ゆめタウンの男

写真が多く掲載されていることと、語りのような文章で敗戦直後から現在までの山西氏の生涯と店の発展を映画を見るように読みました。

その行動力には驚くばかりです。
やる事も中止にすることも即決で迷いがありません。
トップとしては必要な要素であるとは思いますが、側近に人たちは当時そうとう山西氏に振り回されたのではないかと容易に想像できます。

起業するには情熱が必要と、よくビジネス書にありますが、「商い」への情熱、お客様・従業員・取引先と「人」への情熱が伝わってきました。

私の住んでいる大阪には残念ながら「ゆめタウン」はありませんが、中国地方や九州に行く機会があれば、ぜひ立ち寄ってみたいと感じました。
96歳でなお現役の山西氏に会ってみたい!!

広島県を発祥の地とするイズミの山西会長の自伝。
過去九州地方を担当させて頂いた際に、ゆめタウン、イズミという店舗に出会い、なぜこんなにお客様がいらっしゃるのだろうと、不思議に思った事を思い出しながら読み進めましたが、その理由がわかった気がします。
地元を大切に、そこにいらっしゃる方々のお役に立つ事をするという事をブレずにやり続けて来られたと言う事が最大の要因ではないでしょうか。
事業がうまくいくと沢山の誘惑が出てくるでしょうが、トップだけで無く経営から現場の最前線まで、そのような誘惑に惑わされる事無くやってこられた結果が如実に現れてると感じます。
70年と長きに渡り、経営の最前線に立ち、会長になられた後も変わらず出社し、店舗を回られると言う真似するのは難しいと思う事も、山西会長なら普通にこのされるのだろうなぁ。
こんな方のもとで働ける人は幸せだろうなぁ。
と言う思いでいっぱいになって読み終えました。

商売の匂いの嗅覚

西日本では巨大なマーケット市場を持ついづみ（現イズミ）創業者で一大流通チェーンゆめタウンを展開する山西義政氏の自伝本である。
時代を読み取る嗅覚が抜群にすごいという印象を受けた。
自身のアメリカ視察から当時日本では大流行のボウリング場建設を違約金2000万で中止させた辺りには本当に度肝を抜かれる。
実際経営とはそのぐらいリスクもあるし、経営者は常に判断しないといけないということなのだが、自分に置き換えた時、果たして同じような決断ができるのだろうか？
人を喜ばせたい。
根っこにあるのは確信・挑戦・スピードである。
貴重な追体験ができる最高の一冊です。

本が好き！倶楽部
せいちゃん

本書は、創業者の生い立ち、戦後から現在に至るまでをイズミの成長とともに綴られており、人として、商売人として、時代に左右されることなく必ず必要なエッセンスが記されている。
とても貴重な一冊だ。

先見の明にすぐれた創業者は、社内の人事・教育制度を見直し、女性管理職をいち早く導入した。人と人との繋がりを大切にし、地域社会や文化のことを第一に考えながら、数々の決断を行なう。
地元密着を追及した結果、この令和の時代には、なくてはならない地域コミュニティに発展したのではないだろうか。

地元民が愛す「ゆめタウン」。そして、「ゆめタウン」も地域を愛している。
西へ行った際には、「ゆめタウン」へ訪問してみよう。