マルチの子
西尾潤
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2021/06/09 | 掲載終了日 2022/01/16
ハッシュタグ:#マルチの子 #NetGalleyJP
内容紹介
承認欲求地獄へ、ようこそ
実体験をもとにマルチ商法の世界を描いた
ノンストップサスペンス!
賢い姉、愛らしい妹に比べて自分には何もない。夢を持てず、鹿水真瑠子は毎日をなんとなく過ごしていた。
そんなある日、バイト先の掲示板で不思議な貼り紙を目にする。
「磁力と健康セミナー・無料開催」。
それは地獄への扉だった――。
認めてほしい。ただその一心で始めただけなのに、どうしてこんなことになってしまったのだろう。
マルチ商法にハマった女性の“乱高下人生”とは。
【著者プロフィール】
大阪府出身。ヘアメイク、スタイリスト。2018年「愚か者の身分」で第二回大藪春彦新人賞を受賞。受賞作を含む『愚か者の身分』でデビュー。
20歳でマルチ商法の世界に入り、最年少でランク保持者に。月収150万円を超えるが、結果700万円の借金を抱える生活に転落。その後、マルチ商法を離れて美容の世界へ入り、ヘアメイク、及び映画やドラマの衣装担当として数々の有名人と仕事を共にする。
当時の体験が『マルチの子』の元ネタとなった。
出版社からの備考・コメント
※校了前のテキストデータです。刊行に際して加筆修正される可能性があります。
販促プラン
各種販促物作成予定。
紙版のゲラをご希望の方は、徳間書店文芸編集部までご連絡下さい。すぐにお送りさせていただきます。
ツイッターでDMにての御連絡でも問題ございません。
@Tokuma_Bungei
各種販促物作成予定。
紙版のゲラをご希望の方は、徳間書店文芸編集部までご連絡下さい。すぐにお送りさせていただきます。
ツイッターでDMにての御連絡でも問題ございません。
@Tokuma_Bungei
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784198653019 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
ああ、こうやって取り込まれていくのか。
怖い気持ちと親目線の厳しい感情が入り混じったまま読んでいた。
しかし、最後まで読んで騙されていたのは読者である自分だったのでは…とさらに怖くなった。
自分では踏み込めない世界を見せてもらった。
実体験を基にしたとの事でリアルさが文中から滲み出ていました。
お金って幸せにしてくれる反面、怖さもあることを改めて考えさせてくれました。人間関係にも大きな影響を与えてしまうので使い方を考えなくてはいけないですね。
こちらの作品を教訓としていければと思いました。
一時期テレビの報道などで話題になったMLM。マルチとかネットワークビジネスと呼ばれるもの。私も誘われた事は一度な二度ではない。権利収入は魅力的に思えるが安定が無いのは怖いので手を出した事はないが、本作は主人公・真瑠子がMLMに夢を見、がむしゃらに関わっていく物語。上下の仲間から常に満たされる承認欲求に感覚が麻痺してしまうのか。ハラハラさせられ場面が多くあっという間に読んでしまう。実在する人物の体験談のようにMLMにハマる人の心理が描かれていて、かなり興味深く読んだ。とにかく、楽して稼ごうなんて怖い。
中毒、泥沼。竹田、巧いこと言う。真瑠子、よく考えろ! と何度も心の中で叫ぶほど考えなし。
どこまで落ちるか気になり、一気読みでした。心配した方向には落ちなかったのでそこは安心しましたが。
誰にも相手にされなかったそれまでの人生が、
マルチビジネスに出会って激変。人に認められるのが嬉しい、その一心。
もっともっと人に認められたい。
昔ながらの怪しげな商法もあれば、ネットを使った今ふうのものもあり、悪事を働く人間の知恵は尽きないものですね。
マルチの勧誘の人達って、なぜあんなにパワフルで生き生きと語り、笑うのだろう?という、素朴な疑問が解けた気がした。そうか、こんな風に認められ成功を信じてがむしゃらなのか。
こうして物語として読んでいると、おかしな事に多々気付くものなのに、とにかく上を見ている当人には見えない。そして次から次へとマルチを渡り歩いてハマってゆくのか。
バカバカしいのに恐ろしい。頑張りたい。認められたいと思うほどズブズブとハマってゆく怖さ、きっとどこかで破綻するのだという予感にずっとドキドキさせられた。
誰でも陥りそうな事態への警鐘としても、純粋にサスペンスとしても面白く、一気読みでした。
マルチビジネスを題材にしたドキュメンタリータッチのフィクション。
取り柄のない女性がふとしたことからマルチにハマっていく。しかも意外にも才能を発揮し、マルチのピラマッドの中で、上り詰めていく。
そんな中、加入していたマルチが分裂し・・・
マルチ=悪という簡単な図式ではないことは分かっているものの、多くの場合、マルチは全てを破壊する。
マルチの中毒性と破壊力を余すことなく描いた良書。抜群に読みやすいエンタテインメントだ。知らない作者だが、ものすごく筆力がある。
ちなみに、テレビ番組制作人生の中でも、何度か「マルチ商法」には痛い目に遭わされている。
詳細は語れないが「マルチは怖い」
作者の西尾潤さんにはYouTubeで語っていただいています。
https://www.youtube.com/watch?v=dBh2rJfBFt4&t=204s
取材協力、ありがとうございました。