密室を開ける手

KZ Upper File

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刊行日 2019/07/09 | 掲載終了日 2019/07/09

ハッシュタグ:#密室を開ける手 #NetGalleyJP


内容紹介

祖父の日記から切り取られたページ。
祖母のアルバムから抜き去られた写真。
そして父親の不審な行動――
全てが繋がったとき、第二次世界大戦が生んだ悲しき闇が明らかになる!

祖父が死んだ。たいして行き来もなかった上杉和典は葬儀にも出ず、いつも通り通学していたところ、母親から父のクリーニングを取ってくるように言い渡される。
そこで店員から、父の服に広範囲にわたり血痕がついており、特に依頼はなかったが勝手に綺麗にしておいたと言われる。
さらに母親から、最近父親が不倫をしているに違いないという話を聞かされる。何度も長崎に行っていて怪しいという。
父親の度重なる不審な行動。いったい何が隠されているのか。
探ってみると、死んだ祖父にまつわる新たな謎が浮上してきた……。

祖父の日記から切り取られたページ。
祖母のアルバムから抜き去られた写真。
そして父親の不審な行動――
全てが繋がったとき、第二次世界大戦が生んだ悲しき闇が明らかになる!

祖父が死んだ。たいして行き来もなかった上杉和典は葬儀にも出ず、いつも通り通学していたところ、母親から父のクリーニングを取ってくるように言い渡される。
そこで店員から、父の服に広範囲にわたり血痕がついており、特に依頼はなかったが勝手に綺麗にし...


出版社からの備考・コメント

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。 ※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。 ※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。


おすすめコメント

KDZシリーズが人気の藤本ひとみさん、渾身の新シリーズKZU第2弾です。シリーズものか、という風に思わないでください!
単体で存分に楽しめる一冊になっています。
そして本作のラストは、かなり衝撃的です!
旺盛に執筆活動を続ける藤本ひとみさん。今こそ注目していただきたい作家です。

――担当編集者より

KDZシリーズが人気の藤本ひとみさん、渾身の新シリーズKZU第2弾です。シリーズものか、という風に思わないでください!
単体で存分に楽しめる一冊になっています。
そして本作のラストは、かなり衝撃的です!
旺盛に執筆活動を続ける藤本ひとみさん。今こそ注目していただきたい作家です。

――担当編集者より


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784065165416
本体価格 ¥1,400 (JPY)

NetGalley会員レビュー

シリーズものであるらしい。KDZシリーズというのがどんなシリーズなのか実は知らないのである。まあ、物語を理解するのに大きな支障はなさそうだし、ほぼ主人公・上杉和典の一人芝居なので、脇役陣との人間関係はあまり重要にならない。父母特に上杉和典と母との関係は物語のバックボーンとして重要そうだが、シリーズの概要を見る限りは今までのシリーズで母子関係が大きなファクターになっていそうな気はしない。

ふとしたきっかけで父の不審な行動に気づき、その謎を追っていくという物語であるが、伏線として上杉がディテールを覚えていない小さい頃の出来事が絡んでくる。謎を追ううちに、著者お得意の西洋史が絡んでくるということで、文芸作品とライトノベルのジャンルを結合させた物語になっています。ちょっとずつ不明点が明らかになっていくごとに謎はさらに深まるという感じで進むので、読み始めると止まりません。

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父の謎、祖父の謎とは。
祖父を亡くした高校生・上杉和典は、その葬儀の最中に父の秘密の一端に触れてしまう。元々口数の少ない父子であるがため面と向かっても聞けず、和典はその秘密を探っていくのだが・・。時代の運命に翻弄された男女の儚さと、幼き頃の事件の真相が混ざり合い、混迷さはましていく。
最後の地にたどり着き、明かされた真相にせつない想いが伝わりました。和典は一つ成長したのでしょう・・

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96才の祖父の葬儀に出なかった高校2年生 上杉和典。それまで知ろうとしなかった祖父や父のことが、母や祖母の言動からおきるふとしたきっかけで深く知ることに。東京から神戸や長崎に舞台をうつし、子供時代の記憶もたどりながら進む。
謎を解いていく感じで、最後には驚きが。父や祖父、周りの人のことをもっと知りたくなります。
シリーズ2作めとのことですが、<密室を開ける手>から読んでも読みごたえあります。

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厚生省に勤務されていた経歴のある藤本しのぶ氏からの問題提議を感じる作品。
優生保護法の逆を突く、優秀児童調査と優生思想の実践が根底にあるような気がする。
その問題意識を祖父と地元の幼なじみとのつながりや、
太平洋戦争中、青少年の愛国心を利用した実験台(事実かどうか未確認)と祖父の過去が巧みに組み合わされ、ミステリアスな展開に興味が尽きなかった。

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設定が面白く最後の展開も驚きでした。
祖父・父・和典が共にする秘密。
それは壮大で切なく悲しいラブストーリーです。
和典の父が隠している秘密は何なのか?
長崎に何があるのか?
著者の筆力に魅了されて瞬く間に最後まで読み切りました。

主人公の和典の知識量の多さや行動力と友人たちとの連携は、高校生というより大学生の設定の方が良かったように感じました。
チームKZの今後の活躍を期待します。

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KZ事件ノートシリーズに登場している上杉和典の視点で物語が進んでいきます。
KZ事件ノートシリーズでは中学生ですが、KZ Upper Fileシリーズの当作品では、上杉は高校生として登場します。
数学の天才・上杉が母親との関係、その上での父親との関係にどう向き合うかが、この物語の引き金となっているように感じました。
子供から大人に成長する狭間で、自分が親をどう受け止めて理解していくか、とある事件をもとにその要素がからみあっています。

著者が昔執筆していたマリナシリーズからのファンで、その時の事件解決の展開を思わせる描写で、引き込まれて一気に読みました。

一ファンとしては、上杉の高校生だからこその恋愛、特に所々に名前の記載もなく出てくる少女(立花彩)との恋愛をからめて事件を、今後は期待します!

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祖父の若き日のことを知ることは、和典くんにとってとても新鮮な驚きに満ちていました。生前にもっと話を聞いておけばよかったと思うことも多く、自分が何と愛想のない孫だったのかとガックリすることも度々ありました。

 自分が子供だった頃の記憶、何も知らなかった家族の歴史。これまで父親や祖父とほとんどコミュニケーションを取らずに来たことを、少しずつ反省するようになった和典くんは、自力で真実を探しに行くのです。

 つい無視しがちな肉親だけど、後で後悔しないためにも、いろいろなことを話し合うことがとても大切なのですね。

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