むかしむかしあるところに、死体がありました。
青柳碧人
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刊行日 2019/04/19 | 掲載終了日 2020/04/06
ハッシュタグ:#むかしむかしあるところに死体がありました #NetGalleyJP
内容紹介
昔ばなし‥‥なのに‥‥新しい!?
むかしむかしあるところに、浦島太郎という漁師がおりました。ある日、太郎は、海辺でいじめられていた亀を助けました。亀はお礼にと、太郎を龍宮城に案内しました。その竜宮城で―――――事件は起こりました!なんと伊勢海老の「おいせ」が殺されてたのです!太郎は亀に頼まれて、殺人事件の調査に乗り出しました………(第4話「密室龍宮城」より)。全5編収録。
「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さんご存知の≪日本昔ばなし≫を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解く全く新しいミステリ!
【著者プロフィール】 青柳碧人(あおやぎ・あいと) 1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で「講談社Birth」小説部門を受賞してデビュー。同書はシリーズ化されロングセラーとなる。他、「ブタカン!」「西川麻子」など人気シリーズ多数。
おすすめコメント
【担当編集者より】
そういうことだったのか!
浦島太郎の説話をベースにした「密室龍宮城」を読み終えたときの衝撃は忘れられません。誰もが知っている話をいかに新しく、いかにミステリに落とし込むか。その命題を、思いもよらない手法で次々と解決していく青柳碧人の才能を絶対に読み逃さないでください。
読めば必ず誰かと話したくなる――。そんな作品集です。(秋元英之・小説推理編集長)
【担当編集者より】
そういうことだったのか!
浦島太郎の説話をベースにした「密室龍宮城」を読み終えたときの衝撃は忘れられません。誰もが知っている話をいかに新しく、いかにミステリに落とし込むか。その命題を、思いもよらない手法で次々と解決していく青柳碧人の才能を絶対に読み逃さないでください。
読めば必ず誰かと話したくなる――。そんな作品集です。(秋元英之・小説推理編集長)
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784575241662 |
本体価格 | ¥1,300 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
密室の竜宮城で殺人(魚?)事件が!?
被害者:伊勢海老の「おいせ」
探偵:浦島太郎。
果たして 太郎は真相にたどり着くことができるのか!?
誰もが知ってる日本昔話の世界で起こる殺人事件。
そうだったのか。と唸ってしまう結末。
異なる視点から「日本昔話」を読むと
こんなに面白くて夢中になってしまうのか。
それを実現させた
むかしむかしあるところに、死体がありました。
この「ミステリー日本昔話」をぜひ体感してほしい。
特に3話目の『つるの倒叙がえし』が凄い!
恥ずかしながら倒叙の意味を知らず、「古畑任三郎とおなじ形式のアレね。アリバイかトリック崩されるのかな」と思いながら読んでいると、最後にタイトルになっているテクニックにやられました! 作中に機織の話が出ましたが、まさにそうやって出来た反物のような見事な仕上がり。一話で二度、いや三度楽しめる作品です。
民話や童話は違和感の宝庫である……と、までは言いませんが、民話などの物語に対して腑に落ちない感覚を抱いたりしたことがある人はすくなくはないと思います。児童に人気の物語でも意外と隙があったりします。民話や童話を二次創作的に描いた物語は多いのは、もしかしたらそういう隙が、創作者にとっての想像の余地として魅力的に映るのかもしれません。
本書は一寸法師や花咲か爺、浦島太郎など、多くの人が一度は内容を聞いたことがある昔話をモチーフにした本格ミステリです。原作と同様、あるいはオリジナルの登場人物たちによる可愛らしいやりとり、児童のために紡がれた昔話的なコミカルさを残しつつも、真相が近付いてくるうちに物語の裏に隠された(児童向けではない)残酷さが浮かび上がってくる。この世界だからこそ成立する謎や動機が描かれているのも好ましい。ぞっとするような冷たい結末が印象的な「花咲か死者伝言」と壮大で秀逸なSFミステリを読んだような余韻が残る「密室龍宮城」の二作が、個人的には特に好みでした。幼い頃に触れた原典を再確認したくなる魅力を持つ短編集です。
・一寸法師の不在証明
・花咲か死者伝言
・つるの倒叙がえし
・密室竜宮城
・絶海の鬼ヶ島
上記5編が収められています。
いずれも有名な昔話が下敷きになってますけど、ミステリー仕立てなんです。一寸法師が大きくなってからの事件とか、竜宮城で密室殺人事件が起きたり、いろんな事件の真相を追っていくのです。
昔話に登場する人たちは、ほとんどが素朴な人たちなんですけど、意外と欲深い人がいて、そんな人が問題を起こします。
それに比べると、花咲か爺さんの犬も、恩返しする鶴も、竜宮城の亀も、動物たちはみんな優しい心を持ってます。彼らの献身的な優しさに、仇しか返せない人間って何なんでしょうねぇ?
昔話をこうやって展開していくというアイデア、とっても面白かったです。
凄い!凄い!凄い!誰もが見知っているあの昔話が極上のミステリィに!幼い頃から繰り返し触れて慣れ親しんできた昔話の数々。その「こころの故郷」とでも言うべき物語世界を舞台に次々と起こる凄惨な殺人事件。慣れ親しんでいるか故に、その驚きには拍車がかかるし、刻み込まれた懐かしい記憶はぐわんぐわんと揺さぶられる。あぁ…もう、あの頃のような目で「彼ら」を見ることは出来ないのかもしれません。
一寸法師、花咲か爺、鶴の恩返し、浦島太郎、そして桃太郎。
子供の頃に、誰もが皆一度はどこかでこれらの昔話と出会っているであろう。
この作品は、この五つの昔話をそれぞれ思いっきりリメイクしたものである。
大人になった今、この作品を読んで、衝撃を受けない人はいないのではないだろうか。
些細なすれ違いによる亀裂、人の心の奥底にある欲望や本性、今の日本を象徴しているかのようで、色々なことを考えさせられた。
今再び、子供の頃に読んでいた昔話と読み比べたい気持ちでいっぱいである。
ちなみに最後の桃太郎で「え、最後にそう繋げてきた?!」と改めてこの作品を思い付いた作者に脱帽である。
誰もが知ってるおとぎ話をベースにしたミステリー短篇集。
「他人に優しく」や「正直に生きよう」などと示唆にとんだおとぎ話の中に
こういった闇の真実が含まれていたとは驚きです。
中でもおすすめは「絶海の鬼ヶ島」。「ももたろう」を基にした話で退治されてしまう「鬼」側からの視点。
一番恐ろしいのは「妖異」や「自然」などではなく、いつの世も「人間」なのだとつくづく思い知ります。
おススメです。
一寸法師に花咲かじいさん、鶴の恩返し、浦島太郎…そして桃太郎。日本人なら誰もが知っている昔話がこんな風になるなんて!!
もとのお話を知っているからこそ、衝撃がすごい。
あの昔話がこんなミステリーに変身するだなんて当時の人たちは想像もしなかったでしょうね。
グイグイ引き込まれ、まさか!と呟き、気付けばおもしろさに顔がニヤけている…
笑えるおもしろさというわけではないのにニヤける、なんだろうこの初めての読書体験。
沢山の人に読んでもらって、いろんな人の感想が聞いてみたい。
あの有名な昔話を元に ミステリー小説に! 一寸法師にそんな背景があったとは…!
一寸法師、花咲じいさん、浦島太郎に桃太郎。 どれも 昔から親しんできたお話。面白かったです。
すごいすごい!・・・どの昔話も納得したわ!・・・一寸法師の本当の姿。つるの恩返しで40歳になってからもう一度戻って来ていたなんて・・・そうか浦島太郎は、戻ってから竜宮城の殺人犯人が分かったんだ・・・鬼ヶ島での桃太郎一味の惨殺事件以後、再度起こった鬼連続惨殺事件。・・・どれも見事に納得出来たわ!・・・予想出来なかっただけにかなり楽しめた!・・・一寸法師の打ち出の小槌トリックやられました・・・つるのつうは、あんな思いで40歳になってから戻って来て、そしてエンドレスストーリーリンクに・・・桃太郎の隠し子設定には驚いた!!
私たちが知っている昔話をベースに起きる様々な殺人、殺魚、殺鬼!
いくつもの代表的なトリックで語られる誰も読んだ事の無いミステリー。
鶴の反物ってそう使う?
「一寸法師」「花咲じいさん」「鶴の恩返し」「浦島太郎」「桃太郎」、と
子供の頃におかあさんに読んでもらったあの昔ばなしが残酷なミステリーに大変身!
悪い鬼を退治してくれたあの一寸法師が殺人事件の犯人だった!?
あの花咲じいさんを殺害した意外な犯人が・・・えええ?あのここ掘れワンワン犬も・・・えええ?
鶴の恩返しが実は恩返しじゃなくて、意趣返しだったなんて・・・
浦島太郎なんて、宴どころじゃなくらい人間(魚間)関係ドロッドロ!
鬼側の目線で語られるもうひとつの桃太郎伝説に登場する桃太郎一味のなんたる非情なことか!
その後に孤島(鬼ヶ島)で起きる戦慄のバトルロイヤル・・・
鬼たちを一頭ずつ殺してゆくのは一体誰なの?
読み終えた後には昔話をみる目が変わってしまうにちがいない!
衝撃の日本昔ばなし×ミステリー!
「むかしむかしあるところに…」と始まる懐かしい昔話が、殺人事件に発展して、思いもよらぬ結末を迎えます。
おとぎ話の主人公たちが、現代にミステリーとして甦る様は鮮やかで、その語り口にまんまと乗せられて、一気読みしました。
最後の桃太郎のくだりが、ちょっとくどいかなあと感じたので☆ひとつマイナスとなります。
微妙に前半の章とリンクする部分もあって、その辺が全編に渡って活かされていたら、もっと面白かったかな、とも思いました。
馴染みのある決まり文句に続いて、いきなりブラックなキーワードをぶっこんできたタイトルに惹かれて読んでみました。
「桃太郎」や「浦島太郎」など、誰もが知っている昔話に、大胆なミステリー要素を入れた作品。
個人的には「つるの倒叙がえし」が印象的で、3回繰り返して読みました。
一寸法師、花咲か爺さん、つるの恩返し、浦島太郎、桃太郎という誰もが知っている昔話の世界で起こる殺人(魚、鬼)事件。
双葉文庫の「新鮮 The どんでん返し」で密室龍宮城は読んでいたが、その他の話も面白かった。特に、「つるの倒叙がえし」の仕掛けに驚いた。
むかーし、むかし…そんな出だしで始まる
誰もが読んだ、読み聞かせてもらったであろう昔話・・・。
そんな昔話を舞台に起こる殺人事件を5編収録した作品です。
それぞれの物語が、読みごたえ抜群!!
鶴の恩返しのオマージュ作品には。ああっーと言わされました。
浜村渚の計算ノートなどの作品で知っていた青柳碧人さんの作品が、発売前に読めるということでリクエストを出してみました。
昔話+殺人事件ということで少しネタ分多めのミステリ調短編集となっています。
一寸法師、花咲かじいさん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎の五つの短編で構成されていて、それぞれ趣向が凝らしてあって面白かったです。
ミステリとしての仕掛けもそれぞれ変えてあって、飽きない構成になっているのはさすがですね。
個人的に面白かったのは鶴の恩返しの短編かな。
どの短編も読後感が昔ばなしらしからぬ味わいで、いやらしくない程度に皮肉がきいてるように思いました。
日本昔話を材料にしたミステリー。
『つるの倒叙がえし』がとてもよかったです。最後のページをめくってからの、「こうきたか感」とても面白いスタイルのお話でした。
あとは『花咲か死者伝言』もよかったですね。おじいさんが殺された、その犯人はまたおとぎ話に似合わずリアルな感じがとても面白かったです。
ミステリー好きにもおすすめの本です。
誰もが知ってる昔話に殺人事件が! 「つるの恩返し」も「桃太郎」も、こんな陰惨な事件だったのか。昔話ならではのファンタジーな設定も、しっかりトリックとして生きていて、結末も納得の内容。それぞれの昔話が、それぞれ違う趣向のミステリーになっていて楽しめた。これから、昔話読むときに、その裏を読んでしまうかも。他の昔話を使った続編にも期待です。
子供の頃に読んだ昔話、一寸法師、花咲爺さん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎、が推理小説になって帰ってきた!?タイトルのインパクトたるや!!!読む前にこんなに興味を惹かれたミステリー小説は初めてです!
昔話になぞらえて、ということで子供騙しかと思ったら大間違い!中身は本格的な推理小説でした!昔話の結末がひっくり返ってしまうことはなくミステリーに変身させてしまうのがすごいです。
私は四話目の「密室竜宮城」がとても好きです!一緒に推理して「犯人は○○かなー?」と思っていたことが大ハズレ!まさかの結末に思わず声が出ました。
大人が楽しめる新しい昔話!ぜひとも他の昔話での続編を希望します!!
誰もがよく知っている日本の昔ばなしを題材にしたミステリ!あの有名な一寸法師、花咲か爺さん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎が登場する新しいスタイルのミステリで楽しめた♫実際の昔ばなしとは違う意外な人の欲深さやファンタジー要素も上手くいかされているトリックなど面白い!「つるの倒叙がえし」の構成がとても凝っていた!「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」なども良かった!本格ミステリのように密室殺人、アリバイ工作があったり、見取り図などもあるのもいい♪題材を本当に上手くいかした短編集*#NetGalleyJP
つるの倒叙がえしが楽しめました。一寸法師はもともとの話がうろ覚えのせいもあり、どのあたりが原作の部分でどのあたりが創作範囲なのかがわからず、むしろその方が楽しめたと感じました。
この本は有名な昔ばなしをアレンジした短編ミステリーです。
よく知っている話だけに「こんな展開が…」とのめり込んで読みました。
あらすじを紹介したのは「つるの恩返し」が元になっています。
「決して覗くな」のセリフをつうだけでなく弥兵衛も言うのですが、
覗いてはならない理由が庄屋殺しの他にもあり、良い意味で読者を裏切ってくれます。
「密室竜宮城」は竜宮城の見取り図、「絶海の鬼ヶ島」には鬼ヶ島の地図が描いてあり、さらにイメージが膨らみますよ。
おとぎ話よりこの小説の方が人間臭くて身近に感じました。
一寸法師、花咲爺さん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎。それぞれにちょっと裏話を足したり、密室殺人をおこしちゃったり、後日談を作ったり。全てが上手く昔話の中の設定や道具を使った見事な本格ミステリ。味付けがちょっとブラックなのは、昔話の世界だからこそ余計に楽しさが増すというものです。「密室龍宮城」はアンソロで既読でしたが、本当にその世界観の使い方が見事。犯人は予想がつくもののラストが尾を引く「花咲か死者伝言」、構成に唸る「つるの倒叙がえし」が好み。鬼ヶ島で某名作をオマージュした「絶海の鬼ヶ島」も印象的でした。楽しかったです。
タイトルが秀逸。昔話をベースとした推理小説だと一目でわかる。わかりやすさと面白さが両立している。伏線がちゃんと張り巡らされていて、見事に回収される。見事すぎて、定期テストを受けているような気分だった。一度だけカンニング(前のページに戻って伏線を確認)してしまった。短編5つかと思えば、ゆるくつながっている構成も効いている。ともすれば勧善懲悪となりがちな昔話の舞台を借りて、実は腹黒いかもしれない登場人物たちが活躍する。誰から見ても「正しい」なんて幻想だと伝えたかったのかもしれない。
実は、ほんとの話は、こんな話だった。と言うタイプの物語りは、好きで、今回は、主人公が、悪のタイプ。自分のスマホ事情で一寸法師と花咲爺さんの一部しか読めずに残念。でしたが、なるほどこうきたか。。。と楽しみました。
数学、地理などなどこれまでも様々なものとミステリーを掛け合わせてきた青柳さん。
今回掛け合わせたの「昔ばなし」!
一寸法師など皆がよく知る昔ばなしとミステリーが絶妙に融合されていて、とても面白かったです。
グッと掴まれるタイトル、インパクトのある表紙も良かったです。
早速勤務校で注文しました。
誰もが知っている昔話が予想もしない驚きの展開、そしてなかなかブラックな結末。人間の汚い醜い部分満載でした。桃太郎がちょっとグロめ。浦島太郎は既読でした。まだまだ有名な昔話もあるし第2弾希望です。
「昔、昔あるところに…」で始まる昔ばなしをもとにつくられた絶品のミステリー!すべての殺人事件の思わぬ真相に驚き、人間の裏の黒い部分を見てしまったような気分になる。ゾクッとし、それでいてちょっぴり切なく感じたり、びっくりするくらい後味の悪い展開もあるのに、どんどんと引き込まれてしまった。昔ばなしは親切な人たちや恩返し。という私の中の世界が崩れて行くような、今まで体験したことのない感覚の衝撃を受けるミステリーでした。凄かった!
日本人なら誰もが聞いたことあるような有名な日本昔話×ミステリー。
ミステリー好きはもちろんのこと、童心にかえりたい人にもオススメの一冊です!
よく知っている昔話が、こんなにも劇的にミステリしているなんて!
びっくりするような斜め上な展開に、本当に楽しく読めました。
これは、もっと書いていただきたい。 何ならグリム童話編とかイソップ物語編とかでもいい。
こう来たか!の連続。
次はどんな?次は?のワクワク感満載。
そしてクスリと笑い、皮肉なものだと斜め上から眺め、そしてやっぱりそうだよなぁ、そんなにうまくいかないよな、裏はそんなことだろうよ、と自分の心のなかのなにかと向かい合ったり。
まさに読書の醍醐味ってこれ。
皆が普通に知っているからこそ、楽しめる部分も大きいが、いつのまにかアナザーワールドに誘い込まれているのもまた作者の筆力でもあるのかも。
キャッチーなタイトルも、この内容には負けちゃうかもってくらいの粒の揃った面白さ。
続編も楽しみにしています。
こんな昔話聞いたことない。でも、すごく面白い。
誰もが知っている昔話のあの主人公は、実は悪人だった。そして、彼は探偵だった。さらにあの鬼ヶ島では、アガサ・クリスティかと思われるような、ミステリーが展開されていた。子どもの夢は完全に崩れてしまうが、大人好奇心は充分満たしてくれる。
一体どうやって、昔話とミステリをからめるのかと思いましたが、しっかり本格推理でした!よく知っている昔話が題材の短編、それぞれ読みやすく、上手にできていました。
むかしばなしのうらばなし。あの物語に隠されていた真実はこちら?よく知っているはずのお話なのに、なにやら不穏な気配が。まさかあの○○の犯行だったとは!?「そんなことをするようには見えなかったんですけど…わからないものですね」
誰もが知っている昔話が一転、ミステリーに。英雄たちや怖い悪人である鬼たちのイメージも変わる。ダークな部分が満載で子どもには読ませられない昔話。大人にはとても面白かった。
日本昔話の大改編!?令和時代のスタンダードになったら怒髪天。
事件は【昔話法廷】で問擬を呼ぶだろう。
犯人、トリック、動機…ハットトリックの規格外ミステリー。
●「最初に一文で心を持っていかれる」
そして面白い……
設定とキャラクターがしっかりしているのに
さらに、その物語をダイジェスト的にしっかりと
伝えてくれるので
そうそう、こういう良い物語だったよねー的な
想起から入れるので、物語の世界観に入りやすいと思ったら……
部屋の見取り図とか出てくるし(笑)
いやどんどん引き込まれました……
人間、人生て裏があるものですからね……
みんなが知っている物語だから
繰り返しになりますがキャラクター像が
しっかりとらえられて
楽しいです おすすめです
誰もが知っているような有名な昔話を下敷きにした5編のミステリー短編集。殺人の容疑がかかった一寸法師、だが殺害されたとされる時間には鬼の腹の中にいたという鉄壁のアリバイが!とか、竜宮城での密室殺人に浦島太郎が挑んだり、鬼ヶ島がクリスティばりのクローズドサークルものだったり、昔話の設定をうまく活かしてミステリー仕立てにしているなんて新鮮。花咲かじいさんの犬目線の話が切ないし、鶴が身を削って恩返しした相手はクズ男だったとか、鬼ヶ島も鬼目線で見ると桃太郎が酷いヤツに思えたりするのも面白い。楽しかった!
昔話があっと驚く殺人事件に‼︎
どのお話もすごく面白かったです。
印象に残ったのは花咲じいさんでした。
昔話は教訓が含まれているものですが、
この本のお話もなかなかに深いと思います。
昔話はまだまだあるので続編に期待してます‼︎
お伽話の一寸法師、花咲か爺さん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎の話が殺人事件に作り変えられた。
事件部分はエッセンスとかそんな感じとか思ってたらアリバイ崩し、ダイイングメッセージ、倒叙ミステリー、密室トリック、絶海の孤島と事件もバラエティーに富んでてお伽話の語り口を崩さずにこだわっててよく出来てるなぁと思いました。
日本だけじゃなくアンデルセンとかグリム童話バージョンも読んでみたいです。
誰もが知ってる昔話の登場人物がとんでもないことをしでかし、あっと驚く真相が暴かれるサスペンス。あの道具にそんな使い道があるとは。よく考えると古今東西、昔話は結構残酷。いいもんとわるもんに分かれているが、人の心の中はわからない。提示されていない人間関係や憎しみなどがあるやもしれぬ。普通にミステリーとして楽しむエンタメ昔ばなし。
グリム童話が再編し直されているように、昔話も語り継がれるうちに変わっているものがあるかもしれない。面白さを見つける楽しさ、想像の力を広げてほしい。
むかしむかしあるところに…から、こんなお話が飛び出してくるとは!!
元の昔話って本当はどうだったんだっけ?と児童書コーナーで答え合わせをしたい衝動に駆られました(笑)
最後の桃太郎の話までの運び方が圧巻でした。面白かったです!!
まさか日本昔ばなしが殺人ミステリになるとは!著者の斬新なアイデアに脱帽。「めでたしめでたし」では終わらないブラックな展開は大人のためのエンターテイメント。「絶海の鬼ヶ島」は「そして、誰もいなくなった」のオマージュにも感じた。「密室龍宮城」も本格ミステリのような面白さ。日本人なら誰でも知っている昔ばなしがベースになっているので、誰にでもお勧めできる楽しい作品。
昔話をこんな扱い方をするとは、なんて斬新な話なのでしょうか。若干トラウマです。「つるの倒叙がえし」は読み終わってから、もちろん読み返しました。1度目に引っかかったところが、2度目には驚きとともに感動です。
桃太郎、浦島太郎、一寸法師…等、日本の昔噺をベースに…といっても、タイトルに出てくる登場人物はその名で登場はするけれど、
じゃあ、と知ってるその昔噺の流れを追おうとするとすぐさま裏切られます。
えっ、桃太郎ってそんなんでいいの?
鶴の恩返しのツウにそんなことするの?
花咲爺さんのおばあさんに至っては…と、
現代にも使えそうな(とはいえ舞台は非現実的な世界なのでそもそもの次元が違いますが)トリックがバンバン出てきて、
昔噺のそれとはかなりかけ離れた、でも、どれもそれぞれに「わっ」となる展開結末で、ドキドキしながら展開を追えて楽しく読めました。
むかし話を題材にしたミステリーというので、語り口をむかし話ふうにしているとか、一昔前に流行った「本当は~なむかし話」みたいな薄っぺらいものかと思って警戒していたら、設定とキャラクターこそむかし話だけれど、中身はちゃんとミステリーで、思っていたよりずっと楽しめた。
考えてみたらむかし話というものがそもそも「むちゃくちゃやん」と突っ込みたくなるようななんでもありの世界なのであって、そこに論理的なミステリーを持ってきたところが発想の勝利だなと。エンタメとしては大変楽しく読めました。
慣れ親しんできた昔ばなしの登場人物たちに血が通った気がした。昔ばなしの登場人物といえども
金、色恋が絡むと死体が生まれるのだ。昼ドラのようで、何だか笑ってしまった。サクサク読めるし、思ってもみない発想に驚きの連続だった。楽しく読める作品だ。