本のリストの本
南陀楼綾繁、書物蔵、鈴木潤、林哲夫、正木香子
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刊行日 2020/08/25 | 掲載終了日 2020/11/26
ハッシュタグ:#本のリストの本 #NetGalleyJP
内容紹介
本を愛してやまない5人の著者が、様々な時代、様々な場所に存在した「本のリスト」を見つけ出し、歴史や雑学や個人的な体験と共に紹介する。本棚を見ればその持ち主の頭の中が分かるというように、本書で紹介するリストは多様な物語を内包している。それぞれのリストを眺めて、タイトルの行間に物語を想像しながら読み、一冊の本が持つ意味の広がりとドラマ性を楽しんで下さい。
本を愛してやまない5人の著者が、様々な時代、様々な場所に存在した「本のリスト」を見つけ出し、歴史や雑学や個人的な体験と共に紹介する。本棚を見ればその持ち主の頭の中が分かるというように、本書で紹介するリストは多様な物語を内包している。それぞれのリストを眺めて、タイトルの行間に物語を想像しながら読み、一冊の本が持つ意味の広がりとドラマ性を楽しんで下さい。
出版社からの備考・コメント
四六判並製
出版情報
ISBN | 9784422930862 |
本体価格 | ¥2,300 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
”リストから読書は始まっている”
これを読んで、胸がときめかない読書好きは居るのだろうか。
そんなふうに思わせる一文から、この本の前書きは始まっています。
よくあるオススメ本リストや、「マンガの中の本棚に描かれた本のリスト」「刊行しなかった本のリスト」「古書で買った書体字典に赤線で引かれた出典のリスト」など、
ユニークでワクワクさせてくれるテーマで集められた、8章展開です。
ただ単に無味乾燥なリストが並べられているのではなく、そのリストにまつわる逸話やエッセイも添えてあるのが嬉しいところ。
”「本のリストを読む面白さは、とくに目的を持たずに本屋や図書館の棚を逍遥しているときの気分に似ています。
(リストから読書は始まっている より)”
まさにこんな感覚を味わえる本です。ちなみに、逍遥とは、あちこちをぶらぶら歩くこと。
本棚で思いがけず面白そうな本に出会うときの楽しみはやっぱり格別。
目次を読んで気になったのが、「本好きの女性が手紙で注文した本のリスト」。
この一文だけでも、たくさんのエピソードができそうですね。
あなたなら、どんな本が並んでいると思いますか?
読書好きの方であれば、目次を読んで、自分だったらこんなリストにするかも、と考えてみるのも面白いかも。
教養に「役立つ」本のリストだけでなく、誰かのひたむきな思いを乗せて作られたリストまで。
眺めているだけでワクワクさせてくれること間違いなしです。
たくさんの本のリストが載っています。
こんなリスト私も作りたい!とか、え?そんな所に楽しみが隠されてたの!?なんて発見もありました。
私は個人的に、作りたい本のリストのリストを作りました笑
たくさんの本のリストがあった。
獄中の人のリストを見て
自分がすでに読んだ本との重複を感じたり
まったく見たことも聴いたこともない本のリストの数々に
何だこれ?
という気分になつたりした。
たくさんあるので興味のあるところからパラパラと読むといいかもしれない。
なんの関連があるのか、リストに込められた思いは計り知れない。中でも興味を惹かれるのは架空のリスト。現実を離れ、まさに空想に浸る。ありそうでない本の数々。まさかこんなタイトルがと驚くラインナップ。非常に興味を惹かれた。
表紙に書かれた「リストから読書ははじまっている。」ということばに妙に惹かれます。
古書店のリスト、読書家が作った愛読書リストなど、無数の本のリストがあります。それを参考にして本を手に取る人がいたり、リストを読むこと自体を楽しむ人がいたり、様々な使い道、楽しみ方があります。この本ではそんなリストを作る人、利用する人、愛する人が登場します。
〇獄中で読む本のリスト
マルコムXは獄中で文字を読むことを覚え、たくさんの本を読み、生まれて初めて学習する喜びを知ったのです。「マルコムX自伝」や映画でも、この点について言及されていますが、読書することによって彼はイスラム教に興味を持ち、人種問題と闘うことを考えるようになったのです。もしも刑務所に入らなかったら、彼の人生は違ったものになっていたでしょう。
何度も投獄された大杉栄は「一犯一語という原則をたてていた」というのです。一度投獄されたらひとりの時間をたっぷり持てるから語学の勉強をするというのです。そしてエスペラント語、イタリア語、ドイツ語の勉強をしたというのです。
ホリエモンも「ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた」というくらいですから、獄中で読書というのは存外有意義な時間の使い方なのかもしれません。
「獄中で読む本のリスト」にちょっと心惹かれてしまうのは、コロナ禍の今だからでしょうか?
本書は「本のリスト」というテーマで5人の著者が書いたエッセーを収録したものだ。なかなか目の付け所が面白いと思う。このリストの中には、南陀楼綾繁氏の「大学一年生の時の読書ノートのリスト」や林哲夫氏の「Mさんの探していた本のリスト」のように非常に私的なものもある。ちなみにMさんとは林氏の文学好きの大学の先輩のようだ。中には、実在しない本のリストや古い本のリストなども含まれているが、中には今後の読書計画の参考になるかもしれないものもある。ただ林氏の「獄中で読む本のリスト」だけはあまり参考にしたくないなあ。
「本のリストの本」その視点がユニークで面白い
料理で言えば、レシピのためのレシピといったところだろうか。
それゆえに、一筋縄ではいかないのが本書の特徴である。
なぜならば、多種多様な食材が並ぶ食卓のようであるからだ。
本棚には決して収まることのない強烈なタイトルが並ぶ。
カテゴライズされてはいるが、その匂いや見た目やら、なにやら食欲がそそられる。
時は旅、人生は旅だ。
眺めているだけで漂白の俳人・松尾芭蕉が残した言葉が思い出される。
時を超えて本が読み継がれていることが嬉しい。
僕が特に面白かったのが、途中の挿絵がもつインパクト。
文字だけではなく、絵で魅せるとこがなんともにくい。
本好きにはよだれものの1冊である。
本が好き!倶楽部
せいちゃん
世の中に読みたき本は数多く、それらを全て読める程人生は長くないことを自覚しているつもりだが、それでも平常心でいられないワクワクがたくさん詰まったこの本。
どのリストに惹かれるか?自分の読書傾向にも気づくだろうし、まだ見ぬ世界の扉があちこちに開いていることにも気づく。
自分はいわゆる児童書、絵本に激しく惹かれることを自覚させられたし、その他漢詩も読んでみたいし、三島由紀夫も読破していないし、神保町のそばに居ながら開いている時間に行けないストレスを抱えているから今すぐあの古本の匂いを嗅ぎに行きたいし。
至福とモヤモヤが隣り合い、焦燥感に駆られること必須な一冊である。