能面検事
中山七里
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刊行日 2018/07/20 | 掲載終了日 2018/07/20
ハッシュタグ:#能面検事 #NetGalleyJP
内容紹介
新米検察事務官の惣領美晴は、大阪地検の不破俊太郎一級検事につくことに。冷徹で無表情な不破は、「能面」と陰では呼ばれている。とっつきにくい人物だが、どんな圧力にも情にも動じることなく、自らの流儀を貫き通す男である。そんな二人が、西成署管轄内で起きたカップル殺人事件を担当することに。容疑者は過去に被害者女性にストーカー行為をしていた男だが、犯行時刻に別の場所で暴行事件を起こしているというアリバイがありながら送検されてきた。捜査を進めると証拠物件のいくつかが紛失していることがわかり、大阪府警全体を揺るがす大きなスキャンダルへと発展してゆく……
完全無欠の司法マシーン・不破俊太郎が、しがらみを切り捨て真実のみをさらけ出す!どんでん返しの帝王が生み出したニューヒーローに魅了される一気読み必至のミステリー。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784334912338 |
本体価格 | |
NetGalley会員レビュー
冤罪事件や、起訴後の有罪率などを知るにつれ、司法の信頼性について考えることが多かったが、この能面検事が実在するならばなんと頼もしいことか!と思いながら読んだ。
いや、実在したらその能面ぶりにすくみあがるかもしれない。そこは、事務官惣領さんの気持ちもよくわかるけど、惣領さんも懲りないというか、果敢にも能面不破検事に、質問やら自分の意見やらぶつけすぎじゃない?と途中から思うあたり、私もすっかり中山七里マジックにはまっている。
不破検事の振る舞いは、裏返すと相手の人格の尊重でもあり、真摯に向きあっていることにもつながっている。それがたとえ命の危機に晒されても、それすら真実の解明の一助としてしまう。
そんな彼の仕事ぶり、これからも読みたい、シリーズ化を熱望する既に不破ファンになってしまった私である。
大阪地検の「能面検事」こと不破検事。東京地検での過去事件から己を無表情、顔色を見られない能面のような人相にしてしまい、その後、大阪地検に飛ばされてきたらしい。物語は、その不破刑事に付く女性事務官美晴の語りによって進行する。プロローグとしての事件、そして、本題のカップルの殺人事件、その後、大阪府警誤認逮捕劇へと進み、最終、驚異的などんでん返しをみせる。・・・う~ん。やっぱり、七里先生です。ひっくりかえる!読者に満足感を与えるエンディング!・・・楽しめた!
またまた魅力的な人物が登場!!
東京地検でのある事件がきっかけで、表情を読まれないよう能面のような人相を貫いている検事が大阪地検に飛ばされてきた。
新人事務官を携え、ある事件を調べだす。
何事にも動じず淡々とした物言い、容赦ないやり方、どれをとっても面白い人物だ。
そして、最後のどんでん返しはさすが中山七里さん。
これ、是非ともシリーズ化して欲しい。
大人気シリーズ“悪辣弁護士・御子柴礼司”との、クロスオーバーエピソードを期待させる新たな主役が誕生した。なぜなら御子柴と因縁のある名が、然り気無く挿入されていたからだ。冒頭から御子柴の好敵手になりうる“能面検事 不破俊太郎”を思い描いていただけに、手を叩いてしまった。と言い訳で、ファンなら動向に注視すべき作品だろう。不破の行動心理を読者に逐一語り聞かせるのは、検察事務官・惣領美晴。不破とは対照的なキャラクターが補佐を務める。感情が顔に出やすい美晴の初々しさをシリーズ化(不確定)前にマークだ!
著者はまた新しいヒーロー?を生み出した。それも「能面」の。柵も出世も、他人からどう思われようが気にしない。というよりも、そんな瑣末なことになんの意味があるんだ、なんて声が聞こえてきそう。「正義」は振りかざすものではなく、真実を明らかにする彼の行動そのものなんだ、と感じた。敵は確かに多そうだけど…隠れた味方が意外に多いのも頷ける。かく言う私も、すっかり魅了されてしまっている。続編もぜひ!
素晴らしい。中山七里先生は書くのも早いのに内容も本当に素晴らしい。一話目からぐっと引き込まれてそのまま一気読み。様々な魅力的なキャラクターを描かれているけど、今回のキャラクターもまたすごく惹かれる。既読者はとても嬉しいクロスオーバー要素もあり、大満足の一冊だった。ぜひシリーズ化してほしい。
新しいキャラクター出てきたー!!さすが中山七里先生!今回の不破検事もだいぶ魅力的!!
話の途中で明かされるけれど、あることがきっかけで自分の感情、表情、行動を信念のもとに全てコントロール下に置くようになる。そして今の不破検事になる。表面上は冷たいだの揶揄されるが一番情に厚いのは不破検事なんやと思う。
名前だけでも岬検事が出てきて、中山先生の作品はこういう所が嬉しい♡
東京時代は関わってたんやろうか?想像だけで楽しすぎる!
事件の方も読み応えがあって……唯一の難点と言えば、サポート役がうるさめなのが。
でも中山先生のお話は安心して楽しめました!!
ポーカーフェイス検事の冷静な捜査劇。
大昔の失敗により「能面」検事と呼ばれるくらい感情を表に出さない検事✖感情を顔に出しまくりの事務官による捜査劇。さすが中山七里先生!と思えた作品でした。
途中から、この不破検事を俳優さんにするならだれがいいだろうーなんて頭の中でキャスティングを考えながら読んでいました。はじめはとっつきにくい感じだった不破検事も、仕事ぶりが分かるにつれ、非常に仕事に真摯である素敵な人だと思いました。
私情を挟んではいけない。
司法の鉄則を貫き通す一匹狼の検察官。表情を捨て感情を捨て真実だけを求める。
大きくどんでん返し!とは無かったけれども、そう来たか!と意外なな結末が期待出来た作品でした。
今回の中山さんは冷徹で無表情な「能面」とよばれるとっつきにくい検事・不破を生み出しました。彼に新米検察事務官としてつく美晴視点で、担当する事件を通して彼自身をも描きます。こんな、感情を一切顔や行動に出さない能面のような人間に出会ったら、犯罪者でなくてもおどおどしそうです。逆に美晴は考えていることすべてが顔に出てしまうタイプ。少々鬱陶しいと思える部分はありましたが、だからこそこのペアでうまくいくのかもしれません。ミステリとしての事件そのものは勿論ですが、不破検事自身のことや、しがらみを切り捨てることの真の意味など、先が気になって夢中になって読み進めました。最後の最後まで中山さんらしくてとても良かったです。楽しみました。
能面のように感情を一切顔にださない不破検事。
感情的で青臭い新人事務官と共に警察組織の闇に立ち向かう。
「能面とは、角度によって様々な変化を中間的表情で作られている」
また、「ひとつの面で喜怒哀楽を表現できるように作られている」ともある。
事件が進むにつれみえてくる。
無表情の下の表情。
不破検事の能面の下には、熱く滾る検事の血が垣間見える。
今後の不破検事の活躍が待ち遠しい。
タイトルからして検事が主人公と思いきや検察事務官で新鮮でした。
それにいつもドラマで検事と事務官がセットで行動してるのは検事には警察手帳のような身分を証明するものがないから事務官の手帳で証明するって初めて知りました。
大阪の一癖も二癖もある賑やかな県民性と喋る時と瞬きしか表情筋が動かない能面検事と素直すぎる事務官のコンビ、警察と検事の対比が面白かった。
好きな方にとても良い作品だと思います。
私個人は、最後の結末は予測できるもので意外性はありませんでした。思ったとおりの結末でした。
キャラクターも特に珍しく感じることはなかったです。あらゆるジャンルを読んでおりますと、無表情、有能、辛辣、実は優しい人キャラは多いと思います。晴美のキャラも普通に思えました。他のどのキャラにも特徴は感じませんでした。
検事の職務、大阪府警の資料紛失などについては、よく調べられていると思います。現実的なところを題材になさっているのは良かったと思います。ただ、キャラクターの単純さや、結論に辿り着くまでの経緯などは、私には物足りなかったです。
あくまで好みの問題でしょうが、全体の文体が説明的なので、それがお好きな方向けだと思います。
二時間サスペンスなどがお好きな方にはお薦めしたい作品です。
気になったのは大阪弁。京都弁と混じったようなとても変な感じでした。漫才で使う大阪弁みたいな感じもあり、初っぱなから「?」になってしまいましたので、舞台は東京でよかったのではないかと思います。
晴美は大阪生まれなのに標準語なのも変に思いました。地元の方言の人話す場合、他で暮していても方言に戻るのが普通なんですけどね。何か理由があるんですかね?