傲慢と善良

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刊行日 2019/03/05 | 掲載終了日 2020/01/22

ハッシュタグ:#傲慢と善良 #NetGalleyJP


内容紹介

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な“恋愛”小説。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な“恋愛”小説。


出版社からの備考・コメント

★第7回 ブクログ大賞[2019] 小説部門大賞 受賞!!

★第7回 ブクログ大賞[2019] 小説部門大賞 受賞!!


おすすめコメント

2018年本屋大賞受賞作『かがみの孤城』が話題の辻村深月さんデビュー15周年記念作品。著者の新たな代表作といっても過言ではない作品です。

2018年本屋大賞受賞作『かがみの孤城』が話題の辻村深月さんデビュー15周年記念作品。著者の新たな代表作といっても過言ではない作品です。


販促プラン

◆TBS『王様のブランチ』にて特集!

◆SNS動画広告(Instagram、Twitter、Facebook)

◆新聞広告(朝日新聞ほか)、雑誌広告

◆『ダ・ヴィンチ』2019年4月号 辻村深月特集

◆店頭用DVD(著者インタビュー動画)

◆ポスター、A4パネル、POP ほか

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◆新聞広告(朝日新聞ほか)、雑誌広告

◆『ダ・ヴィンチ』2019年4月号 辻村深月特集

◆店頭用DVD(著者インタビュー動画)

◆ポスター、A4パネル、POP ほか


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784022515957
本体価格 ¥1,600 (JPY)

NetGalley会員レビュー

ありとあらゆる形をした「傲慢」と「善良」。
私と相手の関係、そしてそこに上乗せされる感情から生まれるもの。
ページをめくるごとに、のしかかってくる黒くて重たい感情に思わず目を逸らしたくなる。
「本当は私の中にもある、誰にも知られたくない部分」なのだと気づいてしまった。
けれど、自分の中の醜い部分を抱えながら、これからも生きていこうと思う。
そう決意したページの中の彼女が、とても眩しく感じられたから。

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結婚にまつわるしがらみや呪いに何度も心が折れそうになった。
でもここからきっと始まるんだ。
これは恋愛小説だった。

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普通って何だろう?
と思いました。
「理想は高くない。普通の人で良い。」
恋人や結婚相手を探している時に誰もが口にすることのように思います。
それすらも傲慢さを含んでいるのかもしれない、そう思わずにはいられなくなりました。

思春期の子どもたちをその心の機微を描くことに定評のある辻村さんの大人の恋愛小説。心を抉られ突き刺され苦しく、面白かった…!

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これは、婚活を通して結婚と自分、相手の在り方を見つめ直す気付きの物語。
一気読みでした。
突然失踪した彼女を追って過去を調べていくうちに気付く、彼女と彼女を取り巻く家庭、環境の歪みや違和感。不自然さがどうにも不安と落ち着かなさを感じさせ、スポイルされた彼女と自分の重なる部分に居心地の悪さを覚えて読み進めた第一章の最後で、ドンと背中を押されて落ちてゆくような衝撃の事実に目が覚める思いでした。
一転して視点の変わる第2章。彼女の本心がどうであったか。1章で色んな人に語られた彼女の、本当の思いにやっぱり息苦しくなりながら、心洗われるようなラストが素敵でした。大恋愛だという優しい指摘に気付かされる2人の本当の気持ちが幸せに実って嬉しくなりました。

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曇天の空がようやく晴れつつあるような作品。
公(意地悪く言えば表向き)→結婚を考えた大人の恋愛小説。
本音→自分にとってはささりすぎて、途中つらかった・・
突然、婚約者がいなくなるという悲劇に見舞われた架は、ストーカー被害に悩まされていた婚約者・真実を探しながら自分の本当に気持ちに向き合い、真美の想いに気づいていく。
「マリッジブルー」と一言で表される内面を丁寧に丁寧に描いており、これでもかこれでもかと叩きのめされるような気持になりました(察してください^^)。
臆病になっている人に勇気を与えてくれる1冊。読み終えてください(^^)

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「愛とは技術である」とエーリッヒ・フロムは言った。
では、技術のない愛とは何なのか。それは「傲慢」と「善良」なのではないか。
読みながらそんなことを考えた。

物語は婚約者の真実が失踪したところから始まる。
彼女の行方を追ううちに、架は自身の価値観や世界観を大きく揺さぶられることになる。
真実(しんじつ)が明らかになったとき、待ち受ける二人の運命は・・・・・?

本書は「”恋愛”小説」と銘打たれている。
なぜ恋愛が「””」でくくられているのか、それは読了後には得心がいくはずである。

また恋愛の他にも、本書の中にはさまざまな「愛」が描かれている。
それは登場人物の善良さゆえに、無自覚の傲慢さとなって架と真実を苦しめることとなる。
きっと、誰にも思い当たる節があるのではないだろうか。

オースティンの『高慢と偏見』を挙げて、それを現代の結婚の困難さに当て嵌めて「傲慢と善良」とする著者の着眼は素晴らしいと思った。私自身、本書が深く刺さった。近年読んだ本の中で、最も深く刺さったと思う。
『凍りのくじら』以来の辻村作品だったが、「人間」を描く筆力が格段に向上しているのが印象的だった。
刺さりすぎて苦しくもある一方、待ち受ける結末は感動的で、素直に「読んでよかった」と思える作品だった。
若者から若者となった子どもをもつ親の世代まで、誰が読んでも楽しめる作品である。

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今回は婚活がテーマだが黒辻村全開。結婚を控えた真実の失踪を機に架は彼女の過去に向き合うことに。真実も母親も架の女友達も本当に鼻につく女達。いるよなあ、こういう人。そして私の中にも。傲慢さと善良さって具体的に言葉にすると何て恐ろしいんだろう。様々な事件の元凶は人も環境も閉鎖性が生みだす歪みではないだろうか。視点を変えたり意識を変えることで世界は変わる。真実が逃げた先があの写真館とは。あの親子とヨシノが登場。バッドエンドしか思い浮かばなかったが辻村さんの優しさを感じるラストだった。

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僕自身、恋愛に失敗した、独身の三十代男だけれど、まぁ、グサグサと突き刺さるモノが沢山あった。
普段は全く意識していないのに、未婚であるコトを何故か無性に負い目に感じたし、あれ、ホント真面目に動き出さないともう結婚出来ない?とか思ってしまったり(漠然と結婚したい気持ちはあるのだ)、やっぱりまた逢いたくなったり……と、非常に自己嫌悪に陥ったりもした。

「傲慢と善良」とは何とも言い得て妙だ。
「不器用ですから…」とネタにしてしまえばそれまでの部分を、ここまで真っ直ぐ見つめ返してみると、実は全然笑えない。そう、誰もがまさに互いに「傲慢」であり「善良」でもある所為でうまく行かないのだろう。やっぱり自己嫌悪に陥ったりもした。

ヒロインの名前が「しんじつ」と書いて「まみ」なのも興味深い。
第一部のラスト、彼女の部屋の奥の奥から”アレ“が出てきた瞬間の、心がスッと冷たくなるような感覚が忘れらない。
やはり、男性と女性では感想が違うのだろうか。非常に気になる。

それでも、決して長くはない第二部の展開には心が安らいでいった。
僕は「人は、誰かに影響を受け、誰かに影響を与えながら生きている」と信じている。
彼女の行動には、人々の言葉や、想いが、ちゃんと反映されていた(ネタバレしないように書くの難しいな……)。

前半とは大きく様相を変える物語は、最後にあたたかな光を覗かせる。
本当に読んでいて苦しかったのに、不思議と「やめよう」とは全く思わなかった。
流石は辻村さんだと、その筆力に舌を巻いた。

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傲慢とは善良とは、誰もが持ち合わせるものなのだとあらためて考えさせられました。

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失踪した婚約者と、彼女を脅かしていたストーカーの正体を探すサスペンスミステリーたと思いきや、なんとなんと、まさかの婚活小説!辻村深月流「高慢と偏見」は、誰もが胸にぐさりと刺さる至言がいっぱいです。
「自己評価が低い一方で、自己愛はとても強いんです。傷つきたくない。変わりたくない。」
「ささやかな幸せを望むだけ、と言いながら、皆さん、ご自分につけていらっしゃる値段は相当高いですよ。」
「自分のパラメーターの中のいい部分でしか勝負しない。相手より勝ってる部分にしか目がいかない」
いやあ、厳しいけれど本質で刺さる刺さる・・・。辻村さん、こんな意地悪な小説も書けるんだ!と脱帽。
婚活中のひとが読んだら刺さりすぎて心が折れかねないので、これから考えようかな、っていう人が早めに読んで心構えをしたほうがいいのかもしれない。
余談ですが「青空と逃げる」を読んだ人は、嬉しい再会があるかも??

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タイトルから
こんな内容だとは思いませんでした。
でもとても素敵なお話でした。
誰もがわかるはずです。
傲慢と善良
ああ…そうか
ワタシもだ…
いろんなところで思いました。
次に進めた真美が
うらやましく思いました。
ワタシも次に進みたい
そう思わせてくれる本です。

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前半の緊迫感が後半まで持続していて、視点が違うとこうも感じることが違うのかと愕然とさせられました。
傲慢も善良も取り方ひとつ、考え方ひとつだと思っていましたがこうなってくると自分の価値観があっているのかどうかも根底から覆されていきました。
ものすごく、ものすごーくいろんな事を考えさせられました。

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周りに急かされ追い詰められた一組の男女が婚活を通して自己“評価”を見詰め直す、男視点の前半はミステリー、女視点の後半はヒューマンドラマ、全体を通して恋愛の作品。出てくる全ての傲慢にリアリティがあり腹立たしいと憤れたのは、そのくらい身近に、自分の中にも常にある感情を曝されたような気がしたからではないかと思った。過保護や保守的な考えは色んな世界を見てしまったが故に生まれるものかと思っていたが、逆に世間知らずが故なのかもしれないと今更ながら気付かされた。人が人と比較する時に用いる自分の数値についての考えも素直に頷け興味深かった。刺激のない日常から一歩踏み出すスパイスを与えてくれる作品

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自己評価が低い癖に自己愛だけはある。そんな「高慢」な人間たちが「恋愛」や「結婚」という壁にぶち当たった時の「善良」であるが故の醜さ。こういう性質は、今を生きる人間の誰もが持っていると思った。誰かにそっと薦めたい本だし、嘘に塗れて醜くても、これは紛れもなく恋愛小説だと感じた。

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言葉にしづらい、なんとも表現し難い感情を、よくもまあ巧みに抉ってくるなぁ辻村さん。さすが!!
どこに着地するのかが気になって気になってたまらない。
でも最後はストンと収めてくれる心地良さ。
傲慢でありながら善良でもあるんだろう自分と重ねて読んでいたけど、やはり鈍感さの方が勝ってるんだろうか…架に一番近い気がした。

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うーん、わかる!人が人を評価するとは、何たる傲慢なことか。
こと恋愛や結婚においては、努力では如何ともしがたい部分があり、みんなナーバスで、自意識過剰で、それでいて傲慢。善良なのに……。
これは、独身のアラフォー、アラサーは、心にきますね……。該当者には、気軽に勧められる物語ではないけど、多くの人に、覚悟を持って、読んでもらいたい。自分や、社会を見つめなおして、人生観が変わるはず。救いのある部分が、本当によかった。

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