ウンチでわかるいきもの図鑑

この本全体がウンチで溢れている訳ではない。ウンチはもちろん紹介されているが、その他に足跡や巣。頭蓋骨、羽根なども収められている。だから動物本体を見なくても、何か動物由来のものを見つけたら、それがどんな動物由来なのか、見当がつけられるだろう。却って、動物本体を視ない方が、推理力強化のためにはいいかもしれない。

「ウンチでわかる」というタイトルだが、いろんな動物の生息状況を知るための知識がいっぱい。ウンチの他に、足跡だったり、食べ物の跡だったり、死骸だったり。それを辿っていくと動物に会えるのだろうか。あとをつけるのは危険といくつかの動物が紹介されているが、まず日本では出会えないかな。絵で見ながら勉強出来て楽しい一冊。

なんと魅力的な本だろうか。
動物たちのウンチの分類に始まり、足あと、たまご等々彼らが生きていくうえで残す痕跡について、いろいろな生き物を取り上げている面白さ。
図鑑を普通に読んでいるだけでは分からない、細かい部分までがわかる楽しさ。

なかなか本物とは出会えない（出会わない方が安全な動物たちも多いけれど）ので、この本を読んだらぜひ動物園で生態を見てほしい。臭いも嗅いで五感で動物を、生き物を見てほしい。
生きるってどういうことなんだろう？と、他種の姿から学べたら最高だし、この本はその一助となる。

タイトルはストレートだが、中身はオブラートにつつんだような素敵なイラストでおとしものを表しているので、気持ち悪さはあまりなかったです。これなら生徒も手に取りやすいかなと。おとしものだけでなく、卵とか雑学についての知識も得ることができます。