畠中恵さんの『しゃばけ』で江戸時代に朝顔が空前のブームだったと知った。朝顔市はその名残とも聞く。単に季節の楽しみ方の一つだと思っていた。
　朝顔というと成長が早いので、小学校の理科の観察で使用される。誰しも一度は育てたことがある身近な植物だ。江戸時代。現在のように科学技術が発達していない中で、様々な試行錯誤を繰り返し、新しい朝顔を生み出し、楽しんでいた、その内容がこんなにも凄いものだったとは驚きだ。単に色だけでなく、花や葉、蔓の形も理科の観察でおなじみの朝顔を超えている。
　本書では珍しくも美しい変化朝顔を写真で紹介しつつ、遺伝、変異が生まれる仕組み、栽培方法もわかりやすく紹介されている。久しぶりに「へー」「ほー」と楽しい理科の授業を受けているような感覚だった。
　なんでも現在、変化朝顔を栽培する人が増え、ブームだとか。俄然私も栽培してみたくなってきた。本書には変化朝顔の入手先なども掲載されている。が。ホームセンターなどで手に入る桔梗咲きの朝顔も変化朝顔の一つとわかった。言われてみればいろんな色、形がありますもんね。レアな変化朝顔を実際に栽培するのは難しいかもしれないが、まずは今年の夏も図鑑で変化朝顔を愛でつつ、朝顔を育ててみよう。さて。どの種にしようかな。

キレイ楽しいためになる。
へぇ。ほ～。そうなんだ～。の連続。

名前で使われている漢字がとてもきれい。
江戸時代流行るのがとてもよくわかる。
今夏は朝顔を育ててみようと思います。

朝顔って、こんなに色々な顔があるんだ！
小学校で朝顔の観察をするので、なんだかとても月並みな植物のイメージが一新する一冊です。
写真集としても楽しめるし、解説はとてもマニアックな領域までのことが書かれていますので、どんなレベルの読者層にも対応できる一冊です。

江戸時代に人気のあった、突然変異の朝顔、変化朝顔。その変化朝顔の事典で、写真も豊富。植えれば、必ずその形の花が咲くわけではないので、さまざまな種類の写真を集めるのは大変だったでしょう。見ても、朝顔だと分からないような、不思議な花！遺伝の専門家ということで、非常に詳しく解説されていて、貴重な労作でした！