人生を狂わす名著50
三宅香帆
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刊行日 2017/09/29 | 掲載終了日 2020/07/06
ハッシュタグ:#人生を狂わす名著50 #NetGalleyJP
内容紹介
【ネットギャリー限定プレゼント企画!詳細は備考より】
作家 有川 浩 推薦!
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作品の芯を射貫かれた。
予断のない読み筋が清々しく、ありがたい。
人生狂わせちゃったみたいで、ごめんなさい。
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知らない本が知れる。知っている本は、もっとおもしろくなる!
★ノーベル文学賞を受賞された カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』の書評も収録されています! ★
著者は23歳。現役の京大院生。
文学研究をするかたわら、京都天狼院で書店員として働く文学マニアの女の子。
この本は、『京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」 と思う本ベスト20 を選んでみた。 《リーディング・ハイ》』
というタイトルで「天狼院書店」のウェブサイトに掲載され、
2016年、年間はてなブックマーク数ランキングで第2位となり、
本好きのSNSの間で大反響を呼んだ記事をもとに書かれたブックガイドです。
著者の三宅香帆さんは言います。
「実際リストをつくってみると、やっぱり「読んだ後、明確に自分の見ている世界が変わった本」のリストになったなぁ、と思います。
「狂う」って、「世界の規範から外れる」ことだと思うのですが、
どうしても社会や世界に流されることのできなくなる本たちを選んでみました。」
外国文学から日本文学、漫画、人文書まで、人生を狂わされる本を50冊選書。
その一つひとつに確かな紹介文が書かれています。
加えて「文学研究」の視点で、50冊それぞれに「その次」に読みたい本を3冊ずつ紹介。
本書には合計200冊の名著が紹介されています。
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【本書をおすすめする方】
・人生を狂わせるくらいおもしろい本と出会いたい人
・「次に読む本」がなかなか見つからない人
・最近おもしろい本と出会ってないな〜と思う人
・この頃本を読んでない人
・子どもに本を読んでほしい! と思う人
・本好きの友達へのプレゼントを探している人
・入学・卒業祝いのプレゼントを探している人
・他の人がどんな本をどんなふうに読んでいるのか気になる人
・雑誌の「本特集」をいつも楽しみにしている人
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全国の書店員が絶賛!
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書評というより物語を読んでいるようだ。
書評の概念が変わった一冊。
彼女だから書ける書評。みんなこういう風に書いてくれればいいのに。
分かりやすい独自の言葉で書いてくれているのがいい。
とにかく文体が面白かった。みんなぜひ読んで!
—未来屋書店岡山店 櫻井恭子
・
こんなに先が気になる「本の本」は初めて読みました。
あらすじのチラ見せがうますぎです。
—ジュンク堂書店明石店 村中友希
・
こんなに私小説みたいな書評は初めて。友達と本の話をした後みたいな読後感。
知人を家に招くたび、本棚で岩波の白を目立たせる自分は死ねばいいと思いました。
本なんて無くっても死にはしないけど、この人はきっと死んじゃう。
「本を読む意義」なんてものがあるとしたら、きっとこの本みたいなことだと思う。
世界が理系で回っていても、文系に生まれて良かった!
—(株)トーハン 谷口尚
・
なるほど、私が「好きなことを仕事にしてみても良いかな」と書店員になることを選んだのは、
本に人生を狂わされたからなのか…と思いました。
家に帰ったら今まで読んだ本を読み返して「人生を狂わすこの一言」を見つけてみたいです。
本好きによる本好きのための本。
きっとこれを読んだら、また本が好きになる。
—大垣書店神戸ハーバーランドUmie店 杉村舞子
・
「本を紹介する本」は個人的には、はずれのものが多いジャンルでしたが、
あの!! 天狼院の方が書かれたものなら絶対おもしろいだろう! と安心してページを開くことができました。
三宅さんのテンポのよい語り口と、思いもよらない考察にノックアウトされました。
紹介している本は確かに粒揃いの名著。
だけど選書の幅がとても広くて、本当に本がお好きで、本と本の間を旅しているのだろうな、と感じました。
「読書とは戦い」という表現も、インパクトがあって秀逸な言葉だと思います。
彼女は今、何を読んでいるんだろう⁇ と、三宅さんご本人にも興味が出てくる、読み応えのある書籍ですね。
すごく良い本です。
京大生、天狼院、全ての名が霞んでいった。
私は三宅香帆という名の未完の大作に人生を狂わされそうだ!!
—丸善岡山シンフォニービル店 山本千紘
出版社からの備考・コメント
『人生を狂わす名著50』を読んで、本書の中から「読んでみたい本」を1冊選び、その書名と選んだ理由をレビュー欄にご投稿ください。
投稿者の中から抽選で5名様に、本書と「読んでみたい本」の2冊をプレゼント!
応募締切は2020年6月30日(火)まで!
人気ブックガイドを全文を読めるチャンスです。また、抽選で本書と読みたくなった本までもらえてしまうこの企画、みなさんのふるってのご参加をお待ちしております!
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おすすめコメント
【著者からのメッセージ】
読書ってあなたにとって何なの? そう聞かれると、わたしはこう答えます。
わたしにとって、読書は、戦いの場です。
……今、ちょっと笑いましたか? いや、本当ですよ。わたしは大真面目に本気で言っているんですよ。
わたしにとって、本を読むことは、自分の人生を賭けて戦うこと以外のなにものでもないです。
これから本をご紹介したいんですけど、
ええ、絶対読め、など口が裂けても言えません。
というか言っておきますが、本を本気で好きになったら、まっとうで快適な人生を手放す可能性が、増えます。
世界の読書推奨人たちはそのことをわかってんのか、とわたしはたまに苦笑します。
……とはいえ、だけど、でも、言わずにはいられないんです。
「この本、おもしろいよ~~~~! ! ! ! 」って。
だって、どんなにまともさを手放しても、人生狂っちゃうくらいおもしろい本に出会えることは幸せなんだもの。
長い前置きになりました。
役に立つとか立たないとかよりも、もっともっと大きな、遠くを見させてくれる存在として、「本」に 触れていただけたなら。
これから生きてくけっこう大変な人生を、一緒に戦ってくれるような本を、見つけていただけたなら。
わたしとしては、これ以上幸せなことはありません。
一緒に、本を、物語を愛して生きていきましょうねっ。
販促プラン
※読売新聞、朝日新聞、神戸新聞、高知新聞、新文化、文化通信社で紹介されました!
※読売新聞、朝日新聞、神戸新聞、高知新聞、新文化、文化通信社で紹介されました!
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784909044068 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
関連リンク
NetGalley会員レビュー
面白い。端的に自分が魅了された箇所を抜き取り披露する。率直な言葉と作品への愛が詰まりすぎて非常に愉快。今まで興味を持たなかった部類の作品にまで触手が伸びそうである。さすが京大院生の言葉。己の愛すべきものを追究し恐れなく広げるところも、なんとも京大生らしい。素晴らしい。
今回、まず読んでみようと思ったのは、『オリガ・モリソヴナの反語法 米原万里』です。
”夢を糧に、わたしたちは生きながらえていた。”
という言葉に痺れました!息が詰まりそうな今をどう生きるかと悩んでいる今、いつだって、どこだって、身動きとれない中で前へ進もうとしている人がいたんだ!という希望を、この本が見せてくれるような気がしたのです。以前から気になっていたのに、読まないで来てしまったこの本。ここで出会ったも運命!是非読んでみます!
自分と全く違う読書体験をした人から薦められる本というのは、未知との遭遇ですから、とてもワクワクしてしまうのです。
『存在の耐えられない軽さ』は、タイトルが秀逸。重くて耐えられないなら想像できるけれど、軽くて耐えられないという表現は、一瞬、「ん?」と意味を考えてしまう。その一瞬の思考停止は、情報過剰社会において、とてつもなく重要だ。だから『存在の耐えられない軽さ』というタイトルは、一度目にしたら死ぬまで忘れられない。
わたしは著者と同世代なので、彼女の恋愛小説ベスト3に入る小説は、やはり気になる。“この人じゃなきゃだめって思ったり思われたりすることこそが、甘美な恋愛のなせるわざだと思う。一方で、誰にも縛られたくなんかないし自由でいたいし、あなたじゃなきゃだめなんて制限まっぴらだ、と思うときもある。”という部分に深くうなずける。チェコスロヴァキアがソ連に侵略されるのと、テレザの「トマーシュじゃなきゃだめ」という考えにサビナの自由奔放さが割り込んでくるのとを、重ねて読んでみたらもっと面白く読めそうな予感を抱いている。
著者は、京都大学の現役大学院生なのだそうだ。
彼女の人生を狂わせた50冊についての書評が本のすべてだ。
まずは、そのラインナップから・・・
読んだことのある本* 積み上げ本+
既読28冊 積み上げ本3冊でした。
『高慢と偏見』ジェイン・オースティン *
『フラニーとズーイ』J . D . サリンジャー +
『眠り(『TVピープル』所収)』村上春樹 *
『図書館戦争』有川浩 +
『オリガ・モリソヴナの反語法』米原万里
『スティル・ライフ』池澤夏樹 *
『人間の大地』サン= テグジュペリ *
『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド *
『愛という病』中村うさぎ
『眠れる美女』川端康成 *
『月と六ペンス』サマセット・モーム *
『イメージを読む』若桑みどり *
『やさしい訴え』小川洋子
『美しい星』三島由紀夫 *
『死の棘』島尾敏雄 *
『ヴィヨンの妻』太宰治 *
『悪童日記』アゴタ・クリストフ +
『そして五人がいなくなる』はやみねかおる *
『クローディアの秘密』E . L . カニグズバーグ *
『ぼくは勉強ができない』山田詠美 *
『おとなの進路教室。』山田ズーニー
『初心者のための「文学」』大塚英志 *
『妊娠小説』斎藤美奈子
『人間の建設』小林秀雄・岡潔
『時間の比較社会学』真木悠介
『コミュニケーション不全症候群』中島梓
『枠組み外しの旅「個性化」が変える福祉社会』竹端寛
『燃えよ剣』司馬遼太郎 *
『堕落論』坂口安吾 *
『アウトサイダー』コリン・ウィルソン
『ものぐさ精神分析』岸田秀
『夜中の薔薇』向田邦子
『東京を生きる』雨宮まみ
『すてきなひとりぼっち』谷川俊太郎 *
『チョコレート語訳 みだれ髪』俵万智、与謝野晶子 *
『ぼおるぺん古事記』こうの史代 *
『百日紅』杉浦日向子
『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の鯉は二度跳ねる』水城せとな
『二日月(山岸凉子スペシャルセレクション8)』山岸凉子
『イグアナの娘』萩尾望都 *
『氷点』三浦綾子 *
『約束された場所で』村上春樹 *
『存在の耐えられない軽さ』ミラン・クンデラ *
『春にして君を離れ』アガサ・クリスティー
『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ *
『光の帝国―常野物語』恩田陸 *
『なんて素敵にジャパネスク』氷室冴子
『恋する伊勢物語』俵万智 *
『こころ』夏目漱石 *
『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ +
小説も多いが、文学評論や他の分野にも幅広いのがわかる。聞いたことすらないタイトルもある。私も、まだまだだなぁと思うのでした。
『ぼおるぺん古事記』が選ばれているのは?です。
古事記に関して書かれているものなら、他にも良書はあったのにと思われるし、俵万智の作品が
2作品入っているが短歌の歌人なら、もっと優れた読み手は他に山ほどいます。
これはバランスを考えてという出版社の意向が見え隠れします。
村上春樹にしても、本筋でないオウム事件を扱った『約束された場所で』を入れるのは、どうなのかと思う。意図は理解できるが少し不満だ。
著者は、読書を戦いであると言っていた。
この書評のすべてを読むと、何となくわかる気もしてくる。
彼女は、作品との距離が圧倒的に近い。
傍観者のような視線ではなく、もっと近くで見ている戦場カメラマンのような視点なのではないのかと思う。故に、本質をよく見抜いている。
それは私も本が好きだからわかる。この人の実力は、相当なものだと思いました。
例えば、『フラニーとズーイ』。
基本的に、青春小説は「自意識が上滑った小説」になりやすい。
これは本質を見事についている。
主人公の自意識の流れが青春小説の成功のカギのように、私もずっと思っていました。
『高慢と偏見』では
古典と呼ばれる作品は、いかに人間が立派になることができないのか、を教えてくれるから古典たり得る。
これも同感。古典は、現代小説よりも人間っぽいものが多く。たいていの登場人物は立派じゃない。
三島の作品では、「仮面の告白」や「金閣寺」ではなく『美しい星』を選んでいる。
三島についての考察が愉快だ。
こんだけ自分の思想や美学を「本気で」信じている人なんて、たぶん三島由紀夫以外にいなくて・・・
思わず、にやりと文面を見て笑ってしまった。
『死の棘』のようなメンヘラ小説に対しては・・・
この妻、ひたすらに夫を責める。というか攻撃する。夫はひたすらに耐え忍ぶのみ。・・・言ってしまえば、これだけの小説なんです「死の棘」
なるほど・・・。
『燃えよ剣』に対しては、土方をカッコいいと誉めちぎる。実際、この小説の土方はかっこいい。
この小説を読むと「カッコいいって、結局、何だろう」と思います。
三浦綾子の「氷点」について語っている部分はとても共感できる。
人間は永遠に満たされない。なぜなら、人間は幸福にすら飽きてしまうから
このように、見事に作品の核をついてくる。
これらの作品を読んだ人なら、この作品評がいかに的確であるかがわかって貰えると思う。
単に、私と考えが同じだから、その部分に共感したのかもしれませんが、私には、このように思っていることを的確な言葉で言語化するセンスがない。だから、彼女のセンスには脱帽するばかりです。
もちろん、作品解釈のすべてに賛同しているわけではありません。
『眠れる美女』川端康成の解釈は私とではかなり違う。
性のフェチシズムから、死のフェチシズムへ傾けられます。
この眠っている少女を美しい死体になった時を想像するとのことです。
それは違うと私は思う。死体になぞ欲情するものか。
主人公は不能な老人である。眠っている少女を自由にできるということなのだ。
決して、眠っている少女=死んでいる少女じゃない。
生きていると思っているから、老人は、この行為をするのだ。
通常なら、老人は美少女には選ばれない存在である。でも、眠り続けているという状況下では
老人は彼女を支配できる。独り占めできる。つまり、これは独占欲の問題で、死んでいる=存在が無なのだ。それだと意味がない。というのが私の考えだ。
本の感想は、それぞれなので、実は自分と違う考えの方が読んでておもしろい。
本を読んで書評とかを書いた後、他の人の書評を読むことがよくあります。
その時、自分の考えと同じだと安心はしますが面白みはない。まったく意見が違うと、逆に「こいつ何か凄いな」と思うことがあります。今回は、このパターンです。
『眠れる美女』を死と紐づける発想は、実はおもしろかったりします。
その「無機質さ」の裏に、この著者は何を感じ取ったのでしょうか?。
たぶん、肌感覚レベルの何かだと思うのですが、川端が、そこに屍姦という概念を重ねていたとしたら、かなりの狂気ですし、この本の著者がそう感じているのだとしたら、まさしく、川端の文学に狂わされたと言えるでしょう。私は、そこまで川端はド変態ではないと思います。しかし、確かに『眠れる美女』には、川端先生の変態的な部分が文面から泉のごとくあふれ出ているのも確かです。
人生を狂わす名著、まさに、彼女にとって、これらの作品はそうなのだということが、よくわかるのでした。読む価値のある本だと思います。たくさん、読みたい本が見つかりました。
5/28
『オリガ・モリソヴナの反語法』米原万里さんは、ぜひとも読んでみたいです。
魅力がこの本から飛び出していた。
一番読みたい本はなにかなーと探すような軽い気持ちで読んでいたのですが、気付いたら数冊お買い上げしていました。
恐るべし、言葉の魔力。そして、本の虫の堪え性のなさと財布の紐の緩みっぷり。
でも、そんなときには、太宰の短編「ヴィヨンの妻」から、この名台詞を取り出そう。
「非人非でもいいじゃないの。私たちは、生きてさえすればいいのよ」
そう、結局は読まないと(精神が)死ぬのだから、書籍費もエンゲル係数の中に計上する人生があってもいいと思う。
本を読みまくっている京都大学大学院生のブックリスト。タイトルには50とあるが、プラスαで3冊ずつ「次に読む本」が付されているので、実質には200冊ものブックレビューが収録されている。オトク!
『百日紅』が一番読みたいなと思いました。アニメ版のニュースを見てなんとなく知った気でいましたが、原作は漫画なんですね。「心中屋」、稼ぎどころって、本当にいろんなところにあるんだなあ。
紹介文が軽やかで身近に感じるせいか、今まで食わず嫌いだった作品に手を出すことができて嬉しいです。なにから読めばわからない、むしろ人生狂わされてみたい、というときに、手にとって欲しい本です。
私もかなりの本好きを自負しているが、著者さんにはかなわないなぁ。この本とともにもう一度中学生ぐらいに戻ったら、今私はここにいないだろうか?いや多分狂気に連れていかれはしないと思う。本の世界はしばしのトリップ。現実の私は空気を読んでメジャー路線を歩むのが一番無難で楽と知っている。この本をそんな風に読んだんだっていうのもあったが、古典と言われるものは案外ちゃんと読んだことのないものも多く、興味を持たせてもらった。ありがとう。また再読します。
読書の幅の広さ、読みの深さに圧倒された。そして、硬く、難しい作品も三宅さんにかかると、かみ砕かれて、とっつきやすくなるから、またスゴイ。「これ、面白そう。読んでみよう」となったら、その後には「次におすすめの本」までご紹介とは、何とも親切な作りだ。さあ、何から読もう? でも、人生を狂わされるのは嫌だな~(苦笑)
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京都大学大学院生であり、京都天狼院書店員でもある著者の書いた人生を狂わす名著50作は、純文学、エッセイ、ラノベ、漫画と様々なジャンルをバランス良く選書されていて、年齢、性別を問わず読みたくなる作品がきっと見つかる。
数あるお薦め本と違うのは、その切り口が「人生を狂わす」ということにあること。著者が若いこともあって、若いうちに読んでおくべき作品が数々しょうかいされていて、あ〜私ももっと早く読んでおけば良かった!と後悔してみたり。でも、しっかり9冊(うち1冊は積んである)をこれから読む本としてチェックしました。
15歳の著者に「氷点」を薦めた人(未来の自分?)が言った「本ってワクワクしないとだめ?」という言葉には全く同意で、ストーリーが面白く、分かりやすいエンタメに今の売れ筋が偏っていることは残念です。ストーリーの面白さだけが、小説の存在理由じゃないというのは本当にそう思うし、読んだら前の自分じゃいられなくなるような本をこれからも読んでいきたいと改めて思いました。
素敵な推薦書をありがとうございます。
本の紹介以上にいろんなエピソードやプライベートな感想に楽しめました。
哲学書からコミックまで幅広い分野での図書の紹介に脱帽。自分の読了の図書でも「何々、そんな視点があったのか…」と再発見。年齢の割に私のような退職世代が読んだ本も多く、それって名著は時代を超えるってことかな…なんて思ったり。確かに「人生を狂わす」出会いってありますよね。私にとってもそんな本が著者さんの紹介された中にありました。
より深く、かつ楽しい読書の道しるべとして大いに参考になりました。ありがとうございます
面白いものを誰かに勧める熱量って本当にすごいですよね
ましてや、それが京大院生で書店員でってもう抗えないじゃないですか!?
いやいや、私だってそこそこ読むし!
なんて、ちょっとした抵抗心持ちながら読んでみたのですが
もう完敗です、つか抵抗心持っていたことすら恥ずかしくなりましたよ
どれ気になってしまって自店の在庫をチラチラ気にする有様です
自分が読んだことあるものは、頷きながら
未読のものは眼から鱗を零しながら一気に読み終えてしまいました
個人的には「眠れる美女」読んでみたくて仕方ない
タイトルだけ、作家だけ授業で聞いたけど手に取らなかった本
まさかこんな話だったとは・・・
すみません、エロスの力は恐ろしかったです
でら興味津々で引き込まれました
でもね、同じ話を読んでも、こんな美しく表現出来ないと感じる自分がいる
また完敗悔しさを感じるのも癪なので、もう少しだけ「読まない」抵抗をしてみようと思う
そんな長くは保たないと思うけども
言葉の意味や無意味さの斬撃を喰らう
いつの時代でも、書籍から物語は語り継がれています。
誰でも簡単にスマートフォンで書籍を読める時代になりました。
いろんな媒体がありますが、やはり僕は、紙の本が好きで、図書館や本屋さんに通っています。
本から得られる情報が、その形を少しずつ変えて、僕を形成をしてきます。
言葉や文字が浮き上がり、それが僕の身体の細胞になっていくイメージです。
いつでも本屋や図書館は、おとぎの国への入り口でした。
生きた記憶のページをめくれば、その頭の片隅には、誰でも物語があるのではないでしょうか?
今回読んだ本は、「人生を狂わす名著50」です。
一言で申し上げますと、「名著と呼ばれる本の一節を、著者が独自の視点から咀嚼し、人生が狂ってしまうくらいにおもしろいところの解説をする」といった内容です。
僕が特に気になったところは、以下の3つです。
1)モナリザの宇宙
2)夢とサスペンスのメンヘラ
3)どれも最高なので極論全部
対比されるようなテーマや観念を、優しさと困惑で見事に表現されています。
紹介された本をすべて読みたくなってしまうような感動があります。
感動…つまり新しい何かに出会う。
刀を振り下ろされ、切り刻まれる前の数秒間の何かで気が狂ってしまう。
その後にやってくる、おとぎの世界があまりにも美しく見えました。
そしてこれは現実でした。
脆い身体に弾力を付け、また、脱皮を繰り返しながら生きています。
そんな言葉の即効性と、文字からあふれた毒の快楽を知るように、読み進めた一冊です。
最高に面白かったです。
本が好き!倶楽部
せいちゃん
「今まで『趣味は読書です☆』って何百回も言ってきたけど、実は読書って結構ヤバイ趣味なんじゃないか・・・?」。この本を読んだ後、そんなことを思いました。
なぜなら著者の三宅さんと同じく、「読んだ本によって、『現実』そのものを変えられてしまっている」心当たりがチラホラと…。
本への愛がこれでもかと詰まった1冊だなと思いました。でも1つ1つの本の紹介が簡潔なので、くどさはなく。飲み物で例えると、テキーラやエスプレッソみたいです。
あとこの本の良いところはいきなりバーンと紹介が始まるのではなく、”つかみ”の1ページがあるところ。
対立関係で内容が端的に示してある点や、インスタ風のハッシュタグが付いている点は本をあまり読まない若者の興味をひくのではと思いました。
『春にして君を離れ』の内容紹介がズバズバと心に刺さったので、ぜひこの本が読みたいです。
この本を通じて「自分の正しさ」に固執しがちな我が身を振り返り、反省したいです…。
今まで読んだ書評の中で一番面白かったです。
なんといってもタグが秀逸!読んだことがある本もありましたが、そのコメントにうんうん!そうなんだよー!と共感しかなかったです。海外文学はなんとなく入り込みづらくあまり読んだことがないのですが、これは面白そうだ!という本もいくつかありましたのでメモしました。
読んでみたい本第一位は川端康成『眠れる美女』です。
まずこれハッシュタグが最高です。#老人がひたすら眠る女の子と添い寝#変態になりたいときに読もうとか、
もうこれだけで読んでみたい気持ちが湧き起こる。
他に海外文学ではアゴタ・クリストフ『悪童日記』。海外文学苦手だけど是非読んでみたいと思いました。
そして大好きな俵万智『チョコレート語訳 みだれ髪』。俵万智さん昔から大好きで『チョコレート革命』も買いました。この本も絶対買います。
そして気になったのはぼおるぺん古事記。言語で漫画とか気になりすぎてしょうがない。
私も是非人生を狂わせる本に出会ってみたいです。
この本の紹介文を読むと、紹介された本がものすごく魅力的に思えました。
読んだことのあるものは、「そんなに面白かったっけ⁉️」という気分になりもう一度読みたくなるし、ないものはぜひ、読んでみたい!ってなるし。
各章の最後に、次に読む本まで紹介されていて、これなら迷わず本の世界感を広げられます。
全部読みたい、と思ったけど、まず一冊となったら、小川洋子さんの「やさしい訴え」です。
「日常生活で溜まったり放出しきれなかった 澱みたいなものをふいに飛ばしてくれるからかもしれない」という文章に猛烈に惹かれました。
今まで小川洋子さんの本で、表現しきれなかった思いはこういうことなのか、と思いを新たに読んでみたいです。
人生を狂わす名著50
本によって人生狂っちゃってない?って言う著者が紹介してくれる50の名著と、プラスしてこれを読んだらこの本も楽しめますよと教えてくれる本でした。
本がなくても生きていけるけど、あった方が楽しいよねと改めて思わせてくれました。
著者の表現が多彩で面白い、そして、いろいろな語り口で名著を紹介してくださっているので、ページという概念を忘れて読み進めました。
50に到達した時、寂しくなるくらい…
一つ読みたい本を選ぶとなると難しいけれど、生きること死ぬことを考えさせられる作品が多い中で、二日月を選びたいと思いました?
少女漫画にあまり手を出してこなかったけれど、著者の紹介を読んで、漫画の中で生きるということ死ということをどのように語られているのか、実際に読みたくなりました。
普段の生活では、あまり考えない生きることと死…
物語の中でしか、説得力を持たせられないかもしれないなぁと…
少年漫画なら戦いの中でが多いかもしれないけど、少女漫画ではどのように表現されているのかと思いました。
いろいろな名著を紹介し、名著に出会わせてくださり感謝です。
著者のファンにもなりました。
年間約400冊程読む私ですが読みたい本がめじろ押しで困りました…。著者の『本当に良いからっ!!絶対読まなきゃ駄目っ!もったいないっ!』という声が聴こえてくるようでした。オススメ本が好きならこれも好きだろうと他に3作品ほど紹介してくれているのも良いです。私も村上春樹氏が苦手なのですが、再読してみようと思います。『図書館戦争』に関しては激しく同意っ!!学校で本の読み方を教えないというのも同感です。課題図書をいつまでに読んで感想文…では無く、読書を好きになるような体験の出来る自分にとって楽しい本を選ぶ所から教えれば良いのにと思います。13歳位で『羅生門』だとか『人間失格』だとか…読んで楽しい訳がないと思います。この本は読書初心者にもベテラン読書家さんにも素晴らしいプレゼンになるのではないでしょうか。とりあえず…村上春樹を本棚の奥底から出してきます。
読みたい本
村上春樹「眠り」
私は村上春樹作品がかなり苦手だ。
理由は三宅さんと同じく、大体人が死に過ぎで、
鬱っぽくなった「僕」がすぐに女の子と寝てしまうナルシシズムな悲しみ方に、
なんだよそれ、なんなんだよそれは…! とまるで納得できなかったから。
さらに、読まない人を非国民と呼びかねない風潮やら何やらも拍車をかけて、
気づけば全く受け付けなくなってしまった。
だから、本書に彼の文字を見つけて心臓が止まるかと思った。
読み終えてもなお、私はまだ怪訝なのです。
いや、仰っていることはわかる。これまた三宅さんと同じく、
私も高校生時分に友人の葬式に参列したことがある。
だからその、死ぬこと以外の圧倒的に悲しいことに出会った時の感覚も、それが薄れていく感覚も、
村上春樹がそれを形にしていることも、きっと他の人よりわかっている。
そして、作品を読んだら読んだでまた、同じように思うのだろう。
それでも勇気が出ない。
勝手に期待して勝手に落胆した私が悪いのだけど、またあの時みたいな気持ちになってしまったらと、
怖くて仕方がない。
想像したら動悸がし始める。これはもはやトラウマとの戦いだ。
読みたい、でも怖い。
三宅さん、あとほんの少しだけ、どうか私の背中を押してください。
氷点
「氷点を選んだ理由」
それはわたしが自分の家族を愛しているからです。
なんなら生きる目的がそれだからです。
なんでも、この本は家族である娘が殺される話だという
無理無理無理無理絶対無理です。
私には娘がいますが、娘がそんなことされたら絶対生きていけませんし、なんなら殺した奴を私が殺しかねない。
無理無理無理無理絶対無理です。
憎まないわけないです。そいつの末代まで憎みます。愛なんかそこにあるわけないでしょ。
ただの父親の復讐劇でしょ。
でも著者の三宅さんは、なぜか愛を知りたい人へこの作品を勧めている。
何故だ、何故なんだ。
娘を殺されたら、私は絶対に犯人を憎む。
なぜその憎しみが、愛を知ることへと繋がるのだ?
何故が止まらない。
憎まないことが愛なのか。
なんなんだ。
気になる、気になりすぎる。
そこには私の知らない愛があるのか。
知りたい。
知りたいです。
私の知らない愛があるなら知りたいです。
家族を愛する私に、それ以外のどんな形の愛があるのか読ませて下さい。
そしてもっと家族を愛させてください。
だって子供を殺されたら憎しみしかないでしょ。
どう考えても、そこに愛なんてあるわけない!
あーもう知りたすぎて、気になりすぎて、読みたくて狂いそう。
さらに読んだ後、読む前の現実に戻れないですと?
結構結構かまいません。
もうくすぐられ過ぎて限界です。
読みたくて狂っちゃいました。
愛を知りたい人へ勧める著者と愛について知りたい私。
ライツ社さん、これほど御社の企画の趣旨に合致した、読むべき人が他にいますか?
読めなくて狂ってしまった私に、この本読ませてもらえますよね?
もう読むか前から狂っちゃうなんて名著でしょ。
お願い、私を選んでください!
最高のレビューを書きます!
あー本当に読みたいの!
素晴らしいの一言に尽きます!既読の本はあるにはありましたが、少なくて、今まで、気にはなっていたけれど、なかなか手を出せずにいた作品、知らなかった作品が多く紹介されていました。
それを今すぐにでも読みたい気分なり、読めば人生を狂わせる世界が待っている。
そんなふうに思わせてしまう熱い想いが伝わる表現力。
更には、おすすめする「次の本」まで用意されている。
ここまでされたら、本好き人間は、読みたい本が増えすぎて、うずうずたまらなくなってしまう。
どうしてくれるんですか!と嬉しさに叫びたくなるような本でした。
紹介されている本を読めば、本当に人生が狂っちゃうかもしれない。彼女の堅苦しくない言葉に惹きこまれ、素敵な名著の旅を心ゆくまで味わうことができました。
私の読んでみたい1冊は「スティル・ライフ」です。
忙しい日常で、心もからだも疲れが慢性化しつつあります。
自然を感じることがなかなかできない時に、透明感ある詩的な文章の中に入り込み、ふと、日常を忘れるような気分を味わってみたい。
気づけば穏やかに力が抜けて、静かに心を休ませている。
そういう作品を読んでみたくなりました。
読みたい本は、
中村うさぎさんの「愛という病」
中村うさぎさんの著書を読んだのは思春期の頃。
実は子供の頃、女という性の理解し難い行動に苦しめられ、三宅さんの言う「属性」から逃れられないという事実に傷ついていたのだが、
とある彼女のエッセイを読んで、
本当の意味で女という性を生きる覚悟を持つことと、どうしたって女からは逃げられないのだから、彼女のように傷をさらけ出し、それを表現することで生きる方法もあることを知った。
その時私は彼女に人生を狂わされたのだ。
そうして思春期を乗り越えた私はたくましい中年の女になったのだが、今度は「理想の女はこうあるべき」という属性に縛られてしまっている。
だからこの本を読んで思い出したい。
女の面白さを!
自らの女をぶった斬りながら、女という生き物を追求する中村さんのように、私も自らの女をぶった斬りたい。
本によって人生が狂う?
狂わせられるもんなら狂わせてみな、てやんでえ!
なんて強がりながら読んだけど、
やっぱり人生狂っちゃうかも。
いや、人生を狂わせたいのだ!
著者が選んだ50作品の中でも、わたしはミステリ作家で知られているアガサ・クリスティが書いたミステリではない「春にして君を離れ」という作品が頭の中にこびりついて離れずにいる。
この作品の主人公ジョーンは、まるで私そのものではないか。小さい頃から模範的な正しさを正しいと思い込んで反抗期がなかった私は、妹が母に暴言を吐くのを必死に止めた。彼女が海外にホームステイしたいと言い出した時もお金がかかるし本当にやりたいことなのかと反対した。でも、それはすべて私のエゴだったのだろう。三宅さんがジョーン的な人を「他人の欲求に耳を傾けらない、自分の正しさしか認められない」人間と言っているが、それは私のことのような気がして、悲しくてむなしい気持ちに襲われた。
だから、ジョーンが夫や子どもの幸せを願ってしてきた「正しさ」が周りにいる人をどんな風に傷つけてしまったのか知りたい、知らなきゃいけない。自分の子どもに対して、妹にしたような自分勝手な正しさを押し付けないためにも。
私はひとりぼっち。そのことに、もう気づいてしまったから、ジョーンの人生を受け止めて、私も前に進みたい。どうかそのチャンスを私に下さい。
紹介された本の半数は読んだことがあった。
三宅さんの見解と、私の持つ感想は当然異なる。だからこそ新たな観点を得るよい機会となり、再読決定したものも多数。
興味をひかれる未読の本も多数。
読みたくてソワソワする中、私が選んだ一番読みたい本は…これだ!
【選んだ本】
夜中の薔薇 向田邦子著
【選んだ理由】
言葉にはその人の内面が現れるという。
憧れるのは、発する言葉は少なくとも、
その言葉が纏う余韻で相手に思いを伝えることの出来る人。
自分をよく知り、
自分を偽っていない人。
千の言葉を飲み込んで、
波紋を起こす一滴を放つ。
「美しい沈黙」の間、いわば自身の内面で考えを濾過する間に、言葉は洗練された一滴となる。
内面が豊かであるほどその一滴の純度は増し、素晴らしい香水の余韻のように、やがて相手の心へと優しく深く浸み込む。
ほら、余計な言葉は必要なくなるでしょう?
夜中の薔薇、まさにそのイメージ。
夜の闇にさえその存在感は隠せない。
私はそんな人になりたいのです。
この本はきっと、様々な局面で私を励ましてくれる師のような存在になる。
そう直感いたしました。
是非読みたい本です。
#書町レビュー
『枠組み外しの旅「個性化」が変える福祉社会』を何としても読みたいと思いました。
私は勉強したら自分が変わると信じて毎日勉強しています。それなので、三宅さん手書きのテーマを見て、間違えていなかったんだ!と嬉しくなったんです。やはり勉強するしかない!と確信しました。
私が勉強する理由は三宅さんの言う理由とは違って、もっと仕事ができるようになって、妻と旅行する経済的余裕が欲しいからなんです。
四年ほど前から夫婦水入らずで旅するようになったのですが、お恥ずかしい話、現在は子供たちの受験と進学が重なって、旅行どころの話ではなくなってしまいました。夫婦の会話は減るわお金も減るわ・・・と、今、何となく妻との関係もぎくしゃくしていると感じています。
何としても妻との旅行を再開して、旅先でゆっくり話がしたい。夫婦仲を改善させたい。そのような時間を持つためにもお金が必要です。欲丸出しで恐縮ですが、私は本気です。もっと勉強してもっと稼がなければなりません。そんな私にとって三宅さんが言う「一緒に戦ってくれるような本」はまさにこの本だと思いました。是非、私に読ませて下さい!
読みたい本
「高慢と偏見」ジェインオースティン
読みたいと思った理由は、三宅さんが引用している文章の中で、主人公を結婚させたい母親と父親の会話が面白すぎて「もっと続きが読みたい」と思ったからです。特に突っ走り過ぎている母親は、豪快でトンチンカンな私自身の母と重なった。私の母は思い込みが激しく、言動も行き過ぎていて、普通の人なら対応に困るだろうけれども、私はそんな母に救われている。母は私の憧れの人だ。
私はマイナス思考で、いつも人の目を気にし過ぎていて、思っていることが中々言えないが、人の目なんか気にしない母を見ていると、クヨクヨするのがバカらしくなってきてほっとするのだ。
三宅さんが言うように、この本を読めば人間はみんな立派じゃないよ、恥ずかしいんだから笑い飛ばせばいいじゃないって、そう思えるのなら心からそう思いたい。「自分は自分でしょ」と割り切る母や、この物語の母親のようになりたい。今の気後れしている自分を変えたいからこの物語を読みたいのに、それすらもはっきり言えない私、そんな自分を変えるきっかけをください。
読んでみたい本
『わたしを離さないで』
著者の学童期の生死観が、私が感じていたものとそっくりで驚いた。
私も幼い頃から生きる意味を考え続けたが、未だに分からない。ただ、死ねない理由を沢山抱えることで生きている。
膨大な数の書物を読んできた著者に『この世界でいちばんの傑作』と言わしめたこの小説を読んでいないことも、今の私の死ねない理由の一つとなった。
著者はこの一冊によって、どんなふうに人生を狂わされたのだろうか。
この小説を読むことなく死んでいくなんて、やっぱりできない。
はじめまして。とても楽しく、ときどき目頭が熱くなりながら、未知との遭遇をする時ってもしかしてこういう気分かな…?とわくわくしながら読ませていただきました。
山田ズーニーさんの『おとなの進路教室』(河出書房新社)には特別惹かれました。
自分は何かを決める時にびっくりするくらい時間がかかり、また影響されやすくて、どきどき自分は本当にこの世に存在するのか不安になることが多々あります…。
今ちょうど岐路に立っていて安全な方に行こうか怖いと思う方に行こうか心が揺れまくっています。
なので、背中を押していただきたい気持ちでこちらの1冊を選ばせていただきました。
素敵な本を教えてくださりありがとうございます。
小川洋子さんへのお手紙形式の書評がとても良かったです。
ギャッツビーと子熊がコロコロ転がるみたいに君が好きな感性には共感できない私でも、もう一回手に取ってみようかな…と思わせられました。
読ませていただきありがとうございました!
紹介されている50冊の中で読んだことがあるのは、岸田秀さんの『ものぐさ分析』だけでしたが、確かに私にとって「どうしても社会や世界に流されることのできなくなる本」だったかもしれません。世界の「見方」は50歳を過ぎた今まで変わっていないのかもしれません。
他は小説が多いようですが、個人的に「読んでみたい」のは小説ではなく『時間の比較社会学』です。「死の恐怖」から脱け出すための一つの試みとして興味があります。
著者さんの作品に初めて出会ったのは、『バズる文章教室』だった。
Twitterでフォロワーが増えないこともあったけど、増やしたいとも思ってなかったし、特に「バズりたい」という意識はなかったが、noteを始めようかと考えていた頃でもあり、〝なぜか〟タイトルに惹かれた。
若い女性ということもあるのか、語り口はタメ口っぽいが、不思議と引き込まれるのだ。嫌味もまったく感じない。
で、著者さんをフォローしていたら、このサイト『NetGalley(ネットギャリー)』のキャンペーンに辿り着いた。
なんと、電子書籍として一冊まるごと全部読むことができるらしい。
しかも、発刊前のも読める??? (次回、申請してみよう)
というわけで、前置きが長くなったが『人生を狂わす名著50』を読んでみた。
なんとまあ、いろんな角度から切り取ったバラエティ豊かなジャンルから〝名作〟をズラリと紹介してくれている。
(50と謳いながら、それぞれに「次に読む本」を3冊ずつ紹介しているから、実質200冊!)
200冊の中には読んだことのあるものも含まれているが、私が敬遠していた書籍が結構ある。
これまで「なぜ」敬遠していたのかわからないが、この本を読んで少し気持ちが揺らいでいる。
さて、こんな中身の濃い本は1回だけではとても『読みたい1冊を選ぶ』ことなどできない。とりあえず1回目は流して読み、2回目で15冊にまで絞り込んだ。
そして、最終的に『もっとも読みたい本』となったのが、『すてきなひとりぼっち』谷川俊太郎著の詩集。私たちがふだん使っている言葉をどんなふうに扱っているのか非常に興味を惹かれた。
”言葉は使い方によって体重が変わるのだ。”
こんな体験を是非してみたいものだ。『ひとりぼっち』の世界で、詩の中に沈められたい……
とりあえず、本書のおかげでしばらくは読む本に不自由しそうにない。ありがとうございます。
読みたい本が増えると言うよりは、こんな読み方ができてそれをこんなにも生き生きと表現できるのかと感心する本。
本をたくさん読んでいる人は文章を書くのも上手なのか?好きな本を語るその口調に吸引力のようなものがあり、その本を読みたい気持ちにさせる。
人生を狂わせるかもしれない物語を語る本だからか、書評本というよりは物語を読んでいるような感覚に近いような気がした。
紹介されている本は、いちど手に取ってみたこともある本もあったし、読むのを断念したものもある。絶対に手にしないであろう本もあるのだが、この書き手の熱量に浮かされてなんだか読んでみたくなる不思議。
人生を変える本とはなんだろう。考える機会をくれる本でした。なにより読み物として面白かったな。