レンタルフレンド
青木 祐子
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刊行日 2021/05/26 | 掲載終了日 2021/05/31
ハッシュタグ:#レンタルフレンド #NetGalleyJP
内容紹介
「これは経費で落ちません!」の青木祐子、最新作!
世の中には、お金を払っても「友達」をレンタルしたい人がいる。
Case1:人付き合いが苦手そうな大学4年生・香住。デザートブッフェへの同行を依頼してきた理由は……?(第一話「バニラクッキーは砕けない」)
Case2:ヘアメイクアーティストMISA、38歳。女優志望の若手という設定で、観劇につきあってほしいというが……?(第二話「赤い花に幻の水」)
Case3:常連の翻訳家・野枝、46歳独身。検査入院するため、飼い猫の面倒を見て欲しいと言われたことから本人の過去にかかわることになり……?(第三話「臆病な猫を抱く」)
Case4:いかにもお嬢様然とした女性、26歳の綾音。婚約者の元カノも参加するというパーティに友人として同行してほしいというが……?(第四話「仁義なき女子の歌」)
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784087900347 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
友達が少ない人より多い人の方が、人としての完成度が高いとされているような気がするし、大事な場面で助けてくれる友達がいるのは心強い。だけどその人は本物でなくてもいいのでは?と思ってしまった。
仕事としてこちらの要望を叶えてくれる相手のほうが、この先も付き合いがある相手より気兼ねなく何でも話せそうだ。ただしその人は「プロ」であってほしいと思う。
依頼人のことを第一に考えて行動する七実。そんな彼女になら私も「レンタルフレンド」頼んでみたい。
レンタルフレンド、という言葉に不穏な空気を感じてしまうのは少なからず人間関係で悩んだことある者だと思う。
蓋を開けてみれば、これはお仕事小説でもあり、友達というよりも仲間を増やす物語のように感じた。
友達なんていなくたって全然大丈夫だよ、と大人になった今なら自信を持って言える。
本当の友人だからこそ、迷惑かけてまでとか、遠慮して頼めないことがあると思う。
お金を払ってまで?!どこか冷ややかに読み始めた物語でしたが、ラストは痛快!
私だったら、実際の友人になっちゃうかもなんて感情移入してしまいました。
レンタルフレンドとしてプロフェッショナルに向き合いながらも、契約相手としっかりと向き合って、どうしてあげるのが一番いいのか考えて行動できる彼女のような存在に出会えたならば、きっとまた頼んでみたくなる気がしました。
お金を出して友達になってもらう、レンタルフレンド。
披露宴や知人に会ってもらいたいという一時的なものもあれば、年間契約を結んで、友達になってもらうことも。
お金で結ばれた契約だけど、それって「本当の友達」にはなれないという事だろうか。そもそも、「本当の友達」ってなんだろう。そんなことをしみじみと考えさせられた。
そして、この作品に出てくる沢山の「素敵な女性」たち。
目の前のことに真摯に向き合う、強かさと潔さを併せ持った女性たち。
こんな女性たちが社会に居てくれる。この本を読んで、そう思えた。それだけで、また毎日を頑張ろうと思えた。