あちらにいる鬼

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刊行日 2019/02/07 | 掲載終了日 2019/03/31

ハッシュタグ:#あちらにいる鬼 #NetGalleyJP


内容紹介

人気作家の長内みはるは、講演旅行をきっかけに戦後派を代表する作家・白木篤郎と男女の関係になる。一方、白木の妻である笙子は、夫の手あたり次第とも言える女性との淫行を黙認、夫婦として平穏な生活を保っていた。だが、みはるにとって白木は肉体の関係だけに終わらず、「書くこと」による繋がりを深めることで、かけがえのない存在となっていく。二人のあいだを行き来する白木だが、度を越した女性との関係は止まることがない。先に進まない白木との関係に区切りをつけるため、みはるは出家、寂光として生きる決意をするのだった。その後、ガンに侵され、病に蝕まれていく白木を前に、寂光と笙子は互いの存在を認め合っていく。白木をめぐる二人の女性――父と母と瀬戸内寂聴の〈特別な関係〉に、直木賞作家で井上光晴の長女である井上荒野が新たな光をあてた正真正銘の問題作にして、満を持して放つ著者の最高傑作!

井上荒野(いのうえ・あれの)1961年生まれ。1989年「わたしのヌレエフ」でフェミナ賞、2004年『潤一』で島清恋愛文学賞、08年『切羽へ』で直木賞、11年『そこへ行くな』で中央公論文芸賞、16年『赤へ』で柴田錬三郎賞受賞。著作に『夜をぶっとばせ』『リストランテアモーレ』『ママがやった』『綴られる愛人』『その話は今日はやめておきましょう』など多数。

人気作家の長内みはるは、講演旅行をきっかけに戦後派を代表する作家・白木篤郎と男女の関係になる。一方、白木の妻である笙子は、夫の手あたり次第とも言える女性との淫行を黙認、夫婦として平穏な生活を保っていた。だが、みはるにとって白木は肉体の関係だけに終わらず、「書くこと」による繋がりを深めることで、かけがえのない存在となっていく。二人のあいだを行き来する白木だが、度を越した女性との関係は止まることがない...


出版社からの備考・コメント

作家生活30周年記念作品 朝日新聞出版10周年記念作品

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おすすめコメント

父・井上光晴と母、そして瀬戸内寂聴をモデルに、 三人の〈特別な関係〉に迫る問題作!

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出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784022515919
本体価格 ¥1,800 (JPY)

NetGalley会員レビュー

衝撃的な作品。
女性関係に奔放な作家である父、父を表立っては批判せず付き添った母、父の才能に魅かれながら自分自身も作家として活動する愛人が描かれている。
母、愛人がそれぞれ父との関係を独白していく様は女の業を強く感じ、同じ男性を愛した女性二人が最後は友情にも似た感情をお互いもったであろうことに、いくばくかの救いを感じた。
さらにこれを作品として昇華せざるを得ない作家の業に想いをはせてしまう。

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怖い。本当に怖い。
モデルとなった瀬戸内寂聴や井上光晴の不倫を飲み込んでいくような、井上光晴の底なし沼のような妻が本当に恐ろしかった。
夫の女性遍歴を見ているだけの、何もしない、尽くすだけのミューズという選択肢が異性人のよう。
このいびつな夫婦関係を娘の井上荒野さんが書くという構図に頭がくらくらし、人間と人間の関係って、何なのだろうと深く考えさせられた。

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