ワイルドサイドをほっつき歩け

ハマータウンのおっさんたち

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刊行日 2020/06/03 | 掲載終了日 2020/08/31

ハッシュタグ:#ワイルドサイドをほっつき歩け #NetGalleyJP


内容紹介

大ヒット作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』に次ぐ、待望の最新エッセイ集

早くも5刷10万部突破! ブレイディみかこの新たなる代表作の誕生

恋と離婚、失業と抵抗……。絶望してる暇はない。

人生という旅路をほっつき歩く中高年たちの気迫が胸を打つ!

笑いと涙の感動エッセイ21篇。


【あとがきより】

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で青竹のようにフレッシュな少年たちについて書きながら、

そのまったく同じ時期に、人生の苦汁をたっぷり吸い過ぎてメンマのようになったおっさんたちについて書く作業は、

複眼的に英国について考える機会になった。二冊の本は同じコインの両面である。

_________________________________

ブレイディみかこ

ライター・コラムニスト。1965年福岡市生まれ。県立修猷館高校卒。

音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996年から英国ブライトン在住。

ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で働きながらライター活動を開始。

2017年に『子どもたちの階級闘争』(みすず書房)で第十六回新潮ドキュメント賞受賞。2018年、同作で第二回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞候補。

2019年、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)で第七十三回毎日出版文化賞特別賞受賞、

第二回Yahoo!ニュース/本屋大賞 ノンフィクション本大賞受賞、第七回ブクログ大賞(エッセイ・ノンフィクション部門)受賞。

著書は他に、『花の命はノー・フューチャー DELUXE EDITION』(ちくま文庫)、『アナキズム・イン・ザ・UK』(Pヴァイン)、

『ヨーロッパ・コーリング ――地べたからのポリティカル・レポート』(岩波書店)、『THIS IS JAPAN ――英国保育士が見た日本』(新潮文庫)、

『いまモリッシーを聴くということ』(Pヴァイン)、『労働者階級の反乱――地べたから見た英国EU離脱』(光文社新書)、

『ブレグジット狂騒曲 ――英国在住保育士が見た「EU離脱」』(弦書房)、『女たちのテロル』(岩波書店)などがある。 

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★サイン本プレゼントキャンペーン★ 

※こちら期間終了いたしました。 

たくさんのご投稿、ありがとうごいさました。 

当選者様への発送をもって、 

発表にかえさせていただきます。 

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  『ワイルドサイドをほっつき歩け――ハマータウンのおっさんたち』のレビューを期間内にご投稿くださった方の中から、

抽選で3名様に、ブレイディみかこ著『花の命はノー・フューチャー DELUXE EDITION』(ちくま文庫)のサイン本をプレゼントいたします。 

ブレイディさんのデビュー作を貴重なサイン入りで手に入れるチャンスです。 

ぜひ奮ってご投稿ください! 

対象レビュー投稿期間:2020年3月17日(火)~2020年5月10日(日) 

※先着順ではございません。 

※期間終了後、当選者様のみ、ご登録のメールアドレスにご連絡させていただきます。

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大ヒット作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』に次ぐ、待望の最新エッセイ集

早くも5刷10万部突破! ブレイディみかこの新たなる代表作の誕生

恋と離婚、失業と抵抗……。絶望してる暇はない。

人生という旅路をほっつき歩く中高年たちの気迫が胸を打つ!

笑いと涙の感動エッセイ21篇。


【あとがきより】

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で青竹のようにフレッシュな少年たちについて書きなが...


おすすめコメント

英国に住む著者が、周囲の中高年の友人たちを描いたエッセイ集。

EU離脱(ブレグジット)、新自由主義、移民差別問題、格差・貧困問題、NHS(国民保健サービス)……。

日常を揺るがす問題を前に、果敢に右往左往するおっさん(おばさん)たち 個々の人生を、音楽にのせて描く傑作!

第1章の第1話は、EU離脱の是非を問う投票で、離脱票を入れたばっかりに、残留派の妻と息子に叱られ、

喧嘩が絶えないので仲直りしようと Peaceを意味する漢字のタトゥーを入れたつもりが

「平和」じゃなくて「中和」と彫られていたおっさんの話、など笑って泣ける21篇。

第2章は解説編として、現代英国の世代、階級、酒事情について書き下ろし!

*副題の「ハマータウンのおっさんたち」は、名著『ハマータウンの野郎ども』

(英国の青年たちを描いた本、ちくま学芸文庫)をなぞらえたタイトルです。


※校了前のデータを元に作成しておりますので、この後の著者の加筆修正により実際の完成版とは異なる場合がございます。ご了承ください。 

※本文中に誤りや誤字・脱字が含まれている可能性がありますが、編集途上の見本データであることをお含みおきください。刊行に際して十分な校正と校閲を行います。

英国に住む著者が、周囲の中高年の友人たちを描いたエッセイ集。

EU離脱(ブレグジット)、新自由主義、移民差別問題、格差・貧困問題、NHS(国民保健サービス)……。

日常を揺るがす問題を前に、果敢に右往左往するおっさん(おばさん)たち 個々の人生を、音楽にのせて描く傑作!

第1章の第1話は、EU離脱の是非を問う投票で、離脱票を入れたばっかりに、残留派の妻と息子に叱られ、

喧嘩が絶...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784480815507
本体価格 ¥1,350 (JPY)

NetGalley会員レビュー

前作「ぼくはイエローで…」で、息子とその友人に対して何て瑞々しい、愛ある描写をなさる方なんだろうと思っていました。
対して今作では、お連れ合いの友人を中心とした小汚い?オッサンたちに対して、哀愁溢れる渋い描写の数々。あとがきの「青竹とメンマ」に深く頷きました。映えを狙ったようなキラキラではない海外滞在記ってあまりお見かけしないので、とても興味深く、参考になります。
読ませていただき、ありがとうございました。

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エッセイ風な前半と後半では表現は多少ちがうが、労働や移民、ジェンダーなど実は幅広い内容。
ロンドンでおきる英国人と移民の対立の縮図。
それはブラックキャブvsウーバーだ。
グローバル経済の歪みの象徴ともいえるような見事な縮図であるが、無人の自動運転が一般化されたらどちらも失業というオチは喜劇的。
1977年にパンクロックやモッズに夢中だったハマータウンの野郎どもはいつしかおっさんになり、若い世代に煙たがられるようになった。
そんな野郎のスラングな言葉使いや風刺の効いたブラックジョークは今も健在で、ユニークないいまわしに笑ってしまうのはぼくだけではないはず。
いつの時代も不況や政権の移り変わりにほんろうされるのは労働者階級であるが、その労働者階級の日常が世界を作っているとおもうと愛しくもなる。
メインストリートを真っすぐ進んだあの人も、アウトサイドをコッソリ歩いたあの人も、ぼくたちは共生しながらおっさんたちがつくった世界を充分に生きてきた。
偶然かな「平和」と間違え「中和」と彫ったタトゥーが示すようにゴチャゴチャした身近な世界を感じる1冊であった。

2020年3月28日
新型コロナウィルスのおかげで大変な時代を迎えている。
イギリスでは不眠不休の態勢で生死と恐怖の狭間でたたかう医療関係者やNHSのスタッフに賛辞が贈られているという。
世界中で失業者や感染拡大は増加しているが、こんな時こそ声を上げたい「マイ・ジェネレーションさ、ベイビー」!!
階層や世代を超えて、人種を超えて。

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●「すごい勉強になりました」

物語の時期がすごく新しいので
EUの話に疎い私は
楽しみ方が間違っているかもしれませんが
すごく勉強になりました

また、本当にリアルなので
人の心情の動きなるほど!!って思えて

すごく楽しめました。
面白かったです

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「生きていく者の人生は続くのである。」「ぼくイエ」で読ませてもらった少年たちの日々の疑問とはまた違う、おっさんたち大人の事情。ウキウキと楽しい内容ではないけれど、ブレイディさんのリズムある文章に乗せられて読めます。音楽も聴こえてきそうです。そして冒頭の一文をかみしめています。

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多少過激っぽいことも書いているようでいて、冷静な姿勢がうかがえるのが好印象な語り口。
『ぼくはイエロー…』では母親目線で語られていたアイルランド系の旦那さんへの視点が、今作では夫婦としての視点に代わっていたのを興味深く読みました。

息子さんだけでなく、彼女自身も本当にいろいろな人とかかわる中で、人としての在り方などを培ってこられたのだろうなぁと、大きく環境を変えることなくこの年まで生きてきた人間としては自身の視界の狭さに新たに気付かされたりもしました。「老い」という視点もこの作品の中ではちょいちょい出てくるので、中高生には想像しにくい部分もあると思いますが、親世代への意識の向け方のきっかけにはなるのではないかな、と思いました。

EU離脱については、外のニュースからしか知らなかったので、当地での様子が知れて、渦中にいる人の困難さに少しだけ思いが馳せられたような気がします。

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ブレイディみかこは、おじさんを描かせてもすごい!!

保育士だったことや、「ぼくイエ」が大反響を呼んだことで、「幼児や子どもを描くノンフィクション作家」というイメージを彼女にお持ちの方もいらっしゃるかと思います。しかし本作に登場するのはおじさん、おじさん、時々おばさん。描写の対象が変わろうとも、地べたから世界を切り取る手腕は相変わらずピカイチです。

第1章ではイギリスの友人や知人たちのエピソードから、イギリスの今が立ち上がってきます。
様々なエピソードが取り上げられていますが、ブレグジットがある夫婦にもたらした変化がとても興味深かったです。
第2章は解説編。データや参考文献を引きながら、現代イギリスの世代などを解説されています。ここで”酒”事情の解説が入るところがブレイディさんらしいですね。

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なかなか伺い知ることのできない、イギリス、ブライトンの労働者階級の中高年の日常。ジェネレーションギャップやEU離脱投票をめぐる対立など、面白くわかりやすく書かれていて秀逸。
著者の色々なところで色々な仕事をし、時に差別されても、辛抱強く相手の懐に飛び込むバイタリティが凄い!
人間が生きていくには、コミュニティの中で、助け合わなくてはならないのだなぁと思った。

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ぼくイエをと読んだ時は、国際結婚してイギリスに住んでいるから書けるのかなあなどと不埒なことを考えていましたが、保育士にしておくにはもったいないないくらいの洞察力。やはりこの人はジャーナリストですと思いました。子供のいない私には、正直海外の教育現場事情などあまり興味のないことでしたが、人は誰しも年をとる。子供の頃は、大人はみんなお金を持っていてそれなりの地位があるものだと信じて疑わなかった自分もそんな年になると、実際人生は思ったよりも手ごわい相手で、運がわるけりや転げ落ちるだけのものなのだということにあらためて気がつきました。堕ちるほどのものでもないけれど、そこそこ真面目に働いていても、それなりの場所にしか行けないものなのかもしれない。イギリスでもしかり。だから、とても興味深く読ませていただきました。それでも日常のいろいろを跳ね飛ばすかのように生きている人々の毎日が、日本人もこんなふうだといいなと感じました。

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「ぼくイエ」で10代の息子さんを通してイギリスの事情を書いたブレイディさんが、今回は愛すべきおっさんたちを通して、ブレグジットで揺れるイギリス国内をわかりやすく、面白く書いてくれました。医療制度とか世代の違いとか、知らないことばかりで勉強になりました。第2章は今のイギリスを理解する上で、必要なことが解説されており、とてもありがたいです。

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「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」の著者の新刊、だけどあの息子さんは出てこない。なんかイギリス、EU離脱でゴタゴタしてるなあと遠い島国のよしみで気になってた問題が、当のイギリス人にとってはどう生活に関わってくるのかよく分かる。日本人がふわっとさせた方がマナー上良いと思ってる思想とか政治的立場を旗幟鮮明にしてガンガンぶつけ合うイギリス人、次の時代は日本人もこうなるかもしれないなあと思いながら読みました。

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EU離脱…NHS(国民保健サービス)崩壊寸前…、今イギリスで何が起こっているのか、読めば読むほど明日は我が身…日本、と想像すると平和ボケもちょっと真剣になった。
ケン・ローチ監督(って言いたいだけなんで)の映画を観ても、大変だなーこんな世界があるのか、本当に?ってのを、多少だけれど実感させられながら読みましたよね。
ブレイディさんを素敵だなぁと思うのは、どんな人をもはねつけない姿勢。
酔っ払い大嫌いな私にはとてもじゃないけど、イギリス親父たち一人も受け入れられない。(ダニーだけは会ってみたいですが)

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リクエストを承認してくださりありがとうございます。
先日読み終わりました。新潮社さんから出た単行本はこどもたちが主人公でしたが、こちらはいくつになってもやんちゃな心を持つ大人たちが登場するので読んでいてまるで自分の体験談のような感覚で読むことができて楽しかったです。またブレイディさんの語り口がじめじめしていなくて、だけど読み手の核心をグサリとついてきてどの章もハッとさせられました。
“人が人をバッシングしだす時は社会全体に余裕がない時”という言葉は今だからこそ特に心に刺さりました。店頭で販売できるのを楽しみに待っています。

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素直に面白かった。そして勉強になりました。EU離脱に投票した人達を何故?と理解できなかったけれど、日本人である私なんかでは分からないいろいろな事情があるのですね。「ぼくはイエロー〜」は図書館待ちでまだ読んでいないのですが、購入してステイホーム週間にじっくり読んでみようかと思います。コロナ終息後にこの時期の事を書いた彼女の本を読んでみたいと思う。早くその日が来ればいいな。

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愛すべきおっさんたちの方が根深い?
自身の息子を中心にイギリスの若い世代を切り取ったエッセイが話題の著者が、愛すべき隣人のおっさん世代を切り取っている。
EU離脱問題を端に浮き彫りになった階級格差、世代格差、医療保障、移民問題などに鋭く切り込み、しょうがない、諦め、自業自得という言葉が浮かびながらも描かれるオッサンたちの姿は憐憫の情込々で少し温かい。人生終盤戦に入り、後進に譲り任せる気持ちと自身の締めくくり、自身の老後に揺れ動く姿はどこの国も同じのようで共感する。ただパーティの頻度(周忌でパーティとはある意味新鮮)、抗議活動の参加など自己表現、意思の体現は日本人とはまた違った感覚で興味深い。
中でも日本を端に発したネタ「ときめきトゥナイト」は笑ってしまった。

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労働者階級は白人だけのグループではなくて、黒人やパキスタン人やインド人、中国人、フィリピン人などが含まれれている。また、欧州全土からやってきた人々も含まれている。それが広く理解されていれば、右翼政党UKIPの元党首、ナイジェル・ファラージのような「移民は労働者階級の敵」みたいな言説が支持を集めることもなかったはずなのである。(本文より)

 こういう視点って、みかこさんが白人でないからこそ分かることなんだなって思います。「労働者階級とは白人で、ブルーカラー」というような狭い解釈でいるからこそ移民などを排斥したいという思想につながってしまうんですよね。

 ここでは英国の話として語られていますけど、これは日本でだって同じことです。外国からの労働力がなければ困るクセに、外国人という線を引いてしまう考え方をしているところは、余りにも自分勝手で悲しいです。

 フットボールとビールが生きがいな「ハマータウンのおっさん」のような人たちは、少しずつ減っていくのかなぁ?飲んだくれなところを除けば殆どがいい人たちなんだけどなぁ。健康に気を使い、体重が増えないようにエクササイズし、ビールよりも発泡ワインが好き、それじゃカリフォルニアの人みたいじゃないっていうみかこさんの視点、とても良く分かります。

 ビール腹だろうが、タトゥーがあろうが、必死にデモに参加しているハマータウンのおっさんの方が、真面目に生きているというメッセージが伝わってくるような気がするのです。

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『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー』と『ワイルドサイドをほっつき歩け』は同じコインの表と裏だという。前書を読んだなら、裏側である本書も読まないわけにはいかないだろう。

本書は、とびっきり贅沢なおっさん評伝である。“労働者階級のクソガキとしてワイルドサイドを歩いていた彼らは、いったいどのようなおっさんになり、何を考えながら人生の黄昏期を歩いているのだろうか”とブレイディみかこ氏は考えた。幸いにも、ビール腹のおっさん、EU離脱派のおっさん、異国の若い女の子に恋しちゃったおっさん...ワイルドサイドをほっつき歩いているおっさんは、彼女の周りにたくさんいた。

英国の労働者階級の人々をこんなにも身近に感じられることが、いまだかつてあっただろうか、と思うくらい、時に爽快で、時にほろりと泣けるストーリーだった。 特に、ブレグジットで混乱を極めた英国の様子や、緊縮財政で地べたの人々たちが受けた影響は、ニュースで見聞きするよりもリアリティを感じた。

第二章は、現在英国の世代、階級について。やはりここでもブレグジットや緊縮財政から見えてくる世代間格差、階級格差があると分かった。英国の酒事情は、日本と重なる部分も多いと思った。

なにはともあれ、おっさんたちは今日も懸命に生きている。パイントグラスを高く掲げて左右に体を揺らし、大声で歌う。「Always look on the bright side of life(いつも人生のブライト・サイドを見ようよ)」!

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面白かったです!
ブレイディみかこさんの作品は「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に続いて二作目。
EU離脱等、日本で暮らす自分にはニュースの中だけのものでしたが、イギリスではこんな感じなんだと自然に入ってきました。勉強になりました。
イギリスの中年達が、著者の目を通して愛すべきおっさん達へと描かれていて、笑ったり目頭が熱くなったりしながら楽しく読めました。
短く1話ずつ読めるので、隙間時間に気軽に読もうという気にさせてくれるのも良かったです。
どんな時代も、どんな社会も、そこには一人ひとりの人間が生きている!

不謹慎かと思いつつも、このコロナ渦が収束したのちに、ブレイディみかこさんが〝今のこの時〞を描いたものを読んでみたいなぁ なんて思いました。

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「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」が心に残る1冊だったので、楽しみに手に取った2冊目。今回は少年の成長物語ではなく、著者夫婦と仲の良い労働者階級のおじさん達の話。みんな頼りないところがあるけれど、譲れないポリシーがあったり、お茶目なところがあったりと愛すべきおっさん達だ。読みながら、応援したくなる不思議。
今作でも軽快な筆致で労働者階級の人々の身近でクスリとなるエピソードを描きながら、英国が抱える政治や社会問題を浮き彫りにしている点が素晴らしい。保守党の緊縮財政とEU離脱の関係や、医療制度(現在ニュースでよく聞くNHSなど)の問題も勉強になった。第二章の世代と階級の解説も分かりやすくて勉強になる。
俯瞰的に歴史や経済を眺めながめつつ、身近なエピソードでリアリティを感じさせるところが著者の作品の魅力だと思う。

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EU離脱に最も驚いたのが、それに賛成票を入れた「おっさん」たちだった…というのは興味深い。トランプ当選もそうだったのかなぁと思う。腹の中でモヤモヤして不公平だ!と苛立って「もしも、こうだったら」と妄想した世界。自分の一票ごときて実現するとは思わないが一矢報いてやれ!と、オールおっさん達が実行した結果がコレ。あるべき未来なんて自分にわかるのかどうか不安になるけれど、それでも生きてかなきゃと開き直りたくなる。作者のワイルドさ、賢さに憧れます。

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今旬のブレイディみかこのエッセイ。
前作は、イギリスの子どもたちが格差社会で生き抜く「ぼくはイエローで、ホワイトでちょっとブルー」が新たな読後感を与えてくれ、愛すべき「子どもたち」に感動しました。
今回は、イギリスの主に労働者階級(トラディショナル・ワーキング・クラス)のベビーブーマー世代が、EU離脱を巡っての混乱をどう乗り切るのか?
今回も期待は裏切らなかった!EU離脱の国民投票をどう理解してどう投票したか。数字をみただけではわからない街中の混乱や喧噪までが聞こえるように読み取れました。
また、最後に世代と階級の説明があり、更に深く現在のイギリスを理解しました。
こんなに楽しく、EU離脱の現場を読める本は他にないと断言できます。
愛すべき「おっさんたち」に、乾杯!

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前作の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』も読ませて
頂きました。

ヨーロッパは先進国であって発展途上国と感じました。
労働者階級や移民、ジェンダーなど様々な問題があるんですね。

日本とは違う文化や考え方等
とても勉強になりました。

まだまだ世の中のことが私自身判ってないようです。

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イエローでホワイトな息子のことを綴る側らで、イギリスのおっさんの考察を進めていたのですね。
日本で言うところの“団塊の世代”、国は違えど、実態は変わらないなぁ。
おっさん論かと思いきや、緊縮財政の政策を進めてきたツケや移民の問題、世代や階級の格差と断絶。
2020年6月現在で思うことは、イギリスのEU離脱 タイミング悪すぎ。
総選挙(2019年12月12日)のころとは世界が変わってしまった。どうなるイギリス。現在のイギリスは 何年後かの日本かもしれない,
読後はそんな不安がよぎる。

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イエローの時のような斬新さは感じられないが、そこに生きる人々の、そして少しアウトローな人々の日常が垣間見える。多様な人がいて、日本よりも自己の主張がはっきりとしている外国で、多彩な価値観の中で生きる新鮮さへやはり日本では味わえないものだと思う。

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「時代遅れで、排他的で、いまではPCに引っかかりまくりの問題発言を平気でし、EUが大嫌いな右翼っぽい愛国者たち」とみなされているイギリスのおじさんたちの愛すべき姿。 緊縮財政で図書館が軒並み閉鎖される中、頑なに公共サービスの本にこだわるおじさんや、グローバル化という平等を巡ってウーバーの配車サービスとブラックキャブをめぐる討論。 不景気は人を従順にさせ仕事を有り難がるようになり知的公共サービスの劣化が「無知で権力に従順な大衆」を増やす。そしてそれは権力者にとっての都合の良い社会。示唆と刺激に満ちた一冊。

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「ぼくイエ」のみずみずしい少年に対して酸いも甘いも嚙み分けてきたおじさんおばさんたちのなんと味わい深い人生か。ノンフィクションとは思えない登場人物たちのキャラクターの立ちっぷり。イギリスを舞台にした映画には必ずと言っていいくらいここに出てくるようなおじさんおばさんが出てくるので、いっそこれをもとに映画にでもしてもらえないかな。
ブレイディみかこさんの目を通してニュースなどでは伝わりにくい普段着のイギリスを感じられる。

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ブレイディさんのおじさん愛があふれる一冊でした。出てくる人々の人間臭さが素敵で、身近にもいそうで、親しみを感じました。後半部分ではイギリスの現代事情も分かり、勉強にもなりました。ニュースで知るイギリスへの理解も深まる気がしました。

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その場にいたのでなければ書けない英国の人々がここにいる。彼女のエッセイから伝わってくる人々はその体温さえ伝わってくるほどリアルだ。日本という遠く離れた地でニュースとして伝え聞いた出来事が、実際はどんな様子だったのか、人々は何を考えどう行動していたのか、読み進めるごとに自分がいかに俯瞰だけで見せられていたか、実際を知らなかったのかを思い知らされることになった。エッセイだけでなく、第2用の解説編も必読だ。知らないことをたくさん知ることができた。読めてよかった。

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NHK「あさイチ」にブレイディさんが出演された時、「『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』と同時進行で、子どもとおっさんのことを書いていた」と仰った。
実は、『ぼくはイエロー』はまだ読んでいないが、話題作で気になっていた。そんな中、こちらで『ワイルドサイド』を見つけたので、読んでみた。

友人たちの生の姿を軽妙な語り口で描くことで、イギリスの今を浮き彫りにしていた。
特に、好きだったのは、「ノー・サレンダー」。
図書館が閉鎖されたことに激昂したスティーヴが子ども遊戯室で読書を続け、いつしかボランティアスタッフのようになっていく。子どもからのお礼の言葉にうるうるするスティーヴにジーーーーン。

後半は、解説編で、さまざまな読者に対応する作りになっている気がした。

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ブレイディみかこさんの視点はすごい。自分の無知と偏見に気づかされた。イギリスって階級社会で個人主義で落ち着いてる印象だったが、コロナ禍に絡んだニュースでそうでもないことを知る。この作品に出てくるおじさんは、日本のおじさんよりずっと元気で明るい。観光旅行やテレビニュースではけしてわからないことを教えてくれた。いろんな事情もあるのだろうけど、イエローでホワイトでちょっとブルーな息子君の今も知りたかったな。

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地べたから社会を見る視線はホットでクールでだった。
″それでも“しぶとく生きるおっさんたち。中高年の悲喜こもごもは日本人にも共感できるわと思いつつ読んだが、やはりブリテンは違う!と感じたのは次の2点である。
アニバーサリーには、亡き人を思いながら賑やかに飲み食いする。ビールがスムージーに変わったとしても、とにかく人はよく集う。パーティーをする。この人とのつながりが密なところ。
もうひとつは、著者の父の意向にも、娘である著者のためらいにもかまわず、夫と息子が父に良かれと思い芝犬を飼ってやってしまう行動力(おかげで父は見違えるように元気になる)。ほかにもいろいろやらかすおっさんたちがイイ。
後半の現代ブリテンのジェネレーション論考と酒の話は、日本との共通点と異なる点を思い浮かべつつ読んだ。次作がたのしみ。

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おじさんたち。
それも英国の。って聞いてどんな感想を持つだろうか。

自称英国好きな私は、何度も渡英、それなりにロンドンのおじさんたちを眺めて、共通するような異なるもののような、でもなんかわからないものを感じていた。

著者はこの本で、ワイルドサイドにいる愛すべきおじさんたち、もしかしたら死にも近い年齢の人たちへの、目線からの分析をしている。それもプレグジットを軸に。

個人的には私もプレグジットには反対で、ほぞを噛む思いで、遠くからあの投票を見ていた。その後行ったロンドンでは、入国に何十分もかかるし、ユーロの価格表示は小さいし、孤高の英国島国を守ろうとしているのかと思いきや、セントパンクランス駅には、大陸と行き来する人たちでごった返していたし、その割にパスものようなオイスターカードの精度が一枚だけ悪かったみたいで、「このカード働かないんだけど!通って良いですかっ?」と叫ばされた。

しかし、働く駅員さんたちは親切だったし、イギリスはイギリスのまま、さてこれから影響がどう出るものやら、と思っていた矢先にコロナである。

もはやプレグジット以前に医療体制から税金の根幹からもしかしたら見直さなければ!くらいの唸りなのかもしれない、と思いながらこの本を拝読した。

次なる英国の姿を切った、この著者の本が待ち遠しい。

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1960年前後に生まれたイギリス労働者階級と言われる“オッサン“たちの喜怒哀楽な(怒りがかなり多いが)四方山話。イギリスEU離脱めぐる話は何となくは知っていても、それ以上のことに関心を持つ日本人は少ないと思う。私もその一人だが、市井の人(オッサン)の関心、関連の深さは到底想像出来ない。そんなオッサンたちの話はとにかく面白い。夫婦で残留、離脱派に分かれ険悪状態に。仲直りに旦那が入れた刺青は日本語で「平和」のつもりが「中和」に。イギリスにもやってきたコンマリの「“お片付け“」ブーム。それにすっかりハマってしまったオッサン!見に来いと言うので行ったら何も無い。寝室なんて病院のよう。完全なミニマリストなってた。また近年続く緊縮財政による医療機関の退廃ぶり。日本の総国民保険制度にどっぷり浸かっている者からすれば信じられない喫驚の連続だ。読み終えて思うのは、自分も同じ年代として強固なアイデンティティを持つ彼らに敬意の気持ちすら抱いた。(少しだけだけど)

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くすり、どころか声を出して何度も笑った。ちょうど横にいた、欧州の歴史に興味津々の高校生の息子に、所々音読して聞かせた。きいてきいて、英国てこうだったんだってよ、しってた?と。読ませる才能とはこのことか。軽妙で、ときに辛辣、日本人にはわかりにくい現象を簡潔に説得力溢れたやりかたでわかりやすく解説してくれ、しかも、文句なしに楽しい。
「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」のイギリス在住の著者の最新作。「Brexit破局」
「NHS国民保健サービス」「こんまり的なものを求めて日本にくる観光客」なるほど!なポイントがありすぎる。前作では英国での子育てを中心だったが、こんどは愛すべきおっさん世代への賛歌。よんでいると、日本で、今、子育てや老後、コロナ、いろいろなことでくよくよ悩み、まだ見ぬ未来への不安におちいることがよくあるが、彼らの力強さをまえにして、なんとかなるさ!と励ましをいただいた気分である。知り合い全員におすすめしまくる所存です。

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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』とはまたまったく違った良さ。酸いも甘いも知り尽くしたおっさんたちの人間ドラマに、思わずしんみりしてしまう部分もあった。最後の世代や階級についての話も興味深い。

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面白かった!
後ろの方がイギリスの事を
詳しく書いてあるページだったので、
ちょっとボリューム不足かな
と、感じちゃいました。
裏を返せば、
「もっと読みたい‼︎」です。笑
「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」が
壮絶に面白かったので、
そこまでは期待しちゃダメだなと思い
読みました。
でも、まぁー期待を上回ります。
哀愁漂うおっさんたちが
もう愛らしくて愛らしくて。
日本のおっさんも
みかこさんが筆を取れば
こんなに愛らしくなるのかな?
EU離脱を選択したイギリスの今のリアルが
後期高齢化社会に突入した日本の私たちに
ものすごーく突き刺さります。

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ブレイディみかこさんを知ったのは、前作の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』。
この本では彼女の子供を通してイギリスの社会について知ったが、今度はおじさんたちを通して知る。
このおじさんたちがなかなか面白い。ブレイディさんを通すと、きっと私が持つ印象と違いそこに「愛」があるんだと思う。かわいくて面白いおじさんたち。

イギリスの病院事情、私が住んでいる国と少し似ている。こちらはお金を出しても予約が早まったり特権が与えられるわけでもないが。しかしGP(かかりつけ医)にかかる道のりがハードモードすぎる。専門医は3か月から半年ほど待つのはこちらでも同じで、この前「やばいかもしれない」という症状が現れ専門医に予約を取るも3か月後、そしてその症状はもう消えてしまった。医者あるある。本当にヤバかったらどうなるんだろう。一応前にヤバかった時はかかりつけ医からすぐ入院手続きをしてもらうことができたけれど。

こんまりおじさんの話も面白かった。
アメリカ版こんまりでお祈りをするのは私も見てとても宗教的、異常に感じたけれど、とても面白く突っ込まれていて楽しく読んだ。

ブレグジット問題についてや社会問題など、重い話題もたくさんあるけれど、軽快に書かれていてとても読みやすかった。

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EU離脱に賛成の白人のおっさんたちって、移民嫌いのレイシストだと思っていた。でも、このハマータウンのおっさんやおばさんたちを描いたエッセイを読むと、ただの不器用な人たちなんだとわかった。これは日本の親父世代。60歳以上と似ている点がたくさんある。NHS。無料病院のことがブレクジットと深く関係したことに驚く。著者の視線が優しいというのもあると思う。だから、おじさんたちが魅力的に見えるのだ。とても愉快でためになるエッセイでした。満足です。

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英国の、英国紳士とは程遠い、労働者階級のおっさんたちのリアルな昔と今の生き様を、音楽や政治情勢を絡め著者が愛を込めて描く。おっさんたちが何かと社会の諸悪の根源のように言われるが、その逆境の中で彼らも生きているんだ、に妙に納得した。確かに英国のEU離脱・緊縮財政や現医療システムのせいで、夫婦関係にヒビが入ったり、生活が困窮したり、病気になってもタイムリーな受診もままならなかったりする現状は、本当に気の毒。ただ時々ダメ過ぎて呆れられながらも、ノリが良く明るく生きる彼らは、やはり愛すべき存在なのかも知れない。

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時代の流れに翻弄されながら、懸命に生きるおっさんたち。哀愁漂うおっさんたちの姿に元気をもらった。世の中、全然思い通りには生きられない。心配なことも辛いことも沢山ある。それでも生きていく。文句を言いながら、酒を飲みながら…。地べたに近いところに生きる人を見ると、その国が分かる。その通りだと思った。地べたの人たちにスポットを当てた政治をしてもらいたいものだ

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やさぐれ男達の荒々しくも、どこか間抜けで、もの悲しいリアルを描いている。
日本にもこんな愉快でタフなオジサンたちが増えれば、多少の不況も乗り越えていけるのでは?
と思いながら、自分もこのオジサンたちに影響されていることに気づいた。

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個性豊かなイギリスの労働階級のおっさんたちから今のイギリス社会全体の在り様が見えてくる。以前から階級社会というイメージが強かったが、福祉や医療もお金の問題が付き纏い日本で最近取り上げられている格差や貧困問題よりもひどく感じた。ブレグジットを巡る人々の考えが結構深堀されていて、気づかされることがいくつもあった。

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ブレイディさんだからこそ書ける今のイギリスをとてもリアルに感じることができる本。シリアスな現状もあるのだが、憎めない愛すべきおっさんたちの生き様を見ているとなんだか勇気も湧いてくる。とても楽しめました。

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ポール・ウィルスによる社会学の古典『ハマータウンの野郎ども』と同世代の、イギリス、イングランドの「おじさんたち」の悲喜こもごもの人生を絶妙なユーモアとともに書く。2016年のBrexit、NHSの危機、ナショナリズムの台頭などを背景に、深刻に書こうと思えばいくらでもかける話題を程よいバランスで仕上げていて、まさに名手。前作を読んでいると更に登場人物たちへの思い入れも増す…、かも?

ブレイディみかこ氏の本はいつも、個人的な体験と周りの人々のエピソードからスタートして、その悲しみ、喜びの背景にうかびあがる時代の空気を感じさせてくれる。「ワイルドサイドをほっつき歩け」では、自分の黄金時代は過ぎてしまったように見える中年のイギリス労働者階級のひとたちの背中や横顔が、等身大で描かれている。次回作が10年後に出るとしたら、どんな感じになるのだろう。それもまた楽しみに待つ。

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リアルなイギリスの様子が伝わってくる1冊です。
EU離脱の投票に関しては
酒場でも家でも自分の意見を語る風潮は
日本では見かけない
というか、投票に行く?
と自分に置き換えて考えて読みました。

みかこさんのちょっと俯瞰した目線での
文章がよりリアリティを感じさせます。
本を読んでいる間、
自分もイギリスに居るような感覚になりました。

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