虎を追う
櫛木理宇
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刊行日 2019/09/17 | 掲載終了日 2019/09/17
ハッシュタグ:#虎を追う #NetGalleyJP
内容紹介
SNSで世論を動かせ!
栃木県警捜査一課を5年前に定年退職した星野誠司は、ずっと心に引っかかっている事件がある。1987年~88年にかけて起きた『北蓑辺郡連続幼女殺人事件』。亀井戸健、伊与淳一を逮捕、二人には死刑判決が下った。星野は実はこの事件には真犯人がいるのではないかとずっと思ってきた。その亀井戸が喉頭がんを患い東京拘置所内で死んだ。亀井戸の死をきっかけに、再度事件を調べ直したいと思った星野は、昔馴染みのフリー記者・小野寺に相談し、世論を動かすことが必要であると認識。孫である旭とその友人・哲に協力を仰ぎ、SNSや動画投稿サイトを使い、”冤罪事件の真相解明をリアルタイムで見せる”という形で拡散することに成功。被害者遺族の協力も得、新たな証拠・証言を見つけ発信していくうち、「虎」と名乗る男から真犯人しか知り得ない情報を含んだ小包が届く―― べストセラーノンフィクション『殺人犯はそこにいる』を彷彿させる冤罪事件解明劇! 『死刑にいたる病』の著者による骨太社会派エンタメミステリー、堂々誕生!
おすすめコメント
『死刑に至る病』の著者、堂々の骨太クライムミステリー!
圧倒的な筆力で、物語にぐいぐい引き込まれていきます!
『死刑に至る病』の著者、堂々の骨太クライムミステリー!
圧倒的な筆力で、物語にぐいぐい引き込まれていきます!
販促プラン
8月30日まで初回指定をお受けいたします!
ぜひ読んでみて下さい!
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ぜひ読んでみて下さい!
出版情報
ISBN | 9784334913052 |
本体価格 | ¥0 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
すべてにおいて計算され尽くし、抑えの効いた作品。ページ数は多かったのですが、真相に迫る道すじから目が離せず、夢中で読んでいるうちに読み終わりました。もっと後味の悪い結末も予想していましたが、それほどでもなかったので少しホッとしています。
情報拡散のためにSNSや動画投稿サイトを使っていながら「テレビも侮れない」あたりがとても現代的で、ネットはやらないという人も、テレビは見ないという人も、それぞれに楽しめるのではないかと思います。
元刑事の執念が、葬られたままの闇を暴く!
重大犯罪の死刑囚が刑の執行の前に病死した。司法の判断に若干の違和感を抱いていた元刑事・星野誠司は孫・旭や新聞記者を巻き込み事件の捜査を始める・・・
SNSを使った捜査や、世論の巻き込みなど今の時代をうまく反映しており、残虐な事件の対比が生々しい。弱者・強者、敗者・勝者、異常・普通、孤独・家族での境目がより際立って感じられる。
火種は燻る・・
SNSを駆使して事件の謎に迫れ!ネットの利便性や怖さを逆手に取ったクライムサスペンスであると同時に、とても後味の悪いイヤミスの新境地。この闇が現実に起きうる社会に、いま私たちは生きている。
加速する展開、繋がっていく伏線。超スピードで駆け抜けろ!
SNSでどんどん事件が大きく広がっていく様に、臨場感と高揚感を感じました。
幼児の連続猟奇殺人なので読むのが辛い部分もありましたが、このような犯罪が増加しているという事実から目を背けてはならないとも思います。
ネットも使い方次第だとは思いますが、性善説が一般的である日本では規制なども難しく、猟奇殺人の連鎖が本当に起こるのも時間の問題かもしれませんね。
連続幼女殺人事件の犯人として死刑判決が下っていた2人の男。定年退職した元刑事が冤罪を疑い真相究明に乗り出す。
かなりのボリュームですが、テンポの良い展開と真相が気になりあっという間に読み終えた。
SNSや動画投稿サイトを用いたり今どきのエッセンスが散りばめられていて面白かった。
本気で、夢中で、ひたすら読みました!
捜査のプロであったとはいえ、元刑事の老人一人ではどうにもならなかったであろうことが、孫のアサヒたちの協力によって現代らしい方法で世論を動かしていくことの面白さ。 SNSなどをうまく活用することで若い世代の閲覧数を増やしたり、テレビでの放送によってSNSやインターネットを使わない世代にも広まっていく。スピードと臨場感があり、自分もリアルタイムで事件の真相に近づいていくようなドキドキがありました。
あってはいけない冤罪事件。 警察が冤罪事件を起こそうと思っていたわけではもちろんない。しかし、30年前のDNA鑑定技術がどれだけ不正確なものだったか…。それによって現実に冤罪事件を生み出している。『足利事件』など、実際にあった冤罪事件も例として出てくることでノンフィクションであるかのようなリアリティが生まれている。
迎えたエピローグ…ゾクッとしました。すっきりとは終わらせてくれないんですね、櫛木先生!!!400ページを超える長編も読み始めたらページをめくる手が止まりませんでした!
冤罪事件を追うという話はこれまでもありましたが、これはまず「冤罪なのかどうか?」というところから、何度も何度も「やっぱり犯人なんじゃないか?」と疑問が湧いたり、他に疑わしい人物が出てきたり、主人公達と一緒に右往左往しながら少しずつ真相に迫っていく過程が本当にリアリティあって面白く、睡眠時間を削って一気に読みました。
ネット、SNSを駆使して世間を巻き込んでいくところはとても現代的だと思いましたが、そこに新聞やテレビといった従来のマスメディアも加わることで爆発的に事件が広まる所も今の世の中らしく、章が進むにつれ増える再生回数やフォロワー数がとても効果的に使われているなと感じました。
事件が幼女誘拐、暴行、強姦殺人という凄惨極まりないものなので、そちらに目が行きがちかと思いきや、その背景にある彼らの生い立ち、見つけられなかった疾患、歪んだ愛情なども丁寧に描かれ、そこに主人公の1人の生い立ちを絡めることで更に惹き込まれる面白さが加わったと思います。
単に子どもに対する残虐な事件と冤罪を扱ったというものではなく、親の愛情とは?子どもを守るということは?というところも大きなテーマとしてあることを忘れてはいけないと感じます。
とにかく、途中で止めたくない、続きが気になって家事が手につかない、誰にも邪魔されたくないと思うほど力のある作品でした。
面白かったです。
ある死刑囚が刑の執行を待たずに死んだ。
その男の判決の決め手になったのはDNA 鑑定と自白だった。
しかし当時のDNA 鑑定は精度が低く現在の技術に比べ今や信用出来ない。
自白も二転三転した末にえられた物でその信憑性が心もとない。
拘置所には、共犯者とされる死刑囚がまだ生きている。
なぜ死刑判決は出たのか。
本当に彼らが犯人なのか。
違うなら真犯人はどこに?
再審の扉は開かれるのか。
警察は協力してくれるのか。
そもそもどうやって再捜査するのか。
事件当時、捜査の後方にいた刑事は今や定年を迎えた一般人。それでも一つ一つ出来る事を積み上げていく。娘に禁止されたコーヒーを我慢しながら。
正直、かなりきつい表現も出てきたしテーマは重く、狂気性の高い表現もあった。
それでも、そのテーマの重さを抱えながらぐんぐんと読み進める事の出来たのは文体とテンポ良さが素晴らしかったからだ。
多少のネタバレになるかも知れないがサブテーマに「父性の在り方」があると思う。
ある類似性のある二家族の父親の行動の違いによって結果が大きく変わった。その仕掛けに気付けた事が嬉しかった。
SNSと動画サイトで再捜査を進めやすくするアイデアには驚きました。
ネット主流の世の中のように捉えがちですが、テレビの影響力を持ってくる点にも納得しました。
残虐な犯人に憤りと嫌悪感を持たせつつ、30年の歳月が流れた困難な捜査にも関わらず、人々の関心を呼び起こし、事件の解決と冤罪を防ぐ流れが圧巻で、一気読みしました。
明るいサプライズエピソードで終わらず、犯罪者予備軍は身近に潜んでいることを警告するような終わり方も、この作品には効果的だと思います。
400ページを超える作品なので中だるみや迷走を心配したが、全くの杞憂であった。ネット戦略とその結果の拡散を丁寧に描きながら、最後までスピード感を維持しており、最後まで一気読み。人間関係がパズルのピースのようにピタッとはまっていき解決に至る道筋は読み応え十分であった。劇場型犯罪の小説はいろいろあるが、本作は劇場型捜査であり、ネットの使い方も斬新だ。
残虐シーンをあそこまで描写しなくてもいいのではないか、との思いはあるが、そこに湧き上がる嫌悪感や恐怖感などを感じることによる「星野班」への共感は十分に伝わった。逆にネットの負の側面の描き方があっさりしているように感じたが、あまりそこを突っ込むと迷走しそうな気もするので、これでよかったのだろう。ただし、エピローグは蛇足のような気がする。犯罪の負の連鎖なのかもしれないが、小説の中だけでも終わりは気持ち良く終わりたい。いずれにしても読み応え十分の意欲作であった。
止めるタイミングがつかめないほど集中して、一気読みしました。
SNS、動画投稿により、自分から世論を動かす、というのが現代的で面白い取り組みでした。
複数の思惑が複雑に絡まりながら、一気に解き明かされるのは爽快!
SNSの功罪の罪が発現するラストの不穏感も良かったです。
定年後の刑事が、当時携わった連続幼女殺害事件の死刑囚の獄死を機に、当時も抱いた疑念を再燃させ追及していくミステリー。昔ながらの長年の刑事の勘、メディアや孫に協力を得てSNSを駆使し事件に迫る様が非常に斬新且つ現代的で、SNSを通して事件の行方を追ってる作中の市民のような臨場感を味わえたのが、400頁超の長編を飽きさせる事なくテンポ良く進められた最大の要因かと。ストーリーを読む事に引き込まれるというより、本当に自分も入り込んで同じ時間に居るような不思議な錯覚が生まれとても興奮した。フィクションではあるが、犯人や予備軍が犯行へと駆り立てられる瞬間の思考が凄くリアルに感じられ戦慄を覚えた。テンポが良く纏まりがあるオススメ作品ですが、残虐な描写がままあるので、星4で!
フィクションとはいえ、事件の題材があまりにもデリケートな部分を扱っているので、正直同年代の子供を持つ読み手には堪えるものがありました。残虐で凄惨な描写は賛否両論あるかと思いますが、筆者の卓越した表現力、発信力だからこそ、必要だったのかもしれません。また、エピローグで後味悪い感覚になりましたが、現代社会における、凶悪犯罪につながる根底の問題提起されているのだと思いました。
過去に【殺人犯はそこにいる】を読んだことがありますが、今でも印象に残っている言葉があります。
「ごめんなさい、が言えないでどうするの。」被害者母親の言葉です。とてもシンプルな言葉ですが、私には突き刺さるような鋭い言葉でした。人間の真理をついていると思います。作中に出てくる『ごめんなさい』が言える人を探すと、滅入った気分も少し救われるような気がしました。
連続幼女殺人事件の犯人として、死刑宣告されていた容疑者は実は冤罪だったのでは?と言う疑問を抱いて、元刑事とその孫がSNSを駆使して真実を暴いていく。
犯行の描写はあまりにも残酷で思わず目を背けたくなるほど。
それほどに、この作品は全編、圧倒的な筆致で描かれている。
インターネットを駆使して明らかにされた真実が、また新たな虎を産むことになるかもしれない危険性をも指摘しているかのようなラストも秀逸
引退した元刑事が定年後に冤罪ではないかと心に引っかかっていた事件を再調査する。孫とその友人の力を借りてSNSを活用し、世論を巻き込んで真犯人に迫って行く。反抗の手口があまりにも酷く、最初は読むのをやめたくなるほどでしたが、ストーリーの魅力にどんどん惹きこまれて途中からは一気読みでした。エピローグは要らなかったかな?読後感が悪くなりました。
元刑事星野が主人公ですが、真の主人公は旭と哲です。
大学に入学したものの、燃え尽き症候群の様になってなんとなく毎日を過ごしている旭。
人との関係が上手く築けず引きこもっている哲。
特に哲が事件を表面化させる活動の中で無気力だった日々から自分の進路を見出し、やりたいことも口にするようになる変化は、この小説の第二の物語です。
小さい頃の生い立ちがその後の人生を決めてしまう可能性が高い。
親や周りの大人達の責任は重大です。
そのことをこの小説から読み取りました。
残念なのは、誘拐した幼女と犯人との描写です。
それが一度ではなく何回もあり、子を持つ親としては嫌悪を感じました。
リアルな描写は必要ないと思います。
そしてエピローグも必要だったのでしょうか?
幼女への性的暴行や誘拐、殺害は一つの事件が解決しても終わることが無い。
あえてこのエピローグで終わることにも後味の悪さが残りました。
あえてこのエピローグで終わることにも後味の悪さが残りました。
これがイヤミスで著者が意図してのことなら、してやられました。
幼女誘拐に暴行、強姦殺人と目を覆いたくなる胸糞悪いテーマだが冤罪で捕まった2人の歩んできた情景、人間関係等はまるでノンフィクションを読んでいるかのよう。過去の冤罪事件を元刑事は世間に知れ渡って欲しいが手だてがないー。そこで孫の旭と友人の哲、新聞記者を巻き込み事件の真相を暴いていく。SNSの力とテレビの力。それぞれをうまく利用し世間の目を向けさせる。動画再生数やフォロワーとかはいかにも現代っぽく良い手法として使われている。昔のDNA鑑定のあいまいさ、足利事件の話もありより、リアリティを感じるストーリーで一気に読めた。親、友人、家族、それぞれのあるべき形を考えさせられる。最後のエピローグの後味の悪さはヒーローにあこがれる人間もいればダークヒーローにあこがれる人間もいる。一筋縄では終わらせないね。
元警察官の祖父と、孫が冤罪を疑い、真犯人を追い求める。祖父はかつての人脈を使い、孫はSNSを駆使して行う捜査は、うまく噛み合いスルスルと進んでいく。何もかもがうまくいった感はあるが、物語としてはとても面白かった
。最近、たまたま冤罪事件を追うノンフィクションを読んだせいもあるが、絶対にあってはならないこと、と強く思った。
読みごたえがあった。欲を言えば犯人の自己愛が肥大化した背景をもう少し詳しく知りたかった。身体的なことやイジメなど不幸が重なったことは気の毒と思うが、何があれば苦境に負けずに生きていけたのか、欠点も含めて受けとめてくれる存在があったならと感じる。
ある死刑囚の冤罪を晴らすため定年した刑事と孫達が世論を味方に奮闘するお話。ネットを駆使しつつ地道な捜査で犯人に迫っていくハラハラドキドキが兎に角面白かった。ただ残念なのは犯人の所業が残忍過ぎて人にオススメし辛いところ。世に出ていないだけで幼女に対する事件が自分の身近にも起きていると思うと背筋が寒くなります。
先ず、とても面白かった!
先が読みたくてどんどん読み進みました。
幼女を誘拐して酷く痛めつけた上に殺す、という残虐で卑猥な手口には閉口しましたが、それが読者の真犯人への憎悪を増幅させ、免罪で死刑になった者への憐れみを引き立てた。また、今の時代を象徴するネットを駆使した世論の動かし方が興味深かった。また、旭と哲の関係、二人の環境の違いによる成長期の過ごし方が、本筋と関係無いところだか目が惹かれた。また、最後が怖かった。
誰にでもオススメできる本ではありませんが、話に引き込まれてしまいました。
犯人のことがもう少し知りたかったかな
と思います。
とても残忍で許せない罪なので
もっともっと憎みたかったのです。
これ以上犯罪が起きませんように
と祈るしかありません。
元捜査一課の刑事の爺さんと、イラストを趣味で書いている大学生の孫と友人が
30年前の連続幼女殺人事件を追うという展開である
この犯人は異常者である
遺骸の描写は生々しい
胃は、ほぼからっぽだった。前歯が6本叩き折られ、頬骨と鼻骨と眼窩下孔を骨折していた。脾臓に損傷があった。明らかに過度の殴打によるものだった。また膣と肛門に著しい裂傷を負っており、両の股関節がはずされていた。
死因は窒息である・・・、咽頭の奥に土砂が詰まって・・・
つまり、里佳ちゃんは穴にほおりこまれた時は生きており・・・生き埋めにされ、じわじわと・・・
被害者の幼女は8歳である
当然、犯人は逮捕されている。一人は死亡。もう一人は死刑になるのを待っている
しかし、この受刑者は何か変だ
被害者家族の元に当時電話が頻繁にあった。
その中に、被害者の女の子がいつも歌っていた歌を口ずさんでいたものがあった
ABBAの「ダンシング・クイーン」のB面
TIGERって曲だ
おまえたちが見ているのは、おれの形をした影
おれは虎
真犯人は、自分のことを虎と名乗っている
いくつかの謎がある
どうして主犯格の男は自白して、その後、精神を病んだのか?
,当時の証拠が消えたのは、どうしてか?
元捜査一課の刑事は、孫とその友人に協力を頼み
Twitterや動画を駆使し、忘れ去られた事件をもう一度表舞台に押し出すのだった
このネットを使った犯人との駆け引き、捜査、アピールの仕方などなど・・・
これまでのミステリーとは違う捜査方法が、この作品の特徴でありストロングポイントでした
ネットの作中の使い方が上手い
視聴者数やらフォローの数の増やし方・・・
観てもらえない作品には意味がないんだ
ここに孫の考え方が詰まっている感じがした。
性犯罪とは何かを語っている部分がおもしろい
性犯罪・・・性欲よりむしろ支配欲のたまものである。獲物を支配下に置きたい。コントロールしたい、君臨したいという欲望が先にくる。・・・既婚者の性犯罪が驚くほど多いのは、そのせいだ。
他者を支配しコントロールできるという・・・歪んだ自負心・・・・
これは児童虐待の犯罪心理とも似ている
この犯罪者心理を利用し、犯人をネットで挑発する
犯人を孫の友人がこんな風に表現しているのがおもしろい。
アガサ・クリスティーの「ねじれた家」を思い出します
・・・殺人者に欠かせない条件とは、虚栄心、絶え間ない自己主張・・・自分がどんなに賢いか、警察が馬鹿か、周囲にアピールせずにはいられない
そのようにして、犯人は墓穴を掘り捕まるのです
隠ぺい体質の警察が、彼らの捜査を邪魔する場面を盗撮しネットにUPするところなんかは
相手が悪いからいいかとも思うのですが・・・
違う場面で、これを市民がしたら、警察はすごく捜査がやりにくいし
捜査状況とか、色々な犯人逮捕に繋がる情報が漏洩したりあるかもしれないと思いました
ネット時代の犯罪捜査は、ますます大変になりますが
Twitterなどで、よくボケたお婆さんを探しています。拡散してください
犬がいなくなりました。拡散してください。
ああいうのを見かけますが、あれっていいですね
探偵とかが、情報収集にネットを利用するケースもあると聞きます
これからは、ネット利用も含めた犯罪捜査というのも考慮しないといけないのかもしれません
2019 10/17
過去の凄惨な連続幼女殺人事件に当時から違和感を覚え、冤罪の恐れを拭いきれない元刑事が、人々の協力を得ながら、真実を解き明かすことを決意する。目を背けたくなるような描写は、読み手に鋭い痛みを与え、嫌悪感を感じる猟奇的で、残虐非道な犯人像には、やはり疑問が浮かんでくる。それぞれが隠している事は何なのか。先が気になり読む手が止まらない。歪んだ自己愛、他人を操作する依存、執着、無意識の自己防衛など、人間の様々な心理も描かれながらも、ホッとするラスト。と思わせておきながらのエピローグには、不穏な空気が漂っていた。
30年前に起きた連続幼女殺人事件。引退した元警察官が冤罪ではないかと疑い事件を再捜査しようとします。もちろん元警察官に力はありません。彼は孫とともにSNSやマスコミを上手く使い世論を煽り注目を集めて核心に迫っていきます。その設定に無理がないので、すごいリーダビリティで一気に読まされ、犯人側の事情や思い、考え方などは、嫌悪感で自分が途中で歯を食いしばっていることに気づくほどでした。どんな事情があろうとも、このような事件を起こしていい理由などない、そう思いながら到達したエピローグに目の前が暗くなりました。
衝撃的でした。
犯人の鬼畜の如き異常さに身震いを覚えました。
少女たちが身に受ける苦しみと痛みを文字で追うのは本当に辛いことでした。
精神が破綻しているとしか思えないような犯人の目を背けたくなるような残忍さ、胸糞悪さ、それでも読みきれたのは恐怖があったから。
夜に暗闇で読むのが本当に怖かった。
読みながら、まるで現実に事件がすぐそこで起きているかのように怯えていました。
どこで「虎」が身を潜めているか、わからないという恐怖。
この結末を知らずにいることはできない、この異常者が捕まるまでは安心してページをとじることも出来ない、
そんな焦りから急かされるように読みました。
30年前の一度は解決してしまった事件ということもあり、捜査は決して簡単なものではありませんでしたが、SNSを使うという現代ならではの強みで犯人を追いつめてゆく姿は圧巻でした。
捜査をすすめてゆく中で「虎」による新たな犯行が始まり、その周囲の人間関係が明かされ、犯人の正体が特定されるまでは凄まじいスピードに引っ張られるられるように読まされました。
そして、虎は檻の中へ、これでもう大丈夫と安心しきっていたら、最後の最後でまた背筋が凍りつくようなエピローグ。
いつかまた次の虎がやってくる・・・そのときもまた星野班に頑張ってほしいなあ。
幼女連続殺人事件の主犯とされる犯人が死刑を前に病気で獄死した。従犯と見られる犯人は裁判で無実を主張し、再審請求を出しているが棄却されている状況で、この事件に関わった元刑事の星野は疑念を抱いていた。物証が少ない中での決め手が犯人の自白と、足利事件と同じDNA型による鑑定。自分の疑念を払拭したい、冤罪はあってはならないという元刑事の想いに応え、孫の旭とその友達の哲が協力。若い2人が世論を動かそうと動画投稿などSNSを駆使するあたりが現代的。被害者と犯人の視点で語られる部分が凄惨で辛いけど展開も早く面白かった。