死刑評決
大門 剛明
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刊行日 2019/12/13 | 掲載終了日 2019/12/13
ハッシュタグ:#死刑評決 #NetGalleyJP
内容紹介
法の正義と非情を世に問う迫真ミステリー!
問題作『完全無罪』の著者が、再び問う「司法の闇」!
容疑者は裁判員!?
駆け出し弁護士・松岡千紗が前代未聞の事件に挑む。
綾川事件の再審無罪を勝ちとったフェアトン法律事務所の弁護士・松岡千紗。
彼女が次に挑むのは、8年前の路上ライブ爆殺事件。多数の軽傷者が出て、犯人は5対4の多数決で、19歳の少年には死刑判決が下される。
その評決をめぐって、千紗が奔走する!
法の正義と非情を世に問う迫真ミステリー!
問題作『完全無罪』の著者が、再び問う「司法の闇」!
容疑者は裁判員!?
駆け出し弁護士・松岡千紗が前代未聞の事件に挑む。
綾川事件の再審無罪を勝ちとったフェアトン法律事務所の弁護士・松岡千紗。
彼女が次に挑むのは、8年前の路上ライブ爆殺事件。多数の軽傷者が出て、犯人は5対4の多数決で、19歳の少年には死刑判決が下される。
その評決をめぐって、千紗が奔走する!
出版社からの備考・コメント
※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。
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おすすめコメント
死刑か無期か?
その判断をするとき、人はどれだけの覚悟がいるか考えました。
――著者より
死刑か無期か?
その判断をするとき、人はどれだけの覚悟がいるか考えました。
――著者より
出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784065181553 |
本体価格 | ¥700 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
人が人の生死を決める。とても難しくて怖いことだと思う。その重圧が伝わる緊迫した物語だった。過去に死刑判決に至った事件が、新たな事件を生む。弁護士と裁判官の交互で語られるストーリー展開にはドキドキしてのめりこむように読んだ。またその事件に巻き込まれていく人々すべてに感情移入ができて、被害者遺族、裁判員、加害者の知人や家族など様々な視点からみる「死刑」というものを考えさせてくれる。死刑制度をめぐっては論議が交わされいる、もしかしたら今後制度自体が変わるかもしれない。それでも今現在日本にはその制度があり、それを決めるのに一般の人間が参加している。精神的な負担は相当なものだと思う。間違いは許されないからこそ、真剣に考えなければならない。多くの人に読んでもらい今一度「人が人の生死を決める」ことについて考えてもらいたい作品だ。
人が人を裁くことの難しさよ...。
加害者も被害者も、皆誰かの愛すべき人で
どちらの立場から見るかによって正義なんて
いくらでも形を変えてしまうのだと再認識させられたストーリー。
死刑については消極的賛成派ではあるけれども
読後は少し考えを改めなければならない気にさせられたお話でした。
何を決するのが「評決」か・・
裁判員裁判で決された爆破事件の死刑判決。評決を受け入れた死刑囚の知人から依頼を受けた新米弁護士・松岡千紗は再度、事件をさらにその裁判含めて調査していく・・
悲劇の連鎖とも言える新たな事件、被害者遺族・加害者側知人の想い、裁判員となった一般の人々・法のプロとして関わる者たちの想いそれぞれが交錯しながら事件は新たな局面を迎えていきます。
隠れていた真実は哀しく、人が人を裁く難しさを突き付けられているようです。
死刑制度という重厚なテーマを扱っている。そもそも死刑とは何だ。『ハムラビ法典』で定義された「目には目を歯には歯を」というような報復律を基礎としているのではないか。被害者感情から見れば正にそうなるのだろう。では、永山基準とは何だ。近代国家の中で育まれた法理から導き出された理論的考え方だ。どちらが正しいのか?どちらが間違っているのか?この議論には、裁く人間は無謬である前提がある。人は死んだら生き返らない。間違ったら「すいません」では済まない。だからこそ、この問題に決着をつけるのが難しいのだ。こういうことを深く考えさせる作品であった。重いテーマであるが、必要以上に暗くならなかったのは、松岡千沙というキャラクターの造形によるところが大きい。ただし、彼女は単なる狂言回しであり、主人公足りえない。このことが、本作がミステリや法廷小説として成り立っていない所以であろう。とはいえ、そのことが本作の魅力を減じているわけではない。読んでよかったと思える作品であった。