ハロー・ワールド
藤井太洋
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2021/03/12 | 掲載終了日 2021/03/11
ハッシュタグ:#ハローワールド #NetGalleyJP
内容紹介
僕は世界と、人と繋がっていたい。インターネットの自由を守る、静かで熱い革命小説!
エンジニアの文椎(ふづい)が作った広告ブロックアプリがインドネシアで突如売れ始めた。そこに隠された驚愕の事実とは。
検閲や盗撮などの問題を描いた表題作「ハロー・ワールド」をはじめ、インターネットの自由を脅かす行為に、知識と技術で立ち向かう文椎の、熱く静かな闘いの物語。第40回吉川英治文学新人賞受賞作。
表題作「ハロー・ワールド」のほか、GoogleカーやAmazonのドローンが次々集まってくる「行き先は特異点」、バンコク出張中にドローンを使った政治運動に巻き込まれてしまう「五色革命」、Twitterが中国に門戸を開いたのを機にTwitterクローン〈オクスペッカー〉をアップデートしてインターネットの自由を守ろうとする「巨象の肩に乗って」、マレーシアのビットコインセミナーに参加中に拉致されてしまう「めぐみの雨が降る」の4篇を収録。
さらにこれまでKindle版でしか読むことのできなかった「ロストバゲージ」を新たに加え、単行本刊行時にAmazonランキング1位を獲得した話題作が、待望の文庫化!
出版社からの備考・コメント
校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。
★発売前作品のため、ネタバレや、読書メーターやブクログなど外部書評サイトで発売前にレビューを投稿することはお控えください★
校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。
おすすめコメント
けして天才肌ではない、自らを「何でも屋」と呼ぶエンジニアが、世界中の人と人がつながることのできるインターネットの「自由」と「豊かさ」を守るために、静かで熱い闘いをくり広げる革命小説。元エンジニアの著者が自らの体験をもとに描く世界が、 実在の企業名が登場することなどにも後押しされていっそうリアルに感じられ、IT知識の有る無しにかかわらず、読む人を一気に作品の中に引き込みます。
――担当編集より
けして天才肌ではない、自らを「何でも屋」と呼ぶエンジニアが、世界中の人と人がつながることのできるインターネットの「自由」と「豊かさ」を守るために、静かで熱い闘いをくり広げる革命小説。元エンジニアの著者が自らの体験をもとに描く世界が、 実在の企業名が登場することなどにも後押しされていっそうリアルに感じられ、IT知識の有る無しにかかわらず、読む人を一気に作品の中に引き込みます。
――担当編集より
販促プラン
★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
★★
★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
★★
出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784065228227 |
本体価格 | ¥750 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
コンピューター関係に疎い自分にはどこまでが現実でどこからがフィクションかはわからないですが思いもよらず壮大に広がっていく展開にはハラハラドキドキの連続でした。
「僕は、世界と繋がっていたい」
という表紙の一文は今のこの世界に響く言葉だと思いました。
「ハロー・ワールド」というタイトルも最後まで読み終えたときにこれしかないよ!と思えるタイトルでした。
自称「何でも屋」のIT技術者、文椎(ふづい)が、プログラミングで世界を変える!
日本にとどまらず、世界に影響を与えるアプリを開発するが、予期せぬ形でデモや政治活動に利用されてしまう。
IT技術を使えば何でもできてしまうことに、夢を感じるが、生々しい問題も起こりうるんだなぁと怖くもなる。
自分を「何でも屋」と思っている文椎さん、実は英語もできるし、交渉術も長けているし、とてもできる人。
ITに携わっている人には、今のトレンドも分かるし、面白いお仕事小説だと思う。
残されたサイバー自由の確保。
自称「何でも屋」文椎泰洋が開発したアプリがある特定の地域で売り上げを伸ばす。その理由を探っていくとサイバー世界の不条理な真実が隠されていた・・
無法地帯でもあり、監視・検閲対象社会でもあるサイバー空間の節度ある自由を守るため文椎が活躍する連作集ともいえよう。飄々とした態度を見せながらも譲れない部分には懸命に抗う文椎は隠れたヒーローなのだろうか。
サイバー空間の一般利用者にはうかがい知ることもない、深く沈んだ世界での攻防を明らかにする意欲作。
これからの時代、泰洋のような人は増えていくのでしょうね。国や制度といった縛りから自由に生きるには、彼のような自由な考え方が必要になります。そして、地球上のあらゆるところに友人がいるという、人と人との結びつきが更に重要になってくるというのも、面白い視点だと思います。
コンピュータや情報技術によって、便利になったわたしたちの生活ですけど、電気が供給できなくなったら?GPSが狂ったら?見えない力から圧力をかけられたら?そういう怖さのことも考えなければならないのです。
明日はきっと明るいと信じるには、世界に目を向けることが必要なのだという思いが強くなりました。
「僕は世界と繋がっていたい」その思いをみんなが持っていたら、きっと世界は微笑んでくれるはずです。
『ハロー・ワールド』
インターネットの世界で何でも屋を自称するエンジニアの主人公が、自由を守るために動く。
難しい用語も出て来ず、でも、知っている大きな会社はそのまま出てきて、素人の自分でも分かりやすかった。
専門用語を使って書こうと思えば出来たと思うので、そこは著者の凄いところ。
自分もエンジニアの一員になったように読み進められた。
インターネットの世界はオープンであるべき、しかし、一部の国家は検閲をかけて閉鎖してしまう…
大きくなって権威を持った会社だってそう…
革命を起こすのは暴力ではない、自由な世界でこそ革命を起こせる。
インターネットの世界での自由な繋がりも素晴らしいけど、人との直の繋がり、体温を求めた主人公が素敵だった。
20年前であれば近未来小説であったものが、今や未来の話ではなく同時代的に起こっても不思議でない話になってきている。
本書は現在のネットが抱える諸問題を考えさせるSF秀作である。
自由の象徴(であった)インターネットに対する政府の統制。もしくはネットを使った統制。
SNS、ビットコインは社会主義体制、独裁政治下で自由を確保するための手段になり得ていたが、今や政府機関はこれを支配下に納めようとしている。本書でも目立った事例として中華人民共和国がでてくる。中国の動きはリアルタイムでも気になるところではあるのだが、ここでもやはり自由なネット世界を統制する存在として描かれる。
そして、政府統制から逃れる手段としてのネットが悪用されるジレンマ。そんなジレンマを抱えながらも自由を守るためにインターネット技術を駆使する主人公たちが短編連作のかたちで描かれている。