羞恥

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刊行日 2018/08/02 | 掲載終了日 2018/08/10

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内容紹介

主人公たち三人は、北朝鮮から韓国に脱出してきた「脱北者」。

彼らには亡命の過程で家族を失うという共通点があった。


ウォンギルはモンゴル砂漠で力尽きた妻を見捨てて娘を背負って逃げてきた。

トンベクは国境を越える直前に家族全員が目の前で公安警察に捕まるが、自分だけ助かった。

ヨンナムは別ルートで脱出した家族が中国で行方不明、人身売買グループの手に渡ったらしい。


全身を羞恥心に貫かれた韓国での生活。

社会に渦巻く脱北者への疑いと警戒、不信。

彼らの悲痛でささやかな倫理感は経済至上主義に押しつぶされ、

ウォンギルの娘は学校になじむことができない。

やがてオリンピックの選手村建設予定地で、朝鮮戦争にさかのぼる大量の人骨が出土した…。


北朝鮮出身の両親をもつ作家が韓国社会の現実を描き、衝撃を放った小説。



チョン・スチャン

1968年大邱(テグ)生まれ。延世大学電気工学科卒業。

両親が南北分断により北朝鮮から韓国へ避難してきた「失郷民」二世である。

2004年『いつの間にか一週間』で第9回文学トンネ作家賞を受賞して作家デビューした。

他の長編小説に『古い光』がある。


斎藤真理子〈さいとう・まりこ〉

1960年、新潟市生まれ。明治大学文学部地理学科考古学専攻卒業。91 - 92年、延世大学語学堂に留学。

2015年、パク・ミンギュ『カステラ』(ヒョン・ジェフュンとの共訳 クレイン、2014)で第一回日本翻訳大賞を受賞。

その他の訳書にチョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(河出書房新社、16年)、

パク・ミンギュ『ピンポン』(白水社、17年)、ハン・ガン『ギリシャ語の時間』(晶文社、17年)、

ファン・ジョンウン『誰でもない』 (晶文社、18年)、チョン・ミョングァン『鯨』(同)などがある。



主人公たち三人は、北朝鮮から韓国に脱出してきた「脱北者」。

彼らには亡命の過程で家族を失うという共通点があった。


ウォンギルはモンゴル砂漠で力尽きた妻を見捨てて娘を背負って逃げてきた。

トンベクは国境を越える直前に家族全員が目の前で公安警察に捕まるが、自分だけ助かった。

ヨンナムは別ルートで脱出した家族が中国で行方不明、人身売買グループの手に渡ったらしい。


全...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784622087168
本体価格 ¥3,000 (JPY)