自己啓発本は、そんなの分かっている等感じて苦手なのですが、本書は自分の考えと似ていて、その上非常に具体的で話が整理されているので、腑に落ちる部分が多く、どんどん読み進めることが出来ました。忘れていた点は再認識出来たので、今後の生活に非常に役立つと思います。

「効率」はAIが解決してくれる。それならば僕たちは「AIができないこと」を、探した方がよさそうです。～中略～
ゆっくり、回り道する、余裕、無駄、ていねい、時には止まってみる 改めて眺めてみると、これこそが本来人間の持っている豊かさであると思いませんか？（本文より）

　AIに仕事を奪われるって脅し文句をいろんなところで聞くけれど、じゃあどうすればいい？ってことにちゃんと答えてくれる人はなかなかいません。勉強しなさい、資格を取りなさい、みたいなことばっかり言われるけど、そういう部分こそAIに駆逐されちゃう部分なんじゃないかしら？

　ゆったり、のんびり、ホッと一息、そんな人間らしい生き方こそが大事だと分かる人だけが残っていくということだとしたら、無理矢理頑張っちゃダメってことですね。

松浦さんの本はお守りみたいに持っていたい。このお守りは今回も穏やかに力強くアップデートされていて、あたりまえと思っていた日常がそうでなくなったこの1年を経て、「つねに変化に強い人になる」ための具体的な方法を示してくれる。「未来への道は今日すでに始まっています」心に刻まれる言葉だった。

ご本人のセンスの良さが伝わってくる本。
その気付きが、その考え方が求められているよね、と思いながら読みました。

ただ、個人的には少し強者の論理、というか、持っている人の意見に感じられました。
ふとした瞬間に折れてしまいそうになっている人や、
あたりまえがあたりまえにできないときに読むとかえって落ち込んでしまいそう。
そういう意味では前進する気力があるときに読むとよいと思います。