ぼくがスカートをはく日

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刊行日 2018/07/31 | 掲載終了日 2018/11/14

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内容紹介


秘密をかかえて生きる主人公と、まわりの人たちの物語


“ぼくは、ほんものの女の子になりたい。もっと自由に、自分らしく生きたい。”

という気持ちを心に秘めて日々を過ごす12歳の主人公、グレイソンと、取り巻く人々の物語。


ある日、学校で演劇のオーディションが行われることになる。グレイソンは、女神の役をやってみたいと思うのだけれど――。

2016年全米図書館協会「レインボー・ブック・リスト」作品。



秘密をかかえて生きる主人公と、まわりの人たちの物語


“ぼくは、ほんものの女の子になりたい。もっと自由に、自分らしく生きたい。”

という気持ちを心に秘めて日々を過ごす12歳の主人公、グレイソンと、取り巻く人々の物語。


ある日、学校で演劇のオーディションが行われることになる。グレイソンは、女神の役をやってみたいと思うのだけれど――。

2016年全米図書館...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784052046841
本体価格 ¥1,500 (JPY)

NetGalley会員レビュー

とてもとても素晴らしい本でした。

主人公のグレイソンは12歳の男の子。しかし自分の性別に違和感を持っており、それを誰にも言えずにいました。ある日学校で演劇のオーディションがあり、グレイソンは女神の役に立候補します。そのことが学校、そしてグレイソンの育ての親である伯父と叔母に波紋を広げ・・・。

心と体の性が一致しないで生きることの辛さが、多くのエピソードを通して読者に訴えかけられます。
特にグレイソンのように12歳の子どもにとっては、その違和感の理由を自ら見つけることも難しく、余計に辛いのではないかと思いました。児童書ではありますが、子どもっぽさはないので、大人が読んでも十分面白かったです。
LGBT理解のために、年齢を問わずぜひ多くの人に読んでほしいです。うちの学校でも買う予定です。

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グレイソンは物心ついたときから自分は女の子だと思っていた。周囲にそのことを打ち明けられずに独りで悩んでいたが、意を決して学校の演劇で"女神"の役に立候補。 しかしそれを期に周囲の目が変わり始める…。

鏡に映る自分の顔や体つきが、日に日に男になっていく。少年らしい言葉で、その苦しさや心のゆらぎが描かれているところにさらに胸が締め付けられた。しかしグレイソンは、自分の生き方を選択できた。それは、共に将来を考えてくれる人との出会いがあったからだ。

LGBTは繊細で、かつとても重要なテーマ。だからこそ、少年の目線で語られるこの本を、グレイソンと同じ年代の中学生、高校生達にもぜひ読んでもらいたい。周囲にもしもグレイソンと同じ状況の子がいたら、どのように接するかを各々が考えるきっかけになる一冊である。

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ドレスリハーサル直前、鏡を見たグレイソンは「中身と外見がようやく一致した」と述べました。これがグレイソンの心情・日常を何より語っていると私は思います。
自分が何者かというのは必ずしも見た目とは一致せず、違う役割を求められることは思春期に差し掛かる6th Gradeの子供にはなお辛いことなのです。
また、海外の作品ゆえ、日本とは少し違う文化に触れられるのも楽しみの一つです。

グレイソンがどのように役や自分と向き合っていくか、周囲はそれに対してどう反応したかを通して皆さんも考えて欲しいのです。 「見た目で人の中身まで判断できるだろうか?」「あなたの周りのグレイソンを傷つけていないだろうか?」

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ぼくは、ぼくだけど、本当のぼくじゃない。
主人公グレイソンはずっとその気持ちを抱えている。
そこに学校の演劇の舞台オーディションがあることを知り、本当にやりたいのは女神の役だと、挑戦することに。
男の子のぼくが、女神の役を演じると決まると、小さな投石がさざ波を起こしていくかのように、周囲の人たちの心にも波が起きていく。
読み手はきっと、登場人物の誰かに自分を投影するだろう。
傍観しながらも、内心は手助けしたいクラスメート。
理解できずに離れていく転校生。同じ方向を見つめて、包み込む上級生。
意地悪や暴力で、無理解を正当化する同級生。
なんとか思いとどまらせようと、自分の意見が正しいとして走りだす保護者の叔母。
そして、全てを理解して応援しつつも波にのまれていく教師。

それでも、グレイソンの心は、まっすぐでぶれない。演劇の舞台で花ひらきながらも、その後は自分の力で切り開いて行かねばならないのだ。
自分の人生でグレイソンに会ったとき、または自分がグレイソンだと気づいたとき、根源的な人の優しさに触れたいとき、この本はきっとその時の自分の姿を見せてくれることだろう。

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LGBTがテーマの海外児童文学を読んでいるなかで、この本も読んでみたが、からだと心の性が一致しないグレイソンの苦しい胸の内が読み手にビンビン伝わる一冊だった。自分の秘密を知られまいと孤独な日々を過ごしていたグレイソンは、ふとしたことから転校生のアミリアと親しくなるも、自分の失態からその信頼を失ってしまう。そのショックから立ち直ろうと、勢いで学校の演劇のオーディションを受けたグレイソンは、果敢にも主人公の女の子の役に挑戦する。その作品は、グレイソンにとって、亡くなった両親につながる思い出の作品でもあったのだ。演劇を指導するフィン先生にはゲイという噂があったが、素晴らしい指導者だった。フィン先生は、グレイソンの才能に気づき、彼を主演に大抜擢。グレイソンが身を寄せている叔父の一家にフィン先生から、確認の電話が入る。それを知った叔父さんは、グレイソンを応援してくれるが、叔母さんは大反対。しかし、グレイソンの気持ちは不安より喜びで満たされていた。どんな事態が待ち受けていようと、この役を失いたくない!演劇仲間たちは、グレイソンを受け入れ、放課後は充実の日々が訪れるが、クラスでは陰湿ないじめが。叔母さんは深刻に受け止め、学校に抗議の行動をとるのだが・・・。
 多くの思春期の少年たちは、ゲイやトランジェンダーに寛容ではない。そのことがいじめの対象になりやすいのは西洋も日本も変わりないのではないだろうか。しかし、こういった本の存在が、少なくとも当事者を非難の目から無言で守ってくれるクラスメートを増やしてくれる気がする。

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身体は男の子だけど、心は女の子。性同一性障害である事を、親代わりのおじさんとおばさんにも話せない。めだたない様に息を殺して暮らす毎日は、自分がどこにも居ないみたいで苦しかった…。そんなグレイソンが、勇気を出して学校の演劇オーディションに応募した時、世界は変わり始める。グレイソンと同じように、自分が自分らしくいられない、そんな思いに苦しむ子供達に読んで欲しい。勇気をくれる本です。

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男の子も胎児の成長過程で一時的に女の子になってから男の子になる、その時に何かがあって性自認に影響があると習った。

マイノリティーとかマジョリティーとかの前に自分のことなのに自分の性別を自分で決められないのもその勝手に決められた性別でこうしなきゃいけない、〜はしてはいけないとかあれこれ押し付けられるのも理不尽で自分らしくいることを認めない力の強さは何のためにあるのだろう。性別よりも人としてどうすべきかその人らしさが大事なんじゃないのかな。

ある一定の年齢まで性別を決めつけないで教育を受けさせて自分の性自認で性別を決めることが出来たら男女平等の世の中になると思う。

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LGBTの話は触れにくい話題なので遠ざけがちだが、この本を読むと身近に感じることができた。

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