昨夜は殺れたかも
藤石波矢/辻堂ゆめ
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刊行日 2019/09/18 | 掲載終了日 2019/09/18
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内容紹介
今日も二人で殺し愛。
新進気鋭の著者二人が、夫役・妻役、二人の視点を交互にかき分ける!?
愛とトリックの殺しあう夫婦の物語!
平凡なサラリーマン・藤堂光弘(ふじどう・みつひろ)。
夫を愛する専業主婦・藤堂咲奈(ふじどう・さきな)。
二人は誰もが羨む幸せな夫婦……のはずだった。あの日までは。
光弘は気づいてしまった。妻の不貞に。
咲奈は気づいてしまった。 夫の裏の顔に。
彼らは表面上は仲のいい夫婦の仮面を被ったまま、 互いの殺害計画を練りはじめる。
気鋭の著者二人が夫と妻の視点 を競作する、愛と笑いとトリックに満ちた"殺し愛"の幕が開く!
出版社からの備考・コメント
校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。 ※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
おすすめコメント
皆さん、恋人を、妻を、夫を、「殺(や)りたい」と思ったことはありませんか?
僕はもちろんありません。……ありませんよ、ホントに。ホントだってば!!
この物語は、愛し合っているはずの夫婦が、お互いの秘密に気がついてしまい、 何とか完全犯罪で相手を「殺っちまおう」とするお話です。
といっても、恐い話ではなく、どこか憎めない二人の「殺し愛」はとってもコミカルでキュート。
しかも、藤石波矢さん&辻堂ゆめさんという、小説界の注目作家二人がそれぞれ 夫視点、妻視点を書き分けるという、とんでもなく楽しげな企画。
さてさて、この夫婦の運命やいかに……?
――担当編集者より
出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784065170403 |
本体価格 | ¥780 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
ふとしたことからお互いを疑い、次第に殺意に変わっていく・・・
というとシリアスな物語っぽいですが、実は夫婦二人の「殺し愛」!?
お互い完全犯罪を目指しますが・・・爆笑しながら一気読み
藤石波矢先生と辻堂ゆめ先生が夫パートと妻パートを分けて書かれた共作です。
夫婦喧嘩は犬も食わない
雨降って地固まる
ごちそうさまでした!
いやぁ…凄い。面白かった!!
筆者が2人いるリレー小説であることを忘れるような、自然な語り口と流れで夫婦が交互に心情を語っていく形式です。次々と不穏な動機が明らかになって、これどう着地するんだろう…かーらーのー!(笑)スカッとしました。
合作あとがきも面白かったし、このリレー形式殺し合い、本当にシリーズ化されたら嬉しいです。
表紙のイラストのかわいさから若い子が手に取る本かと思ったけど、大人も楽しめました。読ませていただき、ありがとうございました。
とにかく面白くて一気読み!お互いに理想の夫婦だったはずの二人が、転がるように、殺意を加速させて、お互いを殺しあっていく様から目が離せない。
それぞれしか知らない事実のせいで、食い違っていく歯車が、軽妙で、ミステリとしても快感だった。
二人の作家先生が、それぞれ夫・妻の視点を、交互に書き分けて、物語が進んでいく中で、キャラクターがブレないのが圧巻。
お互いに殺し合っているのに、表面上は、ずっと仲がよい夫婦を守っているのも、コメディでもあり、より、恐ろしくもあり。こんな夫婦が居たら怖いけど、何故か、どこかに、本当に存在してほしい気持ちになった。
誤解から生まれた殺意。ありそうでなさそうで、でも背景を知ると頷ける。油断すると殺られる。一瞬の気の迷いが命取り。夫婦でありながら互いの命を狙う。夫婦の攻防から目が離せない。日常生活でできるだけ不自然ではない方法を…日々お互いが練り上げるだなんて。
藤石さんが夫パート、辻堂さんが妻パートを担当し、それぞれ交替で殺人計画を描いた面白エンタメミステリ。
アンジャッシュのコントさながらの勘違いから、夫婦はお互いに殺し合いをすることに。
まるで映画のMr.&Mrs.スミス!と思って読んでたらしっかり本編の中でも同じツッコミが。
とにかく面白い。
最初の方はわりと「ハイヒールに仕掛けして足を骨折」とかの地味な感じの仕掛け、そして最後の方は大掛かりな殺人へ。どんどんヒートアップする仕掛けにこちらもハラハラしながら同時にワクワクが止まらない。
最後まできちんと楽しめる究極のエンタメ小説でした!