バッドビート
呉 勝浩
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刊行日 2019/03/26 | 掲載終了日 2019/03/25
ハッシュタグ:#バッドビート #NetGalleyJP
内容紹介
馴染みのチンピラ二人に振られた「チャンス」が一転、気づくと目の前には事切れた3人の遺体が。
ノンストップギャンブルミステリー!
この人生(ギャンブル)、ぜってえ勝ちてえ。
「ここじゃないどこか」に行きたい幼馴染みのワタルとタカトは、5年前に地元の島にできた総合カジノ施設「レイ・ランド」の恩恵など受けることもなく、ヤクザの下仕事をするチンピラ。兄貴分の「蓮」に振られた「チャンス」=ただの「荷物運び」が一転、気づくと目の前には事切れた3人の遺体が――。
ハメられたら、ハメ返す。
出版社からの備考・コメント
校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が異なる場合がありますが、ご了承ください。
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784065146958 |
本体価格 | ¥1,650 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
ノンストップアクションで面白かった。房総半島西に位置する苦無島(クロンとう)は、魚漁業から歓楽街に発展した竜宮町中心の旧市街、国、米国支援開発で出来上がった新市街地からなり、カジノ経営で発展している。・・・主人公ワタルは、ボディガードのタカト共に、兄貴分指示で、受け渡しの向かうのだが、向かった倉庫には、3体の遺体があり、嵌められてしまい、島中の逃亡生活になってしまう・・・呉さんのヤクザ舎弟ものの、ハチャメチャな展開が楽しかった。カジノ・ポーカー対決もなかなかの心理作戦でした。・・・楽しめた!
「冴えないチンピラ二人が、取引を任されたら案の定色んな人に追いかけ回された話」
気楽に読めば痛快な逆転劇、バッドビート見方を変えればジャイアントキリングだ。痛快!さすがに呉勝浩先生!
しかし視点を変えればIRの闇、元々その地あった闇、この国の闇。
こらがっている闇は多くて深い。
ホンの少し前のこの国を描いているようで、ホンの少し先のこの国を描いているようだ!
急転直下の転落からの痛快な巻き返しがたまらない!
舞台は房総半島西に位置する苦無島、漁業も廃れ、寂れゆくはずだった島は
5年前の総合カジノ施設「レイ・ランド」の建設によって利権と金、欲望渦巻く島となっていた。
苦無島出身のワタルは学もなく、金もなく、仕事もパッとせず、
たまにヤクザのおつかいをやらされる冴えないチンピラに成長していた。
その日も、幼馴染のタカトと一緒に怪しい「荷物運び」を命じられていた。
いつもと同じ、カンタンなおつかい、のはずだった。
しかし、荷物の受け渡し現場に到着すると、何者かに襲われ、気がつくと目の前には3人分の遺体が・・・。
そこからのワタルとタカトの逃亡劇が始まった。
ワケもわからないままに謎の組織やらヤクザやらに追われ、逃げては、捕まり、脱走して、逃げまくる!
力も金もない2人の逆転劇の行きつく先は・・・?
誰かの助けなしではやっていけない情けない奴らのくせに、
必死にもがいて、しがいみついて、かみついて、
だだだだだだだだだだだだ!と弾が飛び交う銃撃戦の中を走り抜けていく、
そんな2人の姿を追っていたら、不覚にも、かっこいいと思ってしまったではないか。
ヤクザだ裏カジノだといった物騒な世界の話なんて今まで読もうと思わなかったが、毎日やりこんでるジャッジアイズ の世界と似ていて、ワタルとタカトを八神と海藤にかさねてしまう。ワタルはまだ20歳にもなってないんだけど。ワタルの、筋を通すとか、裏切らないとか、なんかそういった本気具合が似てるからかな。頭が良くて度胸があるところも魅力だ。きっとどこでだって生きていけそうなのに、厄介な島を離れようとしない。タカトも思ったほどバカじゃないんだなぁ。いいコンビだ。
言葉はあまりよくないが、悪餓鬼の逃走劇。
公的カジノが認められた島で生まれ、澱んだ空気が嫌になったワタルは島を飛びだしチンピラまがいの生活をしていた。ある日、少し憧れを持った組の幹部・新津の指示で幼馴染のタカトとある取引の現場に向かう。そこで謎の集団に襲われ、目を覚ますと見知らぬ3人の男の死体があった。殺害を疑われ逃走するうちに、少しずつ真実にたどり着いていくのだが・・
不思議な少女ハコとも出会い、周り全てを疑いながら生き延びようとする様は緊迫感にあふれます。また何がフェイクで何が真実か見極めていくうちに成長していく様はある種のロードムービーのようです。
おすすめです!
言葉のチョイス、リズム感、ストーリーもツボど真ん中でした!雛口依子も好きでしたけど、これはスピード感もあって引き込まれました!面白かったです!
負けを引かされ続け、逆転の兆しもない詰んだ状況に中盤まではダレていたのですが、初めに“バッドビート”の意味の説明があったお陰で読み続ける事が出来ました。後半の巻き返しが大きく、「勝ち札なんて来そうにないのに、一体何を仕掛けてくるんだろう?」と盛り上がりました。
頭が切れるワタル、ファイターのタカトのコンビの物語です。
小賢しいワタルに天真爛漫のタカト。
かみ合わない会話にクスッと笑えます。
人生の早い段階からドロップアウトした二人が
成りあがるために必死で手持ちのコマを使って目の前の状況を打破していきます。
物語は後半に大どんでん返しが待っていて
「そうきたか~」と唸りました。
私は大阪に住んでいるので、カジノに関しては他人事ではなく
島の状況が全て当てはまるとは思いませんが
大きな金額が動くところには利権を求めて人がうごめく…。
大阪に出来るであろう日本初のカジノやその周りの環境も
似たようなものになるのだろうか?
という視点でも読んでしまいました。
幼馴染のワタルとタカト。ヤクザの下仕事をするチンピラである彼らが兄貴分から振られたのは、地元の島でのただの荷物運び…のはずが気づけば目の前には死体が転がっていて!どこで何が起きてこうなったのか、嵌められたのか、誰が敵で誰を信じていいのか。若い彼らが頭と体を使って奮闘する様を夢中で追いました。リーダビリティは抜群です。ただひたすら物語のスピードにシェイクされました。最初はノンストップギャンブルミステリーってなんだよ。と思いましたが、読後それ以外が思いつかないくらいです。エンタメとして楽しみましたが、実際にカジノが運営を始めたら、全くの絵空事ではないのかもしれませんね。