壺の中にはなにもない

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刊行日 2020/10/28 | 掲載終了日 2020/10/27

ハッシュタグ:#壺の中にはなにもない #NetGalleyJP


内容紹介

勝田繁太郎は、仕事にも趣味にも意欲がなく、恋愛経験もゼロで、平穏に過ごす日常を愛する男。人に気を遣えず、仕事でミスをくり返しても気にしないマイペースさゆえ珍事が尽きず、周囲からは疎まれている。だが、高名な陶芸家として知られる祖父だけは繁太郎の人間性に好感を持ち、彼の陶芸の才能を見出していた。陶芸への興味を引き出し、あとを継がせようと画策する祖父の思惑は果たされるのか。そして、繁太郎が成長する日は訪れるのだろうか――。

勝田繁太郎は、仕事にも趣味にも意欲がなく、恋愛経験もゼロで、平穏に過ごす日常を愛する男。人に気を遣えず、仕事でミスをくり返しても気にしないマイペースさゆえ珍事が尽きず、周囲からは疎まれている。だが、高名な陶芸家として知られる祖父だけは繁太郎の人間性に好感を持ち、彼の陶芸の才能を見出していた。陶芸への興味を引き出し、あとを継がせようと画策する祖父の思惑は果たされるのか。そして、繁太郎が成長する日は訪...


おすすめコメント

鬼才・戌井昭人氏の真骨頂にして新境地を切り拓く長編小説が、約3年ぶりに刊行されます。戌井氏ならではの世のおかしみに向けた眼差しと疾走感あふれる筆致でユーモラスに描いた至極の大衆小説は、笑いに笑って、少ししんみりして、最後に心が温まる物語です。帯に掲載している、高橋久美子氏《作家・作詞家》、大森立嗣氏《映画監督》、伊賀大介氏《スタイリスト》、髙城晶平氏《cero》ら総勢8名による多彩なキャンペーンコメントも必見の価値ありです!

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販促プラン

戌井昭人さんの最新作です。書店・図書館の文芸ご担当者様や、文芸ファンの読者の皆様には大注目の作品となります。ぜひご一読いただき、作品の魅力を感じていただけた際には大きな後押しをお願いいたします。

戌井昭人さんの最新作です。書店・図書館の文芸ご担当者様や、文芸ファンの読者の皆様には大注目の作品となります。ぜひご一読いただき、作品の魅力を感じていただけた際には大きな後押しをお願いいたします。


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784140057131
本体価格 ¥1,400 (JPY)

NetGalley会員レビュー

うんざりするほど無気力でひたすらシュールな主人公の魅力が光り輝くユーモア溢れるヒューマンドラマ。ウィットに富んだ独特なテンポ感の主人公と登場人物達の掛け合いが絶妙に面白い。ふざけ倒してるくせに最後はしっかり温かいもの落としてくるのがズルくて巧い

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主人公の繁太郎は腕一本で財を成した曽祖父、破天荒な陶芸家の祖父を持ち、子供の頃から何一つ不自由ない生活を送っている。
祖父に陶芸の才能を見込まれながらも、何にも興味を持てない繁太郎は自分から積極的に社会に参加しようとはしない。
それでも家の恩恵に預かり生活していけるというのは、小説の中の話であっても羨ましくもイライラもしてくる。
しかし、どうしても働かなくてはいけない理由ができたとき、繁太郎なりに社会に参加し、じれったいほどのスピードではあるが変化してゆく。
タイトルの「壺の中にはなにもない」とはどういう意味だろうかと考えながら読んでいた。
私たち人間は壺のようなものなのかもしれない。
繁太郎よりマシなどど思いながらも、その実、中に入っているものなんて大したことない。
その大したことないものを詰め込んで、大したものを持っているような気持ちになっているだけだ。
私たちは人との関わりの中で何かを感じたり、学んだりして初めてその空っぽの壺を満たすことができるのだろう。
そんな風に感じた作品だった。

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ある意味主人公から目が離せない。
次に何が起こるのかわからない、まったりとしているのに緊張感もある不思議な世界。
もしかしたら壺の中の世界と外の世界、くらい違うのかも。主人公の繁松郎は、昼行灯なのか空洞なのか。でもどこか読む人は自分と共通する部分がある、という人も多いのではないかしら。
色々無理して生きてるのが馬鹿みたい。
ダルヌル生きたい。なんかそれで良くないか?
自分だけが持つ当たり前だと思っている価値観に捉われて、鎖で巻かれていることを正当化してないか?
おっとりとも違う不思議な世界で、どこかに自分がいることを感じるだろう。

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勉学に勤しむでもなく、友だちをつくるわけでもなく、仕事に励むわけでもなく、とにかくマイペースに日々を送る主人公。大学を卒業し祖父のコネで入社した会社を辞め、祖父の所有する別荘でお手伝いさんと暮らし、社員応募の張り紙を見て入社した変なものばかり開発する研究所の営業マンとして今は働いている。

劇団持ってる人、のイメージが強すぎて小説も独特なのかなーと読み易いイメージ持てず、しばらく手を出さずにいましたが、どなたかの書評読んだらそうでもなさそうなので、いざっ!
主人公のあんまりにものんびりマイペースがとても良かった。資産家な部分からくる余裕のある生活(別荘にお手伝いいたり)がそうさせるのか、何かにつけて騒ぎ立てる誹謗中傷祭りの昨今とは隔っていて、そういうのが読んでいて心安まった。

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最高に面白かった。主人公の繁太郎…26歳。好きな食べ物は温めていないレトルトカレー。趣味は強いて言えばかるた。なかなか一筋縄ではいかない変わりもの。そんな変わりものが私の気持ちにかなりヒットしてしまった。彼氏や旦那は嫌だけど友達になりたい。一日中、眺めているだけで飽きないだろう。読んでいる最中も、次の言動がまるで予測できない。夢中で繁太郎を把握しようとしているうちに読み終わってしまった。もう一度繁太郎に会いたい。

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常温のレトルトカレーを熱いご飯にかけて食べるのが好きという繁太郎は無欲な男だった。有名陶芸家の祖父から目をかけられているが、どう考えても無能だ。よく今まで生きてこれたものだと思う。「壷の中には何もない」というタイトルの意味は何なのか?。それは祖父の作る何百とか何千万という高価な壷も、そこらへんのツボも、それほどの差があるのかという、そういう考えなのか?。芸術的な価値観とか、誰かからつけられた価値の曖昧さだろうか。そんなものに頓着しない繁太郎は理想的なのか。とにかく笑える。楽しい。それだけでも読む価値あり。

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