猫狩り族の長
麻枝 准
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刊行日 2021/05/17 | 掲載終了日 2021/05/16
ハッシュタグ:#猫狩り族の長 #NetGalleyJP
内容紹介
今まで虚構を描いてきた。
初めて本当に思っていることを書きました――麻枝准
***
『CLANNAD』『Angel Beats!』『神様になった日』――
話題作を作り出し続けるカリスマの内心が初めて明かされる処女小説、緊急刊行
***
海辺で出会った彼女は、美しく饒舌で世界で誰よりも――死にたかった。
猫が戯れるのを眺めていた女子大生・時椿は、断崖絶壁に立つ女性に声をかける。
飛び降りようとする黒髪の美女・十郎丸は、多くのヒット曲を手がける作曲家だった。
彼女は予想に反して、雄弁で自信に満ちた口調で死にたい理由を語ってのける。
人生で初めて出会った才能豊かな人間が、堂々と死のうとしている事実に混乱する時椿。
なんとかその日は十郎丸を翻意させ、下宿に連れて帰ることとなる。
なぜか猫に嫌われる死にたい天才作曲家と、何も持たない大学生。
分かりあえない二人の、分かりあえなくもあたたかい6日間が、始まった。
麻枝 准の生きている世界はこんなにも苦しくて、理不尽なものだった――。
「泣ける」ことだけにこだわり創作してきた彼が純粋に書きたいものを初めて書いた処女文芸作品。
出版社からの備考・コメント
☆長期休暇のためリクエストの認証は~5/6(木)以降となります。
※校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。
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販促プラン
★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784065230237 |
本体価格 | ¥1,700 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
出逢いの奇跡と涙の結末。
平凡な女子大生・時椿は祖父の手伝いで、謎の女性・十郎丸とある特殊な出会いを果たす。否応なしに5日間の共同生活を過ごした果てに・・・
コミカル調な会話ながらも、綴られる内容は痛々しく切実です。生き辛さを自覚している十郎丸、自覚していない時椿。わかる部分、わからない部分それぞれで、会話に引き込まれている自分が苦しくなりました。
結末もある意味予定調和ではなく、そちらに行くかと驚きながらもタイトルの真意があかされた時、涙しました。
この二人だから、このタイトルだからと思わせられた感動作。
断崖絶壁で自殺寸前の美女「十郎丸さん」を下宿に連れてきた「時椿」という名の女子大学生の6日間のお話。才能溢れた作曲家の死にたい苦悩を理解できないなりに寄り添おうと懸命な時椿だが...。十郎丸の饒舌毒舌キャラが秀逸で二人の会話が非常に面白い。
終盤にじっちゃんに電話で相談する時椿。十郎丸さんの屁理屈をじっちゃんに打ち明けると、楽しい種明かしが。2人の軽妙な会話も漫才みたいで面白かった。
果たして時椿は十郎丸をこの世に繋ぎ止めることが出来るのか?
成功している人も幸せそうに見える人もどんな苦悩を抱えているかなんて外からは見えない。でもたった一人でも信頼できる人がいれば人は生きていけるのだろう。