オブジェクタム

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刊行日 2018/08/07 | 掲載終了日 2018/08/31

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内容紹介

祖父はいつも秘密基地で壁新聞を手作りしていた──大人になった主人公が記憶の断片を追いながら、ある事件と祖父の真相のかかわり合いを探る(「オブジェクタム」)ほか、林芙美子文学賞受賞作「太陽の側の島」など3篇を収録。

祖父はいつも秘密基地で壁新聞を手作りしていた──大人になった主人公が記憶の断片を追いながら、ある事件と祖父の真相のかかわり合いを探る(「オブジェクタム」)ほか、林芙美子文学賞受賞作「太陽の側の島」など3篇を収録。


おすすめコメント

佐々木敦、大森望、栗原裕一郎、杉江松恋、倉本さおり、日比嘉高ほか、多くの書評家・批評家に激賞された話題作『オブジェクタム』など3篇収録。

小川哲『ゲームの王国』(早川書房)、若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)や、宮内悠介、古谷田奈月らと併売をお願い致します。

佐々木敦、大森望、栗原裕一郎、杉江松恋、倉本さおり、日比嘉高ほか、多くの書評家・批評家に激賞された話題作『オブジェクタム』など3篇収録。

小川哲『ゲームの王国』(早川書房)、若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)や、宮内悠介、古谷田奈月らと併売をお願い致します。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784022515643
本体価格 ¥1,300 (JPY)

NetGalley会員レビュー

真平とチヅの間に横たわる“戦争”。
夫婦が交わす往復書簡、短編「太陽の側の島」。
チヅの国には縮んでゆく兄ぃやがいて、真平の国には骸を奉り体を再利用する奇妙な儀式が存在する。
この空ではないどこかの空で繋がる夫婦の魂。
気付いてないのだ、きっと。渡ってしまった事を─。

SF仕立ての純文学、そんな趣が映える短編集。
原石のままでは捨て置けない、要経過観察の作家に指名する。
流れ星、みぃつけた─。

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3篇が収録される。
どの話も全く色の異なる話。
だけど、どの話もリアリティのある日常が描かれる中に不可解な「すこし・ふしぎ」が織り混ぜられている。
少しずつ地面から足が離れていくようなじわじわとした不思議感を味わいました。

「オブジェクタム」
小学生時代のおじいちゃんとの秘密の記憶。それは不器用で温かな思い出。
クラスの友人や上級生の女の子たちとのキラキラした小さな冒険。
そんな過去とは対象的に現在の語り手の謎めいた行動が少し不気味ですらある。
そして、物語は唐突に終え、謎は謎のままに。

「太陽の側の島」
戦時中の夫婦の間で交わされる不思議な往復書簡。
少しずつ、少しずつ、日常からそれていく。
妻と息子の前に現れた異国の少年と、夫の出征した南の島で行われる奇妙な風習。
2つの事柄が2人を少しずつ現実から剥がしてゆく。

「L.H.O.O.Q.」
性的に興奮すると光る妻。
そんな妻は生前犬を愛していた。
亡くなった妻の犬を探す男。
犬の名前はなんだったんだろう。

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初めて読む作家さんでした。
短編が3作品。どれも全く雰囲気の異なる、でもどれも不思議な雰囲気。
久しぶりに、こういうテイストの物を読みました。
ちょっと不思議な感じが好きな人にはお勧めです。

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