グッドバイ

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刊行日 2019/11/07 | 掲載終了日 2019/12/31

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内容紹介

菜種油を扱う長崎の大店・大浦屋を継いだ希以(けい)26歳。幕末の黒船騒ぎで世情騒がしい折、じり貧になる前に新たな商売を考える希以に、古いしきたりを重んじる番頭の弥右衛門はいい顔をしない。

やがて店は火事で焼け落ち、父は出奔、迎えた婿も気に入らず、いつしか独りで大浦屋を支えることを誓う。幼い頃に亡くなった祖父から聞いた言葉、「海はこの世界のどこにでもつながっとるばい。昔は自在に交易できたばい。才覚さえあれば、異人とでも好いたように渡りあえた」が幾たびも胸に甦る。

たまたま通詞・品川藤十郎と阿蘭陀人の船乗り・テキストルと知り合い、茶葉が英吉利では不足しているという話を聞き、ここぞと日本の茶葉を売り込む。待ちに待って3年後、英吉利商人のオルトが現れ、遂にお希以は旧弊なしがらみを打破し、世界を相手にするのだ――。

成功と落胆を繰り返しつつ、希以――大浦慶が経たいくつもの出会いと別れ。彼女が目指したもの、手に入れたもの、失ったものとはいったい何だったのか。円熟の名手が描く傑作評伝。

菜種油を扱う長崎の大店・大浦屋を継いだ希以(けい)26歳。幕末の黒船騒ぎで世情騒がしい折、じり貧になる前に新たな商売を考える希以に、古いしきたりを重んじる番頭の弥右衛門はいい顔をしない。

やがて店は火事で焼け落ち、父は出奔、迎えた婿も気に入らず、いつしか独りで大浦屋を支えることを誓う。幼い頃に亡くなった祖父から聞いた言葉、「海はこの世界のどこにでもつながっとるばい。昔は自在に交易できたばい。...


おすすめコメント

直木賞作家が描く、伝説の女商人・大浦慶

「海はこの世界の、どこにでもつながっている!」

異国を相手に、茶葉交易に乗り出す。

激動の幕末から明治へと駆け抜けた生涯。

朝日新聞好評連載、待望の刊行。

直木賞作家が描く、伝説の女商人・大浦慶

「海はこの世界の、どこにでもつながっている!」

異国を相手に、茶葉交易に乗り出す。

激動の幕末から明治へと駆け抜けた生涯。

朝日新聞好評連載、待望の刊行。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784022516473
本体価格 ¥1,600 (JPY)

NetGalley会員レビュー

「勘」の舵一本で大海原を駆け巡り、辿り着いた答えは「グッドバイ」?
激動の幕末期を駆け抜けた女傑商人・大浦慶の一代記。
グラバー、大隈重信、岩崎弥太郎、坂本龍馬など幕末長崎を彩った著名人と相対し渡り合ったり、裏切りにあいながらも立ち上がり進みゆくさまは力強い反面、心許した友助やテキストルとのやりとり、永遠の別れに流す涙は温かい。また祭りやピクニック、精霊流しの情景は細かく描かれており目の当たりにしているようでその時代・空気感が漂ってくる。
「グッドバイ」に続く言葉は「エンド ヘロー(and Hello!)」だと確信した。

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周りから「女のくせに商家の主人で、油商のくせに茶葉に手を出して、しかも異人と交易だなんて。これだから女は…」などと言われていても、情熱と信義でもって実行にうつしてしまった伝説の女商人、大浦慶。万事、順風満帆とはいかなかったけれども、格好いい女将つぁまでした。歴史上の有名人たちも登場します。彼らとどう渡り合ったのかも見どころです。

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