帰去来

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刊行日 2019/01/04 | 掲載終了日 2019/02/28

ハッシュタグ:#帰去来 #NetGalleyJP


内容紹介

大沢在昌、作家生活40周年記念の第1弾は、パラレルワールド警察小説

警視庁捜査一課の女刑事が、 「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」にタイムトリップした――。

警視庁捜査一課の“お荷物”志麻由子(しま・ゆうこ)は、連続殺人犯の捜査中に、何者かに首を絞められ気を失う。「殺されたのか・・・・・・」。目を開けると、そこは異次元の「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」、戦後の荒廃した世界だった。 由子は自分が、東京市警の<エリート警視>として存在していること、部下だと名乗る男性は、かつて付き合っていたボーイフレンド・里貴(さとき)にそっくりだった。 由子は犯罪組織から憎まれているだけでなく、警察内部でも強引な捜査方法が非難を浴び、孤立無援の状態だった。そして里貴からは、もし警察官を辞めて一般人に戻ったりすれば、命を狙われる可能性があることを知らされ打ちのめされる。 混乱した状況のなかで、「エリート警視」になり代わらざるを得なくなった由子は、捜査を開始する。そして新宿の闇市に君臨する「羽黒組」と「ツルギ会」を壊滅させようとするのだが・・・・・・。 やがて明かされるタイムトリップが起きた、胸つぶれる理由。 志麻由子は、「元の世界」へ戻ることができるのか?

大沢在昌、作家生活40周年記念の第1弾は、パラレルワールド警察小説

警視庁捜査一課の女刑事が、 「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」にタイムトリップした――。

警視庁捜査一課の“お荷物”志麻由子(しま・ゆうこ)は、連続殺人犯の捜査中に、何者かに首を絞められ気を失う。「殺されたのか・・・・・・」。目を開けると、そこは異次元の「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」、戦後の荒廃し...


おすすめコメント

大沢在昌さん作家生活40周年記念の第1弾はパラレルワールド警察小説!

大沢在昌さん作家生活40周年記念の第1弾はパラレルワールド警察小説!


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『帰去来』熱烈サポーター大募集!

  https://publications.asahi.com/kikyorai/  

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出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784022515872
本体価格 ¥1,800 (JPY)

NetGalley会員レビュー

間違いなしの面白さ!
父親を殺された経験を持つ❝お荷物❞刑事・志麻由子は、張り込み中に暴漢に襲われ気を失う。目を覚ますとそこは、別れたはずの元恋人が部下となっている、パラレルワールドだった・・・
元いた世界との違いに驚き、悩みそれでも新しい世界で職務をまっとうしようとする姿はたくましく美しい。
また終戦直後の日本のような状況も書かれており、戦争の不毛さを醸し出している。
果たしてどちらの世界が人は幸せに生きていられるのか、また由子は元の世界に戻れるのか・・・
最後までページをめくる手が止まりません。

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大沢先生の本をほぼ読んでいるマニアです。
今回の作品は、序盤、最近のミステリ小説(このジャンル分けは好きではないが)を意識して、ハイテンポで登場人物の心理描写があとまわしにされているのでは?と感じました。
しかしそんなわけはありません。大沢先生は期待を裏切りません。
強くならざるを得ない主人公の女性刑事の気持ちが、読者の心を掴みます。
大沢先生の作品はいわゆる強い女性が多いのですが、女性ならではの弱さや儚さ、気持ちのゆらぎの描写が絶妙です。「天使」シリーズなどは本当に凄い。
男性が主人公の場合のやっちゃった感もとても好きです。色仕掛けにまんまとはまったり、恋愛で間違えたり、カッコいいけどカッコ悪い登場人物の描写は大沢先生の作品ならではです。「やぶへび」とか大好き。話がそれすぎ。
人間は間違えるし、完璧じゃない。悩むし、苦しむ。恋だってする。弱音も吐く。傷つく。本当は真実と対峙するのは怖い。
そんな心理描写たくさんの今回の作品は、たくさんのファンを満足させることでしょう。もうちょっとだけ、恋愛や失敗があるほうが自分は好みですが、感想はもちろん星5つです。

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=小説家で詩人の滝川寛之による書評シリーズ=

書評 @大沢在昌「帰去来」は壮大なSFサスペンス

 大沢在昌さんと言えば、私個人的には「流れ星の冬(https://amzn.to/2QBxnw8)」なのだけれども、その他、大沢さんの著書には、ハズレが全く見当たらない。全てが大傑作の塊なのである。この辺が。さすが直木賞作家だな。と感じずにはいられないと言ったところであるのだけれども、元はと言えば、今回の「帰去来」という作品の主人公である女性警視(もう一つの世界では警部補でもある)と言った構成ではなくて、彼の得意なジャンルは”ハードボイルド”であると確信しているのだが、それを今回の作品で見事に覆されたと言った感じ。”もはや、あっぱれ!” その一言に尽きる。

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揺るぎない面白さ。SF風味も加わり、謎解きの醍醐味も加わっていてオススメ。一気に引き込まれてしまう。

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読み始めて早々に話がパラレルワールドとなってしまい
どうなるの???
と思っていましたが、パラレルワールド先での人間関係や
闇市を仕切る2つの団体のトップとの渡り合う場面など
読みどころ満載です。
引き込まれるように読みました。

警察小説であり、SF小説であり、主人公の刑事、志麻由子の成長物語でもあります。
大沢さんの小説は初めて読みましたが、
他の話も読んでみたいと思いました。

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ちょっとハードすぎるだろ!というくらいハードボイルドな作品で楽しませて下さる既刊からの期待にもれず、とても面白かったです。今の世界とパラレルの世界での同じところや微妙に違うところを上手く捉えて生きていく主人公が、どんどん強く逞しくなっていくのが魅力的でした。
グイグイ読ませる展開とキャラクタの個性に引き込まれました。
警察として今の世界でもパラレルの世界でも悪に立ち向かいつつ、父と子の伝えきれなかった思いを消化し、自分の居場所を確立していく主人公が、唯一救えなかったのが…というところも人間味がありました。

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大沢在昌氏の作家生活四十周年記念第一弾『帰去来』、間違いがあろうか。あるわけがない。明度が低く彩度高めの装画がかっこいい。ちょっと渋めのタイトルもかっこいい。安心して読んだ。
 終戦後の物資が不足していた時代を思わせるパラレルワールドや、わけの分からないまま強くならなければ生き残れない主人公由子の心理描写が巧みなだけではない。闇市の元締たちと丁々発止と渡り合うさま、念入りに配された伏線の回収も気持ちいい。
 読む前の「これはおもしろそうだな」という予感がばっちり当たると嬉しいものだ。『帰去来』もしかり。わくわくどきどきしたまま駆けるように一気に読み終えた。

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連続殺人事件の捜査中、何者かに首を絞められ気を失った捜査一課の志麻由子。目を開けるとそこは、異次元の「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」だった。そこでは彼女はエリート警視。周りの人たちも少しずつ違っていて…。本来こういう設定はあまり読まないのですが、リーダビリティが抜群で凄い勢いで物語にのまれました。異次元に飛ばされた彼女がエリート警視としてする捜査の行方ももちろんですが、どうしてこうなったか元の世界に戻れるかなど、このページ数を自分でも驚くほどのスピードで読み進めました。異次元の部下や父親との関係や心理描写、さらには伏線回収も収束も見事で、さすがの大沢作品です。堪能しました。

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500ページ強もある作品でしたが、長さを感じさせませんでした。
私もページをめくる手が止まらず一気読み。

首を絞められて殺害されそうになった由子が飛んだ先は現在の日本とは似つかないパラレルワールド。
最初は読者である私もその世界観を知るためにゆっくりとページをめくっていく。
そしてその世界での由子の父親に会ったぐらいから物語は加速。ページをめくるのも加速。

由子を殺害しようとした犯人の正体とは。パラレルワールドならではの展開に息をのむしかない。

文句なしに傑作!

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警視庁捜査一課の刑事である由子は連続殺人犯の張り込み捜査中に犯人に首を絞められ意識を失い、気付いたら知らない部屋にいて、別れた恋人が目の前に立っていた。こちらの世界での由子は警視になっていて、サラリーマンだった筈の別れた恋人の里貴は秘書官、戦争が終わってまだ26年、しかも戦勝国と世界の違いに最初は戸惑う由子を里貴は支える。由子と秘書官の里貴はストロベリーナイトの姫川と菊田みたいでちょっと萌えた。闇市を牛耳るギャングと陸軍の秘密兵器、ふたつの世界にまたがる殺人事件をうまく絡めたSFハードボイルドで楽しめた。

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10年前の連続殺人事件で父を殺された警視庁捜査一課の刑事・志麻由子は、
事件の捜査中に自らも何者かに襲われ気を失ってしまう。

目を覚ますと、そこは由子の知る「東京」ではなかった。
聞いたことのない元号、存在を知らない国々、見たことのある風景なのに微妙に違う地名、
元の世界にも存在した同じ顔と同じ名前をもつ知らない人々、
そして、元の世界とは境遇も階級も異なる志麻由子。
タイムトリップした先は「光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市」、パラレルワールドだった。

異世界の部下や父たちに支えられ、一つ一つ事件を解決しながら、元の世界へ戻る手がかりを探す由子。
しかし、事件はやがて10年前の父が殺害された事件へとつながり、驚愕の事実が発覚する。

読み終えた後、帰去来の意味を調べた。
結末に残された由子に思いを馳せると、帰りゆくその背中が寂しいものに見えたのだ。
しかし、帰去来とは未来への思いを込めた、
さあ帰ろう、もうくよくよと悲しんでいる場合ではない、未来を生きようという意味なのだ。
もう由子の背中は寂しくなどみえなかった。

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大沢在昌さんの作風はハードボイルドだと思っていたので粗筋にSF用語のパラレルワールドやタイムスリップが出てきてどうしたんだ?と困惑して読み始めは違和感がありましたが、設定を理解できたらそこからはアクションシーンや伏線回収出来るのかにハラハラして面白かったです。

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