手塚治虫とトキワ荘
中川 右介
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刊行日 2019/05/24 | 掲載終了日 2019/07/31
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内容紹介
日本のマンガは、このアパートから生まれた。
手塚治虫、藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、石ノ森章太郎、赤塚不二夫 ……
若き日の巨匠たちが集った聖地・トキワ荘。
日本のマンガ出版史を描き切る決定版評伝。
東京都豊島区椎名町にあった木造二階建てのアパート、トキワ荘。1950年代、ここに住んだ手塚治虫の後を追うように、藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが居住したことで、このアパートはマンガ史に残る「聖地」となった。 戦後、日本のマンガ雑誌が、月刊誌から週刊誌へと変貌していく過程で、トキワ荘に集ったマンガ家たちがたどった運命。そして、今もトキワ荘が伝説となって語り継がれるのはなぜか。
2018年は手塚治虫生誕90年、石ノ森章太郎没後20年、赤塚不二夫没後10年、今年は手塚没後30年、来年2020年にはトキワ荘復元されるなど、メモリアルイベントが目白押しの昨今、対比評伝を得意とする作家中川右介が、膨大な資料をもとに手塚治虫とトキワ荘グループの業績を再構築し、日本マンガ史を解読する「群像評伝」が本書です!
彼らはみな東京以外で生まれ育った。 マンガ家になろうと東京に出てきたとき、どうして同じアパートに住んだのか。 まるで神の見えない手に導かれたかのようだ。 しかし、広い東京で偶然ということはありえない。誰かが、彼らを一箇所に集めたのである。 「マンガの神様」と称された手塚治虫なのか。どこかの雑誌の編集部なのか。 『手塚治虫とトキワ荘』は、この「誰か」を突き止めようということから出発した。
〈「青春と読書」2019年6月号より抜粋〉
●目次
はじめに
序 章 一九四五年八月一五日
第一部 「少年倶楽部」――一九二一~四五年
第二部 赤本マンガと少年雑誌――一九四六~四九年
第一章 手塚治虫、プロデビュー
第二章 『新宝島』と「漫画少年」
第三章 相次ぐ新雑誌の創刊
第三部 「漫画少年」――一九五〇~五五年
第一章 『ジャングル大帝』連載開始
第二章 単行本から月刊誌へ
第三章 手塚治虫に続く者たち
第四章 上京する青年たち
第五章 新漫画党
第六章 「漫画少年」廃刊
第四部 トキワ荘――一九五六~五八年
第一章 マンガの梁山泊
第二章 学年誌戦争
第三章 トキワ荘の悲劇
第五部 週刊誌とテレビ――一九五九~一九六一年
第一章 「サンデー」「マガジン」創刊
第二章 拡散
第三章 卒業
終 章 トキワ荘という伝説
あとがき
●著者プロフィール
中川右介(なかがわ ゆうすけ)
作家、編集者。1960年東京都生まれ。 早稲田大学第二文学部卒業。出版社勤務の後、アルファベータを設立し、2014年まで代表取締役編集長として雑誌「クラシックジャーナル」ほか、音楽家や文学者の評伝や写真集の編集・出版を手掛ける。一方で作家としても活躍。クラシック音楽はもとより、歌舞伎、映画、歌謡曲、マンガなどにも精通。膨大な資料から埋もれていた史実を掘り起こし、歴史に新しい光を当てる執筆スタイルで人気を博している。 主な著書に『江戸川乱歩と横溝正史』『阿久悠と松本隆』『1968年』『サブカル勃興史』など。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784087816686 |
本体価格 | ¥1,900 (JPY) |