死にゆく者の祈り
中山七里
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刊行日 2019/09/19 | 掲載終了日 2019/10/28
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内容紹介
無二の友人は確定死刑囚だった――。
真の救済と贖罪の意味を説く、哀切の社会派ミステリ。
囚人に仏道を説き、精神の救済を願う教誨師、高輪顕真。ある日、講話で訪れた慰問先で、一人の確定死刑囚の姿が目に留まる。それは、かつて顕真を雪山の遭難事故から救った唯一無二の親友・関根だった。 友はなぜ男女二人を殺めたのか。答えを見出せぬまま、教誨師として関根と再び対峙する顕真。対話を繰り返すなかで、当時事件を担当した刑事とともに、遺族への聞き込みをはじめる。そして辿り着いた、驚愕の事件の真相とは。そして、刻一刻と死刑執行命令までの時間が迫り来るなか、友を救済へと導くことは出来るのか……。
【著者紹介】中山七里(なかやま しちり)
1961年岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞。同作は映画化もされベストセラーとなる。また、『贖罪の奏鳴曲』がWOWOWで連続ドラマ化。他に『おやすみラフマニノフ』『切り裂きジャックの告白』『七色の毒』『アポロンの嘲笑』『テミスの剣』『月光のスティグマ』など著書多数。
出版社からの備考・コメント
本文データは校正中のものを使用していますので、誤字・脱字が残っている可能性があります。出版時には一部内容が変更となる可能性もございますので、予めご了承くださいませ。
おすすめコメント
教誨師の視点から、人間の「業」と「贖罪意識」を描いた本作は、主人公の究極的な状況に心を抉られながらもエンターテイメント性を両立させた、ヒットメイカー・中山七里の真骨頂ともいえる一作です。 骨太で重厚なストーリーテリングに圧倒されること間違いなし! ぜひ、刊行前にご一読ください!
(担当編集者)
教誨師の視点から、人間の「業」と「贖罪意識」を描いた本作は、主人公の究極的な状況に心を抉られながらもエンターテイメント性を両立させた、ヒットメイカー・中山七里の真骨頂ともいえる一作です。 骨太で重厚なストーリーテリングに圧倒されること間違いなし! ぜひ、刊行前にご一読ください!
(担当編集者)
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784103370123 |
本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
法でもなく、宗教でもない。想いのみが人を救う。
仏の道にある高輪顕真は教誨師として死刑囚のいる刑務所で講話を行いながら衝撃を受ける。かつて自分と大事な人を救ってくれた友人が死刑囚としてそこにいたのだ・・
殺人事件の謎と、顕真の過去が徐々に明かされていくにつれ引き込まれていきました。クライマックスのどちらに転ぶかわからない状況では手に汗握ります。
人と向き合う、罪と向き合う、過去と向き合うとは何かを示してくれるような1冊。
回数は盲点でした~。
運命というものがあるのであれば、この二人にこそ相応しい。学生時代、命を救われた男が、二十三年の時を経てその命の恩人に再び出会ったとき、恩人は殺人の罪で死刑執行を待つ身となっていた。男が恩人の真実を求めて奔走する中で、次第に明らかになっていく事件の不可解さ、死刑執行のタイムリミット迫るスピード感、そして何より冤罪を信じる熱い友情にぐわーっとなりました。
教誨師という職につき、僧侶として仏の教えを持ちながらも徐々に己の思いとの間で葛藤し、破壊僧になってでも友を救おうとする様が最高でした!
生きて何をなすのかという、二人の問答や、細かな伏線もラストきれいに回収され大満足の一冊。
教誨師という特殊な職業を、ミステリーの主人公にしたことに驚きました。命の恩人の親友が、なぜ確定死刑囚となって自分の前に現れたのか理解できず、教誨師としての存在から逸脱した行動=事件の調査に乗り出してしまう主人公。最後の方は、間に合うのかドキドキの展開で、ミステリーとはこうでなくっちゃ、という真相でした。
選考委員であったなら、間違いなく今年の本屋大賞に推したい作品です。
たまらなかったです。
教誨師と死刑囚の元は同級生のお互いを思う気持ちや徳を積んだ坊達のやりとりはこれぞ読書の喜び、というものでした。
本当に素晴らしかったです。
死刑囚と教誨師。思いもよらない、かつての友との再会。それも、自分の命を救ってくれた恩人でもある友とまさかこんな形で…立場や自らの役割を越え行動する主人公の姿とストーリーに引き込まれました。ラストでは、主人公の行動に驚かされました。正に「執念」が結実した瞬間を見届けられて感無量です。自らの死を以て償わなければならない「罪」とは何なのだろうか。間違った罪の償い方で、更にその人を傷つけ、苦しませることもある。あの親子が今後少しでも分かり合えることを願います。
気になったのが、油断ならない弁護士とは…あの弁護士ですよね。登場に期待してしまいました(笑)