よい移民
現代イギリスを生きる21人の物語
ニケシュ・シュクラ
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刊行日 2019/07/29 | 掲載終了日 2019/09/10
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内容紹介
「よい」「わるい」はいつも他人が決める。
70年代以降生まれの俳優、ミュージシャン、詩人、ジャーナリストなど、移民2世・3世の著名なクリエイター21人が、移民としての自己存在の意味や葛藤、社会の偏見などを繊細かつ巧みに表現。編集は、インド系移民の若手作家ニケシュ・シュクラ。2016年9月にクラウドファンディングで刊行され、英国でベストセラーとなる。J・K・ローリング&ゼイディー・スミス推薦。2016年度のReaders Choice受賞。
出版社からの備考・コメント
四六判並製
おすすめコメント
★日本語版推薦
移民のひとたちは”よい移民”、つまりモデル・マイノリティでなければならないのだろうか。求められている役割を演じなければ”悪い移民”なのか? 人種も境遇もさまざまな本音の声たちに耳を傾けながら、考え込んでしまっていた。受け入れるとはどういうことか。アジア人であるとはどういうことか。どちらの立場からしても、わたしたちは当事者だ。 ――谷崎由依(作家、翻訳家)
多様なルーツを持つ人々が暮らすイギリスという国。その日常に深く深く染み込んだ無知と差別、そしていつまでも逃れられない葛藤と戸惑い。「黒人」であることで何かを期待される。「東アジア人」であることで何かを期待される。メディアの上ではステレオタイプが繰り返され、おなじみの「悪いイメージ」を払拭するために「よい移民」として振る舞おうとする子どもたちがいる。なぜ無色透明であることは「白人」だけに許された特権なのか。イギリスで「インド系」であること、「中国系」として生きることは一体何を意味するのか。『よい移民』に収められた21の言葉は、「都合の“よい移民”」に対する既存の安直なイメージを裏切るだろう。突飛な何かが書かれている、ということではない。21人の「移民」たちが描いた日常と感情の揺れ動きが、社会の根っこにある嫌なもの、緊張感、哀しみを驚くほど鮮明に炙り出している。 ――望月雄大(ライター/ニッポン複雑紀行編集長)
出版情報
ISBN | 9784422360119 |
本体価格 | ¥2,400 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
これから向き合うであろう課題への案内となる本。
イギリスで社会的に「移民」として位置づけられるている人々が、アイデンティティを保つための困難・苦労が赤裸々に書かれている。
外国人労働者受入が進む中、近い将来出てくるであろう課題に対する案内となるであろう。
「労働者」として受け入れる時点で「貢献」を求めていることに矛盾とは言えないまでの違和感をより強く感じた。当事者でしか分からない感情・苦難を同じ社会に在する個人としてどう向き合うか、内包していくか改めて難しいと感じる。
中でも「そんなのだめだよ!お話は白人についてじゃないと」には書籍販売に関わる人間としてハッとさせられた。
人種への認知的不協和。本来それは幻想である。
21人の人間がそれぞれのアイデンティティを語る。ヘイトクライムは未だ陰りを知らない。
よい移民とはどうゆうことなんだろうか?
ステレオタイプの柵に閉じこもり、本来持ち合わせた複雑性や多様性を普遍化してしまうのはもったいない!!
色や形が違うだけで何もわからない。
すべてを把握しているなんては所詮幻想である。
今の時代バカになった方が生きやすいのは確か。
そんな僕はイギリスのファッションが好きだ。冬は必ずバブアーに身を包むみ、ハンターの長靴で出かける。しかし聴いている音楽はシタールとタブラの民族音楽。
もうなんでもいいのである。
21人それぞれ、どのアイデンティティも見事に色が明確である。
一気に世界を旅できた。
本が好き!倶楽部
せいちゃん
その地に根を張って住んでいくことが、よそ者にとってどんな事なのか。
差別やヘイトはダメだよね、と思っていたけれど、自分のその気持ちがいかに薄っぺらいものなのか、思い知らされる一冊。
そして今自分が住んでいる日本という環境から、一つでもできることを水の中に投じられた一石の輪のように、広げていかねばならないよね、とアジア人として自覚させられた。
入管法の改正案が、ギリギリのところで退けられました。
移民という言葉からは、日本と無関係なイメージを持たれがちですが、
現実問題として、移民については考えていく必要のあることです。
今こそこうした本をもっと世に送り出していただき、
読者層を広げていき、今回の改正案が退けられたように
健全な民意を形成できる社会を実現していきたいですね。
自分自身ももっと知識を得ていかなければならないという課題意識はありながら、
なかなか十分な情報収集にまで至りませんので、
やはり書籍は体系的に知識を仕入れるという意味でも
とても有益な媒体だと本書を読んで感じました。