禁じられた遊び (ディスカヴァー文庫)

強すぎる愛情が恐ろしい化け物を作り出す…！！

始まりはほんの冗談だった。「トカゲの尻尾を庭に埋め、呪文を唱えたら尻尾からトカゲが生えてくる」かわいい我が子をからかったつもりだった。それがこんな恐ろしいことになるなんて…。

比呂子の身の回りに起こる恐ろしい出来事は、本を読みながら眉をしかめてしまうほど、 重苦しい空気、臭いまでも感じるほど情景が浮かぶ。霊能力など、オカルトの要素もあるけれど、この本が怖いのはそれだけではない。生きている人間の欲望、嫉妬、愛憎、そういった心の闇こそが化け物を作り出す。そして庭に埋めた母親の指から母親を生き返らせようという、子供が母を思う無邪気な行動が余計に不気味さを増幅させている。

展開のスピード感と怖さのバランスが絶妙で、次が気になってあっという間に読み終えました！しかも最後、まさかの展開にまたやられました！ホラー好きにはたまらない一冊です！

｢えろいむぇさいむ、えろいむぇさいむ・・・｣・・・やめろー！・・・超本格ホラーの世界に入り込んでしまいました！・・・フリーカメラマン倉沢比呂子が、OLだった時、惹かれた上司の井原直人の妻、美雪。彼女は生まれ持った不思議な能力（邪悪な力）があった。比呂子と直人が惹かれ合い始めていることに察知した妻美雪が恐ろしい能力で襲いかかる・・・しかし、彼女の力は遺伝していた・・・そして、まさかの夫直人にまで・・かなり入り込みました。楽しめた！・・・だんだんエスカレートするゾンビとも言える生き返り生霊に、｢もう勘弁してくれ｣とつぶやきながら、読了！・・・再度、｢もう、勘弁してくれ！｣と言いたい！

念願のマイホームを建てた矢先に妻が事故死。息子に冗談半分で教えた呪文が恐怖の幕開けになった。 ヒタヒタと執念深く詰め寄ってくる恐怖、情景が浮かび恐怖を倍増させる。先が気になって400pを一気読み。
存分に震えました。映像化して欲しい。

タイトルや帯から想像していた感じとはちょっと違いましたが、前半は得体の知れないものに対する恐怖を味わい後半は実体を見せた深雪がグロくただただ恐ろしかったです。真相はそうだろうなぁと思っていた通り。春翔は純粋に母親を求めただけなのに・・・切ない。