世界の端から、歩き出す
富良野馨
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刊行日 2018/12/05 | 掲載終了日 2018/12/06
ハッシュタグ:#世界の端から歩き出す #NetGalleyJP
内容紹介
京都での出会いが起こした
小さな、確かな奇跡。
就職も決まった短大二回生の秋、篠崎千晴のもとに叔母から奇妙な依頼が舞い込んだ。ずっと存在を知らされていなかった「叔父」に届けものをしてほしい、というものだった。戸惑いながらも、千晴はある箱を持って彼を訪ねるが、その中身は――。
出逢いが出逢いを呼び、人との縁が人生を確かなものにしてくれる。孤独な半生を送ってきた千晴が最後に見つけた場所とは……。京の街が舞台の、思わず涙が頬を伝う再生の物語。
出版社からの備考・コメント
富良野馨(ふらの・かおる)京都市在住。『少女三景―無言の詩人―』が新書館「第2回ウィングス小説大賞」にて優秀賞を受賞。2016年『雨音は、過去からの手紙』(マイナビ出版)でデビュー。
おすすめコメント
人と関わるのが怖い。そんな風に思ったとしても、分かり合える人はこの世界にたしかに存在している――。この作品との出逢いもまた一つの縁。この冬、絶対読みたい、宝物になる1冊です。
人と関わるのが怖い。そんな風に思ったとしても、分かり合える人はこの世界にたしかに存在している――。この作品との出逢いもまた一つの縁。この冬、絶対読みたい、宝物になる1冊です。
出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784591161012 |
本体価格 | ¥700 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
複雑な家庭環境から人一倍自立心が強く、人とつながることを怖れていた篠崎千晴。
就職活動も無事に終えた短大二回生の秋、叔母を介して自分に「叔父」がいることを初めて知らされる。
叔母の強引な計らいにより引き合わされた叔父との出逢いが、千晴の人生を大きく変えてゆくことになる・・・。
存在すら知らなかった叔父さんは、暗く淀んだ世界に沈みこんでいた千晴をそこから引きずり出してくれました。
でも、それはきっと叔父さんにとっても同じで、千晴がいたから彼も変わることが出来たのであり、
互いが互いと出逢えたことで、また歩き出すことができました。
それはまるで奇跡のような出逢いだと思いました。
それまでの孤独を取り返すように、2人の周りには優しさや思いやりが溢れていて、
読んでいるとじんわりと心が温かくなってゆきました。
千晴も叔父さんも叔母さんも、みんなが「余すところなく幸せになってほしい」、とそう思います。
恋愛小説っぽい展開じゃなく物語が進行していくので深く感情移入ができて初めて頭をポンポンされるにキュンとして、また彼らと再会したいと思いました。
はっきり言ってめちゃめちゃよかったです。
幸せではない、冷たい家庭で育った主人公、千晴が、ある日叔母にそんなに年の離れていない叔父のシンさんがいることを聞く。届け物などで何度か会ううちに、シンさんの暖かさを知る。シンさんも千晴の父や叔母とは父親が違うため、育ってきた環境が、家族に恵まれず、家族の暖かさを知らないところが千晴と似ていた。
千晴の家族がとてもとても異様で、読んでいてこちらも怖くなった。
シンさんの彼女のレイコさんがすごくすごく好きで、素敵だと思った。
千晴が叔父に対して抱く「余すところなく幸せになってほしい」という気持ちが、とても素敵だった。
そして千晴にもやがて出会いが。読んでいて途中途中涙があふれてきた。
シンさんも、千春も、幸せになってほしい。
心がとても温かくなった。