2016年の週刊文春
柳澤健
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刊行日 2020/12/16 | 掲載終了日 2020/12/16
ハッシュタグ:#2016年の週刊文春 #NetGalleyJP
内容紹介
いま、日本で最も恐れられる雑誌と、
愚直な男たちの物語――。
花田紀凱と新谷学。ふたりの名編集長を軸に、昭和、平成、令和の週刊誌とスクープの現場を描く痛快無比のノンフィクション。
いま、日本で最も恐れられる雑誌と、
愚直な男たちの物語――。
花田紀凱と新谷学。ふたりの名編集長を軸に、昭和、平成、令和の週刊誌とスクープの現場を描く痛快無比のノンフィクション。
おすすめコメント
ご興味を持っていただき、ありがとうございます。
担当編集の光文社樋口と申します。
この本は530ページに及ぶボリュームで、
・週刊文春創刊
・田中角栄研究(月刊文藝春秋)
・疑惑の銃弾(三浦和義氏ロス疑惑)
・綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件
・地下鉄サリン事件
などから、
・2016年の文春砲(ベッキー、甘利明、『絶歌』の元少年Aなど)
最後は今年の
・財務省職員赤木俊夫さん遺書
まで、さまざまなスクープの舞台裏を関係者・記者・編集者に取材をした作品です。
私自身、『小説宝石』連載時より非常に力を入れた作品で、紙媒体からネットメディアまで現場のさまざまな苦労や努力が描かれています。
出版業界に興味をお持ちの読者、
骨太のノンフィクションがお好きな読者、
柳澤健さんのプロレス関係の書籍の愛読者など、
いろんな読者が想定できる本です。
ぜひぜひお目通しいただけるとうれしく存じます。
販促プラン
★初回指定承ります★
11月30日まで。
光文社書籍販売部・土谷(☎03-5395-8112)までご連絡ください!
★初回指定承ります★
11月30日まで。
光文社書籍販売部・土谷(☎03-5395-8112)までご連絡ください!
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784334952143 |
本体価格 | ¥2,300 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
文藝春秋の歴史を「週刊文春」を軸に描くノンフィクション。
読んでも読んでも終わらない長尺ながらとにかく面白くて、ほぼ一気に読み終わった。
男性週刊誌「週刊現代」「週刊ポスト」「週刊新潮」「週刊文春」この4誌の中でなかなかトップになれなかった「週刊文春」が、あるときからダントツの1位になり、なぜ「文春砲」と呼ばれるスクープを連発できるようになったのか。そこに至るには様々な失敗があり、そしてそれ以上のイノベーションがあったということがよくわかる。
主人公は天才的な2大編集長、花田紀凱と新谷学。
中の人が書いた歴史だから多少の美化はあるかもしれないが、それにしても魅力的で敏腕な記者たちの物語だ。
そして実は最も大切なこと。
それは漫画を持たない活字メディアで時代のDX化に付いていけているのは、東洋経済と日経新聞、そして文藝春秋だけだということだ。特に週刊文春のデジタル化のスピードは凄まじく、しかもきちんとマネタイズできている。紙の雑誌のほとんどはdマガジンをはじめとした電子のサブスクシステムに収まった。しかし、週刊文春はそれを超えて独自のマネタイズのビジネスモデルを構築している。
新聞、雑誌の勝ち組、負け組ははっきり分かれた。
次はテレビだ。まだ勝ち負けがはっきりしていない。YoutubeにNetflix、Amazonが途中参戦し、戦いのレギュレーションが変わってしまい、地上波は既得権益だけで青息吐息に生き延びているのが現状だからだ。
あと5年後、テレビ版の当書が書かれるとき、勝ち残っているのはどの局なのだろうか。
文藝春秋社の歴史を辿る一冊。
近年、文春砲で世間を騒つかせている雑誌社出版社(ここの区別がよくわかっていない)との持っていた印象はかなり狭いものであったことを確認。
戦前の創業当時の話や戦後一度は閉じかけた組織のそれからは
豪傑な創業者(菊池寛)のもと、活躍中の作家、これから活躍するであろう作家、優秀な編集者、記者、そしてそれを支えた人達の数々の話はどれもとても興味深かった。
うる覚えの、生まれる前のことだったり幼かったり関心を持とうとしなかった事件の数々を改めて読むと
そんな事情があったのかとか、また、それをどんな風に当時は伝えていたのか(伝えていなかったのかを)とかと思いを巡らす楽しく、500頁超の読み物は読めども読めども終わりが見えなかったけど、読めども読めども最後まで飽きることはなかった。
ある事件を追っていた外部記者は自責の念もあるからと取材費に自身の食事代を入れていなかった。
「あなたはご飯は食べないの?取材先でのことなんだからちゃんと払うよ」
と細やかさもみせる。
本文中、何度も何度も文藝春秋は楽しい明るい職場だ、と出てくる。
屈強でなければ生き残れない居場所のない弱さは見せられない雑誌社出版社との勝手な外野のイメージが変わった一冊でもありました。
あー、文春のバックナンバー読みたいー。余談。
クレディビリティー(credibility)信頼性。確実性。くりかえしでてくる、文春がめざすもの、として。
530頁、なんでこんなに長いんだ、面白いけど読み切れないかなと思った。正直、そんなに文春砲に興味はなく、記者の名前もよく知らなかった、花田某と新谷某は有名人なのだろうけれど、マルコポーロAuschwitz程度で。(おりしも1/27が解放の日とのことでヨーロッパメディアはこれ一色の日に書いている')しかもかなりエグいだろうと。
たしかにそれはある、ときどき気持ち悪くなる。しかし、これはひとつの「昭和史」そして「平成史の一部」、同時代をいきた歴史だからこそのこの面白さなのだろう。
読書家で、昭和を生きたことがあり(いや、昭和を知らないひとはその空気を少し知ることができる?)面白いだろう。週刊誌を読むのが好きか否かに関係なく。
印象に残った点は無数にあるが、記者として
《疲労が極限に達し、つい原稿で「〜である」を2回続けてしまい、デスクに「小学生の作文かよ」とつっかえされた》
て文におどろいた、たいていの人がボツじゃないの?それじゃ?
著者は文藝春秋社の元社員だから、とんでもないレベルの内輪話、という点を、ひいても、むねをうつものでした。新谷学氏はかなりヤバい人で魅力的なひとなのですね。