ブロークン・ブリテンに聞け
Listen to Broken Britain
ブレイディみかこ
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刊行日 2020/10/26 | 掲載終了日 2020/10/25
ハッシュタグ:#ブロークンブリテンに聞け #NetGalleyJP
内容紹介
EU離脱、広がる格差と分断、そしてコロナ禍……。政治、経済、思想、テレビ、映画、アート、王室、英語、エモジ(emoji)、パブ……。英国社会のさまざまな断片から、激動と混沌の現在を描く時事エッセイ集。
Keep thinking. Keep writing. Keep talking to each other. この時事エッセイを書いていた数年の間、わたしはずっとそんなことを考えていたように思う。……暗い時代ほど、書き残しておくべきことはたくさん転がっているのだ。(本書「あとがき」より)
【目次】
#芸術がウザくなるとき/英国英語はしちめんどうくさい/シェイクスピア・イン・エモジ/パブvs.フードホール抗争に見る地べたの社会学/緊縮の時代のフェミニズム/『負債論』と反緊縮/グレーバーの考察/「UKミュージック」なるものの終焉/英国ワーキングクラス映画の巨匠が復活/ブレグジットと英国王室の危険な関係(ちょっとしょぼいけど)/コロナの沙汰も金しだい/ロックダウンのポリティクス/そしてまた振り出しへ…
出版社からの備考・コメント
※発売前作品のため、発売後に読まれる読者の皆様のためにも、「ネタバレ」「外部書評サイトへのレビュー投稿」は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。
校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
※発売前作品のため、発売後に読まれる読者の皆様のためにも、「ネタバレ」「外部書評サイトへのレビュー投稿」は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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おすすめコメント
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』『ワイルドサイドをほっつき歩け』が大ロングセラーのブレイディみかこさん。最新刊は、この2冊とはがらりと雰囲気が異なる、鋭い批評に満ちた時事エッセイ集です。辛口のユーモアをにじませ描かれていることは、実は、いま日本でも起きつつあるのでは…。そんな示唆にも富む一冊です。
――担当編集より
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』『ワイルドサイドをほっつき歩け』が大ロングセラーのブレイディみかこさん。最新刊は、この2冊とはがらりと雰囲気が異なる、鋭い批評に満ちた時事エッセイ集です。辛口のユーモアをにじませ描かれていることは、実は、いま日本でも起きつつあるのでは…。そんな示唆にも富む一冊です。
――担当編集より
販促プラン
★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
★★
★★
作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。
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出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784065209004 |
本体価格 | ¥1,350 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
今まで読んだブレイディみかこさんの作品は、『ぼくはイエローで〜』『子どもたちの階級闘争』『ワイルド・サイドを〜』ですが、この本はその中に垣間えていた英国の今の姿が、さまざまな時事問題から全体を見渡すように広い視野で見えてきました。
全編を通して感じることは、今まで信じられてきたものをそのまま信じていいのか?考えろ、考えろ!というメッセージ。
それは日本に住んでいても例外ではなく、むしろ、これは日本にも当てはまるのでは、この議論身近にも…と考える場面も多かったです。
是非選書して、多くの方にすすめたい一冊です。
EU離脱表明後、混乱真っただ中にある英国をあらゆる角度からぶった切る痛快エッセイ。
「痛快」とは書きながらも事態は深刻だ。貧困格差に始まり、緊縮財政、移民を含む多様性、都市VS地方の食い違いなどは、今の日本と共通するようで「行きつくとこまで行った先がこうなるのか」とも思えてしまった。また芸術文化や言語、はては王室までぶった切る様子は心地よい。現地に住む外国人の目線であることとよくありがちな上から目線ではなく同等またはそれより下から捉えているように感じられるからこそ面白い。コロナのせいでより混迷が深まることが予想される中、いろんなものにしがみつきしぶとく生き抜いてやろうと意気込むロックなエッセイ。
日本発祥の「エモジ」ネタは唸らされた。
新聞やテレビでは報道されないような、小さな範囲の(作者の言葉を借りれば「地べたの」)イギリスの暮らしを見つめたエッセイ集。
面白かったのは、作者がコロナ禍に諸般の事情でイギリスのいわゆる高級住宅街に引っ越したところ、今まで住んでいた労働者階級層のエリアとは全然違う日常がそこにはあった、という話。こういう誰も対処方法が分からないような状況が起こると、世界のどこでも困るのはお金のない人々で、お金のある人々にとっては別にどうってことないのだなという事実を痛烈に突き付けられたエピソードでした。あと絵文字の話も面白かった。
Keep thinking. Keep writing. Keep talking to each other.
…とても大事なことだと思います。
考えても、書き留めておかないと人間はすぐに忘れてしまう。
考えても、その考えが自分ひとりでは自分の枠を超えられない。
まずは考え続けることが大事だけれど、
その先につなげることも考えることと等しく大事であることを、
相変わらずの気張らない語り口で伝えてくれている。
この本を読んで考えたことを書き留めておこう、
考えたことを誰かと話そう、そんな気持ちにさせてくれる1冊。
著者の視点によって描き出される英国は、もちろん彼の国ならではの問題もあるが、決して日本と異なるから違うよね、というようなものではなく、何か一つの問題への対応はそのまま私たちの良心にも突きつけられているものが多い。
プレグジットの問題から始まり今年のコロナへの対応。
国や自治体任せでは、本質的な解決は望めないと、薄々私たちも気づいているだろうし、その割にではどうすれば?となると、日々の仕事などに追われ、深く考えることから逃げている。
だからこそ、著者の言葉の多くが心にドシンと響く。小さなハンマーで少しくさびを打たれたような、そんな気分になる一冊である。