり逆の現象を起こしたりできる、
相性最悪の妖・天邪鬼と出会う。
自分自身に向けた攻撃を、
相手に「ひっくり返させて」返り討ちにするという力業で、
その場は切り抜けた天音の前に、数日後、転校生が現れた。
鬼島千歳(おにしま・ちとせ)と名乗る、
銀髪・若葉色の目で胡散臭い関西弁を操るそのイケメンは、
間違いなくあの天邪鬼だった――。
出版社からの備考・コメント
いのうえ えい(いのうえ・えい)
2018年より、小説投稿サイト「エブリスタ」にて作品を公開。
本作『ヨロヅノコトノハ やまとうたと天邪鬼』が初の書籍化となる。
■装画
沙月
イラストレーター。
書籍装画に『平安あかしあやかし陰陽師』シリーズ、
『平安後宮の薄紅姫』シリーズ(ともに富士見L文庫)、
『鳳凰の巫女は時に惑う 後宮妖幻想奇譚』等がある。
■著者
いのうえ えい(いのうえ・えい)
2018年より、小説投稿サイト「エブリスタ」にて作品を公開。
本作『ヨロヅノコトノハ やまとうたと天邪鬼』が初の書籍化となる。
■装画
沙月
イラストレーター。
書籍装画に『平安あかしあやかし陰陽師』シリーズ、
『平安後宮の薄紅姫』シリーズ(ともに富士見L文庫)、
『鳳凰の巫女は時に惑う 後宮妖幻想奇譚』等がある。
おすすめコメント
・最初は敵同士として出会ったはずの男子高校生と妖が手を組み、
問題を解決していく王道のバディストーリー。
爽やかな読み心地とともに、笑顔とちょっと切ない涙をもたらしてくれます。
・百人一首、古今和歌集、万葉集に登場する和歌が、作中の重要アイテムとして登場。
教科書で見たことのあるあの歌の意味を、まったく違った形で味わえるかも!?
・装画は、色鮮やかな美麗イラストでおなじみの「沙月」氏!
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~2021年7月10日午前10時
出版情報
ISBN | 9784867161616 |
本体価格 | ¥700 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
言霊師とあやかしのバディもの。とても面白かったです!
和歌に込められた思いに魔力を乗せ困り事を解決する天音と、天の邪鬼の千歳。
千歳が高校生活を満喫しているのがちょっと意外で、でも微笑ましく、千歳の憎めないキャラクターが魅力的でした。紆余曲折を経て関係が強化されるのは、人間同士でも、人間とあやかしでもきっと同じなのだと思います。
言葉の力を知っているからこそ、不用意に傷つけることへの恐怖がある。
天音が抱える悩みは、現代に生きる私たちが等しく抱える悩みでもあります。
それでも一歩踏み出して、新たな関係を築こうとする姿に勇気をもらいました。
天音と千歳のバディにこれからも期待しています!
すてきな終わり方にキュンキュンしました。
もし、書籍化で変更されたとしたら……残念です。
「言葉は凶器にもなる」、霊力の有無に関係なく心に留めたいですよね。
和歌を介してだけ霊力がを引き出される設定がすてきです。
私も、天音みたいに、使い勝手のいい和歌をいくつか暗記して、ここぞ! という場面で使ってみたい。
千歳が天音の前に姿を現した理由が気になって、後半は一気読みでした。
お馬鹿な男子高校生たちの学校生活も読んでいて楽しかった!
跳ね返されて初めて気づく自己の気持ち。
言葉に霊力を込める高校生・天音の日常は忙しい。その中で出会った妖に天音の日常は乱されて・・
天音と相棒・妖の能力の組み合わせが絶妙で万能感に溢れながらも、それでも解決できない胸の内の難問が浮き彫りになる様子は「ラブコメかよ」という突っ込みを入れたくなるほど、せつなさに満ち溢れている。
言葉として認識すること自体が枷になるような心持ちは、大なり小なり実は誰もが抱えている胸の内のようだ。
また描かれる光景の心地よさに呼応するかのように、心の内を瑞々しく浮き出させていくよう。
和歌の奥ゆかしさに、自己の気持ちを反映させられる快作。
握手で繋がる高校生(?)コンビが言霊操り依頼に挑む!
学校で習った歌も初めて知る歌も解説があるので和歌に込められた意味も理解しやすく、そしてそれが裏返された時にまた大きな力が生まれる。
高校生の日常と非日常的な話が入り混じる作品。よくある妖作品とはまた違った人と妖の関係が面白い。
和歌で言霊を現実化するという面白い設定。強力な妖に気に入られ、初めは厄介ごとを引き受けたくらいの感覚だったのに、なくてはならない存在になっていく様子が微笑ましい感じでした。お祖父さんの強さを知りたかったのと、従兄弟の庵君の活躍も読んでみたいので、シリーズ化是非してください。
古代日本では、声に出した言葉が、現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を発すると良いことが起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こるとされた。
言葉に不思議な力があるという信仰は古代には世界のどこかしこにあったと思うが,日本では意識されるか否かに拘わらず現代でも生きていると言えよう。
高校二年生の枇々木天音は「言霊師」の能力をもち、天音が住む霊媒師である祖父の神社に持ち込まれる怪異現象を「言霊師」の力で解決している。
そんな天音の前に現れた天邪鬼。天邪鬼は、天音が発した「言葉の力」をひっくり返し、跳ね返したり逆の現象を起こしたりできる。
天音の高校に転校生鬼島千歳としてあらわれ、天音の力を助けるという。
天音は自ら祖父に霊力の一部を封印する儀式を行って貰い自分の霊力を自分の言葉で発言させることができず、代わりに「和歌」の他の誰かが思いを込めた言葉を介してだけ自分の力を引き出し具現化できるようになった。
天音の持つ言霊師の能力は強大だが、本作ではふたつのルールを設け物語をふくらませている。ひとつは、天音の霊力は「和歌」=やまとうたに載せて発現されるということ。相手にする妖の由来性格能力に応じた歌を詠じなければならない。二つ目は天音の霊力は千歳のリバース能力で威力が倍増すると言うこと。対峙する妖の性格を読みこれに対応する霊力がリバースで発現できる和歌を考える。言葉ゲーム的な要素を含んだ作品でもあるのだ。
天邪鬼=鬼島千歳の由来。なぜ天音を助けるのか。いろいろと興味を引く謎もありますよ。
和歌を操る「言霊師」の天音。とても優雅でいて鋭く響き、華麗な場面が目に浮かびました。
関西弁でおしゃべりさんの天邪鬼、千歳。コミカルに動き回る姿が想像できました。
そんな二人は全く違う人物なのに、パズルのピースがパチッとはまったようなバディ。二人の息の合った流れるような場面に、読んでいてとてもワクワクして楽しかったです。
二人の会話はとてもリズミカルで、とても楽しく、自然と笑みが出ていました。楽しい二人だからこそ、お互いを思う場面では、とても切なく、深く心を打たれました。
まっすぐな人の思いは、本当に人の心に響くのだなと思いました。
天音が発する和歌を読んで、和歌には素敵な思いが込められていているのだなと、改めて和歌の魅力を感じました。
華麗な静と動を感じ、和歌の魅力も改めて感じられる、とても素敵なストーリーでした。
言葉を操る力を持つ『言霊師』と妖の物語。和歌を巧みに使い人では無いものと戦う中、強い力を持つ妖と出会う。段々と妖に心を開き、大切な存在になっていく言霊師・天音。それは天音が最も恐れる気持ちだった。2人のお互いを必要とし、大切に思う気持ちが切ない。そして何と言ってもこの妖・千歳が何と言ってもめちゃくちゃ可愛い。祖父である神主や、従兄弟の庵、クラスメイト達など、どのキャラクターも好感が持てる。普段、『言葉』を普通に使っているが『言葉』の持つ力は時に人を傷付けてしまう事もある。言葉のチョイスには気を付けたい。
とんでもなく強いはずの妖怪・千歳と、言霊師・天音がタッグを組んだファンタジー。学校での友達と2人との会話や、従弟とのやりとりにほのぼのしました。天音のおじいちゃんと、千歳の会話は楽しかったです。天音と千歳の友情と、秘密も読み応えあり。
たびたび出てくる和歌。その和歌を「言霊師」として操る高校生の天音は、神社に持ち込まれる頼み事を解決する。ある日、天邪鬼の妖の千歳(なぜか関西弁)に出会う。何やら千歳には秘密があるようだ。天音が「現実(リアル)」と発すれば千歳は「裏返し(リバース)」と返す。千歳の過去は、ある力を手に入れる代わりに無くしたものがあったー。二人の今後のちながりを先も見ていたい。
面白かったです。言霊を操る能力を持つ天音と、言霊の力を反転させる力を持つ鬼の千歳。一見敵対しそうな組み合わせだけど、お互いに惹かれ合う物があり徐々にに打ち解けて唯一無二の存在になっていく。千歳の様子から過去にも何か因縁が有りそうだなと気になり読むのを止められないくらいでした。とても素敵な結末でとても良い読後感。天音と千歳の高校生活が描かれる場面では、まわりの女子たちに混じって要らぬ妄想が炸裂してしまった(笑)
放った言葉が「現実」になる能力を持つ高校生・天音くんと、そんな彼の「逆」の能力を持つ不思議な妖・千歳。
和歌の意味がリアルな攻撃や効果になるのを見るのがとっても楽しいお話でした。一見便利そうな能力ですが、それゆえに天音が持つ苦しさがあり、千歳との関係性でそこが変わっていくドラマも見ごたえがありました。
随所に差し込まれたコメディパートもクスリと笑えて、天音くんと千歳の関係性は、ただの友だちとは表現しかねる部分は、ドキドキする方もいらっしゃるのではないかなと思いました。
読み進めるうちにどんどん面白くなり、一気読みでした。
言霊師と妖の天音と千歳。正反対の2人の会話がテンポよくてとにかく面白い。そして、ときに切なさも感じました。2人はなぜ出会ったのか。この優しさには何か裏があるのだろうか。そんなことを考えながら読んでいたのに、この2人の関係の心地よさにすっかりはまっていました。続きもぜひ読みたいです。
天音は、最初のころは千歳のことを面倒くさい奴と思って避けていたんですけど、時と共に一緒に仕事をすることができる相棒として認められるようになってきます。でも、なぜ自分のことをこんなにも助けてくれようとするのかがわからなかったんです。
「言霊師」という大変な仕事をするとき以外は寡黙な高校生の天音と、何かと言えばちょっかいを掛けてくる千歳のコンビは楽しいですね。2人ともカッコいいから女子からモテモテだったりして、おバカな高校生としての日常もあれば、妖と闘う時もあり、ちょっとBL的なドキドキもあり、中盤からは一気読みでした。
言葉の力を持ってしまったばかりに、己の力に悩む天音。これまでずっとひとりで悩んできたんですね。それが千歳との出会いで霧が晴れてきたような感じになってきましあ。祖父と2人暮らしという謎もあって、この本はシリーズになるかも?という予感がしています。
言葉の世界が作り出す最高の凸凹コンビ。
和歌の内容が実現し、解決の糸口につながる。
この激しいまでの奥ゆかしさはまさにファンタジーの醍醐味と言える。
面白いのは読者が言葉の真意を得ること。
同時に言葉にはいつも裏がはらんでいるということを認識すること。
この「裏返し」の能力に、憎いまでにハッとした。
どこか学園生活の描写にも、思春期特有の甘酢っぱが漂う。
つまり、凸凹のコンビバランスが最高に楽しい1冊であるのは間違いない。