バック・トゥ・レトロ 私が選んだもので私は充分
ドミニック・ローホー 訳・原秋子
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刊行日 2018/11/13 | 掲載終了日 2018/12/26
ハッシュタグ:#バックトゥレトロ私が選んだもので私は充分 #NetGalleyJP
内容紹介
自ら実践する「シンプルな生き方」を発信し、フランスをはじめ欧米やアジア各国で、著書が累計250万部を超えるベストセラーに。
本書には、「今いる場所で幸せになるヒント」「より良い運命の軌道に乗る秘訣」が綴られています。ものや情報があふれ、競争が競争を呼ぶ世界に私たちはいます。豊かではあるけれど、心は昔より「軽く」なったとは思えません。だからレトロに注目したのです――過去のよい記憶として残っているものは、イコール、シンプルな生き方のお手本になります。たとえば、欲望や快楽と幸福とを見分けられたら心の底から愉快になれるでしょう。
ネットは便利ですが、反面、常に人と自分を比べる装置でもあります。また、選択肢が多いのは幸せというより、選んだものが正解だったのか不安や不満の原因になっています。 「私がこの本で述べたい『レトロ』とは、つねに無理をして、より上の生活を追い求めていく駆け足人生をやめること。(中略)たえず新製品を追い求めるのではなく、すでに持っているものに満足し、それらに愛着を持って暮らすこと。自分の持ち物の数を一定に保ち、『私にはこれで充分』と納得することなのです」(本書より)
そこで私たちに必要なのは「良識」というものの見方です。本書では、自分らしくシンプルに生きるのに欠かせないキーワードとなっています。
「『良識』とは、流行や目新しいものの熱気に負けてしまわないこと。『良識』とは、目移りせず、あるがままの自分に満足するということです。人工的な今の世の中の流れに巻き込まれないことでもあります。『良識』は質の高い生活を送るのに欠かせないものさしなのです。『良識』の反対語をあげるとすれば、『愚かさ』と言えるかもしれません。具体的にこの『良識』というものさしで、食や健康、衣類管理、住まいについて考えていきましょう」(本書より)
持ちものから、人間関係、ネットの情報、そして心の整理まで、生きる喜びをより感じられる上質な暮らしのために、ドミニック・ローホーがアドバイスします。
〈目次〉
1 小さな習慣で満足に暮らす
一日にたった1回だけの「小さな習慣」
やりたいことを減らして時間を取り戻す
「自分でできることは自分でする」だけ
「ゆっくりと生きる」ことを学び直す
掃除は瞑想と同じくらい心を清める
スケジュール優先か自分優先かに気付く
不満を解消する「手を使う」コーチング ほか
2 幸せをつくる選択肢
選択肢が多いほど不安も多くなる
後悔しないでジーンズを買う方法
投資や車から美容整形まで、何でも選べる不幸
お気に入りを見つけたらもう比較しない
私が選んだもので私は充分
人生はもう少し無頓着なほうがいい
なぜ、若者は昔の職人にあこがれるのか ほか
3 こんなものたちと暮らしたい
質のよくないものを買うほど私は金持ちではない
日々が潤う愛用品を増やす秘訣
心を温め、魂の癒しとなる昔の道具
清水焼なのに銘もない見事な日用の急須
写真集で出合った昔ながらの定番商品
時の経過を美と感じる日本人の感性 ほか
4 衣食住に、「良識」という贅沢
「良識」の反対語をあげるなら「愚かさ」
心も満たしたフランスの家庭の倹約料理
理屈より「サイン」を感じる力を
「気に病む」人へ、ミニマリスト的処方箋
あなたをエレガントに見せる「制服」
使える服、必要な服だけだから満足
人と比較して自己評価を下げない
日本の古い家に豊かさを感じるわけ
北欧の「ちょうどいい」暮らしのルール
これだけで幸せと感じる家具との出合い ほか
5 お金や仕事と悠々とつきあう
リッチに生きるためのお金の良識
暮らしの経済を握る4つの簡単なルール
「働いては買う」サイクルを一休み
生活リズムの加速がメンタルを脅かす
忙しいほど人は「シンプル」を求める
仕事が空しいと感じる自分への質問
私も20代で日本に来て人生が変わったひとり ほか
6 快感に溺れず、幸福をつかむ
私たちは昔よりも幸せでしょうか?
毎日楽しく暮らすことを目的にしていませんか
子どものころの忘れられないピクニック
さまざまな快感が私たちを無感覚にする
楽しみに飢えず、待つことも愉快に
7 ネットとのシンプルなつながり方
SNS上の自分でなく、素の自分に満足する
幸福とは「自分らしく」生きること
情報過多だからこそ、好きなものを好きと言う
フランスで少女が鏡を見るのを禁じられたわけ
危険なナルシシズムをデトックスする
「プレーン」とは自分をあえて下げる楽しみ方
情報をあえて見逃して、現実の経験に返る ほか
8 私たちの美徳を発揮する方法
聡明な人の本能がレトロを求めている
ネットを使うほど錆びつく五感を甦らせる
魯山人が鑑賞させたかった空間の美
五感を磨き、生き生きとした精神を保つ方法
使う言葉が減ると、人は深く考えなくなる
「手で書く」ことが心を鎮める ほか
9 デジタル化から自由になるためのヒント
ネットというコミュニティーとのつきあい方
自分の情報は自分で守っていますか?
健康も「手本」目指してハイテクが管理
感動や共感こそが人を予測不能にしている
自分らしくあるために「捨てる」を実行
少し前はもっと呑気だった私たちを思い出す
10 レトロ、人間が中心の生き方への回帰
フランクリン大統領が掲げた13の徳目
「待つ」力は人生を開く鍵
「律義」な生活が幸福への意外な近道
プレーンな人は競争社会でも品性を失くさない
フランスのパン屋の女主人が張り紙に込めた思い
京都の女性の秘められた情熱
人生で大切なのは、幸せに生きること ほか
出版社からの備考・コメント
校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が異なる場合がありますが、ご了承ください。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784065141151 |
本体価格 | ¥1,200 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
著書によるスローライフの思想をまとめた1冊。時間と選択におわれる現代人にとっての救いの道がここにある。スローライフ入門書と言っていいだろう。
セレンディピティだった。断捨離やミニマムライフの本は多いが、これは何とも言えないオリジナリティがある。私には、ほかの誰とも違うと感じた。片付けの本ともインテリアアイデアの本ともカテゴライズできない、芯となる考え方を学ぶ本。
他の本で満足できなかった人、最後にこの一冊だけ読んでみては。
便利さと、快適さを追求することが幸せだと錯覚してしまいがちな毎日に、鉄槌が下されたような心持ちになったこの一冊。
仕事が忙しく、とにかく自分の時間にやりたいことがたくさんありすぎて、あれもこれもと欲張っていた自分が恥ずかしくなります。
そう、やりたい事を減らそう。そして余裕を取り戻して自分にとって何を大切にすべきかを考えていこうと思わされました。
便利って、快適って、欲ってなに?と自分を見つめなおすきっかけになる本。
ドミニック・ローホーさんの作品を読むのは2冊目ですが、この作品は、より現代社会を意識した、特に40〜60代女性から共感が大きそうなシンプルライフを提唱するエッセイ本でした。(30代の私にとっては、母からのメッセージのように感じました。)
このようシンプルライフをすすめる本は数え切れないほどありますが、この本は、何より一番大切なことは自分の心であることを思い出させてくれる、忙しい人には絶対に心に響くメッセージが沢山あります。
特に良かった点は、現代社会の問題への指摘が鋭く明確に表現されており、それに対して私たちに必要な考え方や行動、暮らし方、働き方などの具体的な提案がとても分かりやすいところです。
最近、個人的にも、ドミニクさんに怒られそうな生活や働き方をしていたので、この作品で言われているような、地に足のついた、当たり前のことに深く感謝できる心の余裕を持ちたいと思いました。もっと自分の心と体を大切に、人には優しくいたいと思いました…。