金沢 洋食屋ななかまど物語

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刊行日 2020/07/08 | 掲載終了日 2020/07/06

ハッシュタグ:#金沢洋食屋ななかまど物語 #NetGalleyJP


内容紹介

「千夏がいるから、この店は安泰ね」――亡き母の言葉を胸に、父の洋食屋を手伝う大学生の千夏には、好きな人がいた。

しかし美術を学ぶ大学院生の彼は、卒業とともに東京に戻ってしまう。

「この恋が叶うと、 店は……」。

恋心を押さえ店に立つ娘をよそに、身体を悪くした父が「お前の婿に」と店の後継者として新しいコックを連れてきた。

二人の男性の間で揺れる女心を古都・金沢を舞台に綴る純愛物語。

文庫オリジナル。

「千夏がいるから、この店は安泰ね」――亡き母の言葉を胸に、父の洋食屋を手伝う大学生の千夏には、好きな人がいた。

しかし美術を学ぶ大学院生の彼は、卒業とともに東京に戻ってしまう。

「この恋が叶うと、 店は……」。

恋心を押さえ店に立つ娘をよそに、身体を悪くした父が「お前の婿に」と店の後継者として新しいコックを連れてきた。

二人の男性の間で揺れる女心を古都・金沢を舞台に綴る純愛物語。

文庫オリジナル。


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784569900216
本体価格 ¥700 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

金沢にあるこじんまりした洋食屋ななかまど。
父がコックで、娘の千夏と、スタッフの高瀬さんと3人で切り盛りしている。
千夏は、店の常連の大学院生丹羽くんに想いを寄せるが、父は優秀なコックの紺堂を婿にどうかと薦める。紺堂を婿にとって洋食屋を継ぐのは理想ではある。
そしてもし、丹羽を選べば洋食屋は廃業必至。

がんじがらめになった千夏が出した答えは…。

美しい街金沢を舞台に甘くてほろ苦い恋模様がつぶさに描かれています。
二人と洋食屋の間で揺れる千夏の心がとてもよく伝わって、一緒になってときめいたり悲しんだり。「ああ、この気持ち感じたことがある・・・」と夢中になって読みました。

金沢の素敵な場所も丁寧に描かれており、以前旅行した時のことを思い出しながら読み、金沢にまた行きたくなりました。
とても面白かったです。

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店を継ぎたいということと、好きな人と一緒にいたいということが両立できなくて悩む千夏さん。それを贅沢だと非難する人もいるけれど、心の内をわかって応援してくれる人もいます。千夏さんは迷い、悩み続けます。

 人生の中で大切なことって何なんでしょうね?守らなければならないもの、どうしても欲しいもの、両方欲しいけど両方は取れないから、どちらかを選ばなければならないこと。でも、自分の心に嘘はつけないということ。

 ひとりで悩んでいても答えは出ません。でも、誰に相談していいのかわからないし、どう相談すればいいのかわからないし。

 でもね、千夏さんは幸せな人ですよ。周りの人たちが、みんな優しい人だから。

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洋食屋の跡継ぎが恋と仕事に揺れ動く……実は跡継ぎはひとり娘だったのです……というお話です。

とにかく二人の微妙な距離感がなんともじれったくて甘い! 中学生か!というデートをするし、かと思えば、ちょっと苦味のある甘酸っぱさもある。
人生と仕事、そして恋について真剣に悩んだことある人には必ず刺さる!!

古都金沢の今の様子がふんだんに盛り込まれていて、実在しているかのようでした。
続編、スピンオフ期待しています。

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金沢で父娘で営む街の洋食屋さんのお話
娘の千夏は亡き母の「千夏がいるから、この店は安泰ね」の言葉を胸に店を大事に思っていた
それと同じくらい店の常連である大学院生「丹羽」のことも大事に思っていた
そんな時父親が身体を壊しかけ、婿候補の優秀なコック「紺堂」を連れて来た

店を守るならば「紺堂」、自分の想いは「丹羽」
二人の間で葛藤する千夏を金沢の風景と美味しいそうな洋食を織り交ぜながら描く作品です

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なーんか主人公にあまりにも都合の良いストーリー展開。自分の洋食屋を守るために、男たちを振り回しすぎ。こんなに自分の気持ちにまっすぐで、まわりも物わかり良く応援してくれて羨ましいです。
でもどう着地するのか気になって、メニューもおいしそうで、一気に読めました。

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夢と恋。天秤にかけられたらどちらを選ぶのか。どちらかが手に入る、もしくはどちらかしか手に入らない。それを選ぶのは自分。選んだ方はもちろん選ばなかった未来への悔いも自分で引き受ける。自分の進む道を選べる幸せ。手に入るものと入らないもの、それぞれへの思いを抱えて人は歩んでいるのだな。

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父の洋食屋を手伝うひとり娘の大学生千夏は、亡き母の言葉を胸に母の想い出の詰まった店を継いで守っていこうと思っている。
いずれ東京に戻ってしまう院生の丹羽に思いを寄せる千夏。
思いがけず、丹羽の思いを知ることになり、二人は付き合う。
店を守っていかなければならない千夏は金沢を離れられない。
店と彼との板挟みに悩む千夏。
彼女の出した結論が悲しくて泣ける。
真っ直ぐな千夏がいじらしい。
自分の気持ちから目を逸らしても体は正直で無理が祟って体調を崩してしまう。
店を継いで5年後、サプライズが。
報われた。😊

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純愛ものですねぇ~。千夏と丹羽の関係がほほえましいです。
金沢の地図が載っているて助かります。物語の世界にぐっと近づけますね。

家の仕事と好きな人のどちらかを選ぶしかない。
30歳くらいなら、自分の考えを持っていたり、分別があったり、逆に、割り切って考えるのかもしれないけど、
大学生では視野が狭くなって、この人にふらふら、あの人にぐらぐらで、悩んで迷う千夏の姿の純粋さにくらくら。

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「人生とは料理だ」
きっと誰かが口にしたであろう名言。
いや迷言。
一途な恋の甘味はシュガー。
はたまたスパイスの効いた失恋のような唐辛子か。
フルーツパフェの上で火花を散らす戦いの行方は?
好きな人と東京へ行くのか?
お店を守るために金沢に残るか?
少し古風な加賀百万石の情景を歩く裏通り。
恋や進路など、誰もが通るであろう迷いや葛藤への心情が、金沢の街並みとよくマッチしている。
口あたりがヒリヒリするように心が揺らいだのは、コンプレックスと劣等感を抱え、自我に翻弄した大学時代の僕自身の記憶がフィードバックしたからに他ならない。
気付いたら誰よりも主人公の千夏ちゃんを応援していた。

「人はね、悲しい顔をしてものほしそうな人を素敵とは思わないんだ」(本文p96引用)

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料理ものであり、恋愛ものです。気軽に読めるのがいいみたいです。
何かをなしとげる。この場合は、店を継ぎたいということと、
恋愛はなかなか両立できなくて悩むのです。
このモチーフは文学にはよくある。神様は時に人間に悪戯をするのです。

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「好き」という気持ちが真っ直ぐに飛びこんできて、少し照れくさいような、まぶしいものを見ているようなひとときでした。夢と恋、そのどちらかを選ばなければいけずに、揺れ動く主人公。その心が伝わってきて、応援したくなりました。金沢の街を訪れてみたくなる、ご当地ラブストーリー。

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美味しいものと一緒に金沢の美術も描かれていて、とても金沢に興味を持てる一冊でした。
しかし美味しい話なのにずっとずっとほろ苦い。
親の洋食屋を継ごうとずっとがんばってきた千夏と、美術について勉強していて卒業後は東京へ行く丹羽さん。
そして婿にとななかまどにやってきた紺堂さん。
この三角関係が本当にほろ苦すぎてなかなかビターな恋愛小説でした。
でもこの本を読んで金沢に行ってみたくなりました。

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