信長
「歴史的人間」とは何か
本郷和人
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刊行日 2019/12/15 | 掲載終了日 2022/07/05
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ハッシュタグ:#信長 #NetGalleyJP
内容紹介
信長が時代をつくったのではなく、時代が信長を要請した
残虐非道な武将、天皇を立てた勤王家、天下を統一し世の中を変えた革新的なヒーロー、そして実は他の戦国武将と変わらない普通の武将であったという説……。時代によって移り変わってきた信長の評価だが、歴史学が示すべきは「なぜ、信長によって戦国時代は終焉を迎えたのか」という問いへの答えだ。
それは、信長を英雄視することでも、普通の大名であると単に旧説を否定することでもない。後に江戸幕府となっていく、ひとつの大きな権力が準備される過程で、信長という存在が生まれてきた。歴史を構造として捉えると、信長という個性が時代をつくったのではなく、むしろ時代が彼を要請したことが見えてくる。本書は、こうした「歴史的人間」としての信長の姿を明らかにするものだ。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784798701752 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
織田信長とは、何者だったのか?織田信長と土地、織田信長と社会、組み合わせて検証しています。織田信長をシステムとして歴史を見てみると、どう見えるのか。織田信長前後で、どう変化したのか、知れる。面白い一冊です
信長に対する見解が分かれていると言うことを知らなかった。
日本史の授業で習ったものも、信長について書かれた書籍を目にしても、普通という印象はまったくなかった。
確かに本当に見た人はいないので、どうとでも取れる。
ただし、残されていた史料から専門家が読み解き築き上げた人物像ではないのか?
歴史は勝者によって書き換えられるという言い方もされるが、今の時代の勝者は?
異なる人物像として捉えたところでどうなるのかわからないが、歴史感は変わるかもしれない。
全編読んでみたくなるには微妙なボリュームだったのが、残念。
信長というと何を思い浮かべるだろうか。
神をも恐れぬ合理主義者?
派手ないでたちで、新しいモノ好きな独裁者?
または、下克上を天下まで望んで途中で斃れた戦国大名?
本郷先生が様々な角度から当時の社会情勢や思想を分析し、信長のやったこととの繋がりをみていくことで、信長が目指したもの、行動の解析をされている本書。
信長を読み解くことが、当時を知ることでもありそして、これからの日本の選択を誤らないことにも繋がるのだ。
信長は宗教の何を恐れたのか?
戦国時代に相性が良かった禅宗とは別に、弾圧された浄土宗と日蓮宗。
安土宗論の八百長疑惑もなぜだったのか?
一神教に近い宗派の弾圧に乗り出した反面、キリスト教には近付いた心境は?
この男、魔王だったのか、あるいは神だったのか?
信長を再定義して、新しいスキームを構築する。
ゲラ版では信長と宗教までなので、完全版も読もう。
本が好き!倶楽部
せいちゃん
多面的にみる信長。比叡山の焼き討ち、一向宗との戦い、宣教師を庇護。宗教とも切れない関係の信長を、日本の歴史の観点からもみる。信長の台頭により戦国時代はほぼ終わった。信長がいなかったとしても誰かしらは登場したと思う。しかし、後に続く人たちも変わっていただろうから時代もずいぶん今とは違うことになるだろうと思うと面白い。
学術的手法で、一般的に語られる「信長像」を再検証していくという内容は面白い。信長に限らず、秀吉や家康などの人物像は江戸時代以降に作られたのではないかと(個人的に)考えていたので、著者のアプローチは腑に落ちるものだった。今回のレビューでは全編を通して読むことができなかったため、全体を貫く大きな推論や従来の常識を覆す暴論のような大胆さが見えてこなかった。「逆説の日本史」を超えるような内容を期待する。