ぐるり

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刊行日 2021/04/14 | 掲載終了日 2021/05/14

ハッシュタグ:#ぐるり #NetGalleyJP


内容紹介

西加奈子さん、BiSH が絶賛! 今一番注目の書き手!

高橋久美子さん 初めての小説集

夫婦、友達、親子。この地球に生きる私達の日常は奇跡のような出会いとすれ違いの積み重ねでできている。19編の短篇からなる初の小説集。

【挿絵】奈良美智


鳥の目線ではなく、もちろん神の目線でもなく、もしかしたら作家の目線でもない。

まるっきり人間の目線で、人間のすぐ隣にいながら、これを書いている。

――西加奈子


「振り向いて」と本の中から聞こえたような気がした。

それは今まで気が付かなかった私自身の心の声だったのかもしれない。

――モモコグミカンパニー(BiSH)


私達は地球のどこかですれ違っている―― 。

登場人物たちの過去・現在・未来のどこかが、

かすかにクロスする物語を描きたいと思いました。

すれ違うだけで出会うことのなかった人、

ある瞬間だけ一緒に過ごした人、

物や気配だけが今も残っていたりすること。

そういう何気ないものが積み重なってできた、

奇跡のような今日を歩いているのだと思います。

高橋久美子



【目次】

柿泥棒

ロンドン

蟻の王様

美しい人

自販機のモスキート、宇宙のビート板

逃げるが父

猫の恩返し

サトマリ

DJ久保田#1


星の歌

白い地下足袋

私の狂想曲

指輪物語

卒業式

5000ドンと5000円

スミレ

私の彼方

四月の旅人

DJ久保田#2


【著者プロフィール】

作家・詩人・作詞家。1982 年愛媛県生まれ。

詩、小説、エッセイ、絵本の執筆の他、様々なアーティストへの歌詞提供や翻訳など創作活動を続ける。

2012年まではチャットモンチーのドラマーとしても活躍した。

主な著書にエッセイ集『いっぴき』(ちくま文庫)、『旅を栖とす』(角川書店)、詩画集『今夜凶暴だからわたし』(ミシマ社)等。翻訳絵本『おかあさんはね』(マイクロマガジン社)は第9 回ようちえん絵本大賞を受賞。

西加奈子さん、BiSH が絶賛! 今一番注目の書き手!

高橋久美子さん 初めての小説集

夫婦、友達、親子。この地球に生きる私達の日常は奇跡のような出会いとすれ違いの積み重ねでできている。19編の短篇からなる初の小説集。

【挿絵】奈良美智


鳥の目線ではなく、もちろん神の目線でもなく、もしかしたら作家の目線でもない。

まるっきり人間の目線で、人間のすぐ隣にいながら、これを書いている。

――西加奈子


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出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784480805027
本体価格 ¥1,400 (JPY)

NetGalley会員レビュー

日常の中にある幸せ
日常の中にある楽しみ
日常の中にあるちょっとした出来事
がたくさん詰め込まれた、読んだ人がきっと共感するエピソードがあるはず。

事件も事故も自分の生活範囲内で起きている部分は、日常系小説として読みやすくも余韻に浸れる作品となっている。

登場人物の全てが等身大なのも、読んでいて共感する部分だと思う
歌詞では彼女の独特の世界観が魅力的だったのに、小説では独特の世界観がどこか普遍的なものに変わり、それがまた心地良いからページをめくるのが楽しくなる1冊。

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たくさんの小さなお話が詰まっていてとても素敵でした。
それはキラキラ輝く宝石箱というよりはなんとなくいろんな色や味の飴が詰まったちりめんの箱を思わせてくれました。
最後にあとがきを読んでタイトルの「ぐるり」とはそういう意味だったのか、と。
私も感謝を込めてぐるりと見まわしてみよう。

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短いエッセイのような小編に、それぞれの登場人物が少しづつ重なる様にして組まれた作品。次はどうなるのかと言うワクワク感ではなく、それぞれの心の内を覗きこむような、少し斜に構えたかと思える思考で話は進む。
 それでもそこに生まれるのは孤独ではなく不思議とつながって行く人の輪である。身の回りで起こることは、外から見れば楽しげにも見え、幸せと感じる。けれど自身がのぞく内面は冷めていて他人の愚かさ以上に自分のごまかしや矛盾に気がついている。そうそう私も同じ人種ねと気付いてしまうちょっと憎い作品でもある。次回の作品も是非読んでみたい

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短編がラジオのDJで繋がっていて、個々の話のその後を少し垣間見ることができます。でも、基本的にはそれぞれが独立していて、全然違うテーマ、視点から書かれていてバラエティに富んでいるのに、何となく心の奥にポトンと落ちて染み渡るような感じがしました。

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気軽に読める短編集だった。あ、あの人がいる!と登場人物のリンクを楽しみながら読めるのもいい。本当に、街角ですれ違うように少し重なったり横目で見ながら通り過ぎたりするような感じ。特別なことはなく、そのあたりにいるようなフランクな感じもとても親しみやすかった。

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2019年〜2020年の「webちくま」で連載した短編。大事件は起きないし、すごい驚きはないけれど(一瞬はあるかも)、人の日常生活範囲に起こりうる何気ない事。時々、短編同士の話がつながって…。 「大事なものって、多分目に見えないんでしょうね。そういうのがさ、ぐるりと輪っかになってこの世界につながっていけばいいなって」(P208本文)。私たちが時々感じる「世の中、狭いね」と思うのと同じく、日常の事や人がどこかで繋がっている事を感じる優しい話しでした。奥付も「ぐるり」の仕掛けにニッコリ。

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柿を盗むという非常識に、前に進むという勇気を表現していると解釈しました。駄作もあるが、相関関係とかおもしろく、美しい人とか、いがいと沁みてくるんですよ、後から・・・。ぜひ、読んでみてください。すごい才能だと思います。

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世界のやさしさを感じることができる短編集。登場人物がリンクしていたりして楽しい。殺伐とした今だからこそ読んでほしい。
音楽だけでない著者の才能をひしひしと感じました。次はどんな物語を紡いでくれるのだろう。楽しみにしています。

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知らない人には関わらないのが吉、という考え方が市民権を得て、昔はあったご近所付き合いというものも減り、さらには感染症の流行で人と会う事・話す事までも抑止されている今。人と人との繋がりが目に見えにくくなった今の状況だからこそ読みたい本でした。
一見関係ない人同士でもどこかで邂逅していて、その小さな影響が積み重なって人生を作り上げていく
=たくさんの人に自分は生かされているし、自分も誰かを生かす一片かもしれない
という当たり前ですが、忘れていた大事な感覚を取り戻せる作品です。

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奈良美智の表紙とタイトルに惹かれて読み始めた。
不思議そうに興味深そうに見つめる少女の眼の先には、一体何があるのだろうか。実はそこには、何の変哲もない人々の日常生活の中の身近な出来事が淡々と展開していくのだ。どこかでこんな人にあったな、どこかでこんなことがあったなと、忘れていた記憶を呼び覚ましてくれるような出来事が。少しぐるりを見回してみようかと思った。
#ぐるり #NetGalleyJP
[NetGalley URL]

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早朝の桜新町が頭にちらついたまま読了。

3人組、めずらしくはないけれど、実はビミョーなバランスですよね。
その感じ、よくでてました。
相手方に阻害意識ないからこその、1人感じる疎外感とか。

自分が西に住んだときのちょっと腰の落ち着かない感じを移動を逆にして想像すると、
座りの悪さにもさもありなんと思えてくる。

日常の切り取り方が自然。

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<私をぐるりと囲む、みなさんの熱によって生まれた「くるり」は幸せものです>
寡聞にしてこの方を存じ上げなかったのだが、短編のそれぞれになんとも形容し難い、光を発していた。切ないでもなく、楽しいでもなく。ただ淡々と。
後書きをよんで、ただ人間がすきだ、なんでもない日々の積み重ねが奇跡、というような素直な心情が吐露されていた、読みやすく、ほっとする。みんなそれぞれ必死に生きてる。たくさんの人に応援されてできた書だとわかった。

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