蜜蜂

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刊行日 2018/06/28 | 掲載終了日 2018/10/19

ハッシュタグ:#蜜蜂 #NetGalleyJP


内容紹介

世界33の国・地域で刊行の大ベストセラー小説!
蜜蜂を媒介に、人間と自然の関係を深く考えさせてくれる傑作


2098年の世界では、環境破壊が進んでミツバチが絶滅。
食料生産が激減して人類は滅亡寸前だった。
管理社会化した中国で人工授粉をして細々と暮らすタオは、
ある日、幼い息子を連れてピクニックに行くが、
息子が突然、原因不明で気絶してしまう――。
実は息子の謎の病は、過去に地球で起きた出来事と深く関わっていた。
その謎を解く手がかりとして二つの物語が展開する。
1852年のイングランドでミツバチを研究する生物学者ウィリアムの物語と、
2007年のアメリカで養蜂業を営むジョージの物語だ。
過去、現代、未来の三つの物語が交錯しながら進展し、
やがて衝撃の真実が明らかになる。


【著者】
マヤ・ルンデ Maja Lunde
ノルウェーの作家、テレビ台本作家。1975年生まれ。これまで子どもやヤングアダルト向けの作品を10作ほど手がけてきたが、本書(Bienes historie)が大人向け小説ではデビュー作となる。本書は世界33の国・地域で刊行予定。2017年には2作目の大人向け小説『ブルー(Bla※1)』を刊行。大人向けの2作は世界中で話題となり、2作の累計発行部数は100万部超。夫と3人の子どもとオスロに在住。



※1.blaのaの上に小さな○が付きます


世界33の国・地域で刊行の大ベストセラー小説!
蜜蜂を媒介に、人間と自然の関係を深く考えさせてくれる傑作


2098年の世界では、環境破壊が進んでミツバチが絶滅。
食料生産が激減して人類は滅亡寸前だった。
管理社会化した中国で人工授粉をして細々と暮らすタオは、
ある日、幼い息子を連れてピクニックに行くが、
息子が突然、原因不明で気絶してしまう――。
実は息子の謎の病は、過去に地球で起きた出来事と深く関わっていた。
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おすすめコメント

◎2017年にドイツで最も読まれた本


壮大で深い感動に包まれる作品だ。科学とSF、ディストピアと希望、個人の苦難と家族の強さなどが、美しく織り込まれている。――リサ・シー(米国の作家)


本書で描かれる設定は鮮明で、登場人物たちは彼らの時代や環境に根差していて、完璧に違和感なく造詣されている。物語が進むにつれ「蜜蜂の歴史」は「人間の歴史」に変わる。――ヤンネケン・エーヴァーランド(ノルウェーの批評家)


スケールが大きくて、文明論的な視座もある作品です。人間にとって自然はどんな存在なのかを深く考えさせてくれる傑作。


◎2017年にドイツで最も読まれた本


壮大で深い感動に包まれる作品だ。科学とSF、ディストピアと希望、個人の苦難と家族の強さなどが、美しく織り込まれている。――リサ・シー(米国の作家)


本書で描かれる設定は鮮明で、登場人物たちは彼らの時代や環境に根差していて、完璧に違和感なく造詣されている。物語が進むにつれ「蜜蜂の歴史」は「人間の歴史」に変わる。――ヤンネケン・エーヴァーランド(ノルウェーの批評家)


ス...


販促プラン

【書店様へ】
国内では、まだ広く知られていない著者のため、本作品を応援して下さる書店様を探しております。
店頭頒布用ミニチラシなど、各種拡材ご用意いたしますので、お取り組みいただける書店様がいらっしゃいましたら、弊社営業担当までお問い合わせください。


オビに池澤夏樹さん、福岡伸一さんから推薦文をお寄せいただく予定です。店頭で大きくアピールお願いいたします。


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オビに池澤夏樹さん、福岡伸一さんから推薦文をお寄せいただく予定です。店頭で大きくアピールお願いいたします。



出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784140056967
本体価格 ¥2,000 (JPY)

NetGalley会員レビュー

1852年イングランド――画期的な蜂の巣箱を作ろうとするウィリアム。2007年アメリカ――代々続いてきた養蜂場を守ろうとするジョージ。2098年中国――人工授粉を生業に一人息子を育てるタオ。三つの時代に生きる三組の親子とミツバチの物語。
 感想を書くにあたって、あっさりとは言葉が出てきませんでした。けれど、ふと一つのキーワードが頭に浮かび、それによって自分なりの解答が出たような気がしました。
 そのキーワードとは、「支配」です。
 ウィリアムは自分と同じミツバチの研究者宛の手紙で書きます。「ミツバチを私たち人間のように遇する必要はありません。ミツバチは私たち人間に服従すべき存在、人間の支配下に置かれるべき存在なのです」。
 彼は優れた巣箱を作ります。その後彼が作ったのと同様の機能的な巣箱を用いた養蜂が広がっていきました。そしてジョージの時代のCCD(蜂群崩壊症候群)に至ります。説明できる理由なしにミツバチが姿を消したのです。
 そしてタオの時代、人間がミツバチのかわりに植物の受粉を行っています。
 興味深いのは、それぞれの時代の主人公がみな、「子どもを支配しようとする親」であるという点です。ウィリアムは男子だからと唯一の息子エドマンドに過剰な期待をかけます。ジョージは当然自分の後を継いで養蜂の道に進むものとばかり思っていた息子トムの心が別の方向に向かっているのを受け入れられず、トムとぎくしゃくしています。タオは自分のような肉体労働に従事しないですむようにという親心から、幼い息子ウェイウェンに勉強を無理強いします。先のウィリアムの手紙の、ミツバチという言葉を子どもに、人間という言葉を親に変えてみましょう。そのままこの三人の親に当てはまるではありませんか。
この物語は三組の親子の関係と人とミツバチの関係から、支配しようとする者の傲慢と過ちを描いているのだと思います。人間がミツバチを支配すると、ミツバチは姿を消しました。ラストシーンが、最後の言葉が可能になるのは、人間が、もはやミツバチに対する支配を手放したからなのです。
ジョージの時代から見て未来にいる私たちに必要なのは、いち早くそこにたどり着くことなのかもしれません。

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人間が自然をコントロールできると考えることの愚かさを、まざまざと見せつけられたような気がする。著者はヤングアダルト作品を手がけてきて、本書がはじめての大人向け作品とのことだが、はじめての作品でこれだけの重いテーマを描こうとチャレンジし、高く評価されるものを生み出した。

ウィリアム、ジョージ、タオという3つの時代にそれぞれ生きる3人に起きる出来事を交互に描き出す展開は、はじめのうちは読んでいてまどろこしく感じた。蜜蜂の存在と家族の関係という2つのテーマが、それぞれのストーリーに共通していることはわかるのだが、3人のストーリーがどういう形で集約していくのかが、なかなか見えてこなかったからだ。

3人のストーリーがひとつに集約され、3人の人生が1本の糸でつなぎあわさったとき、この物語の本質が見えてくる。そして、3人それぞれの家族の物語もそれぞれにあるべき場所に落ち着いていく。

正直、3分の2くらい読み進めるまでは、あまり面白さを感じられなかった。それでも、後半は一気に読み進めてしまうほど面白かった。万人受けするタイプの作品ではないかもしれないし、前半の展開で読みにくいと感じてしまうかもしれないので、「面白いから絶対読んで!」と推薦できるほどではないが、「読んで損はないよ」といえる作品だと思う。

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生きる時代の違う3人の主人公たちの、3つの視点を入れ替えてながら話しは進んでいきます。
序盤はそえぞれが抱える家族とのすれ違いや、愛する人と一緒に暮らしていてさえ拭いきれない孤独がテーマになっていて、正直読むのが辛い場面もありました。
けれど、翻訳がいいおかげか文章自体は読みやすく、スラスラとページが捲れてしまいます。
すると、中盤以降は大きな謎に引っ張られるようにしてグイグイと引き込まれ……つまりは先が気になって仕方ありませんでした(笑)
集団の中で個としてもがく人間と、コロニーのために個々の命すら犠牲にする蜂の在り方の対比も考えさせられます。
全体的に暗めのトーンの物語なのですが、読後感はスッキリとしていて希望を感じさせるものでした。

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3つの時代の蜂にまつわるストーリーが、少しずつ交互に展開される。1852年から始まる蜜蜂研究者の話し、2007年から始まる養蜂家の話し、そして2098年から始まる養蜂園で人工授粉の作業をして働く母とその子供の話し。
ヨーロッパで起きた蜂の大量死のことは、ニュースでよく聞いており、大きな環境問題に繋がることもわかっていたが、上部だけでしか理解していなかった。
しかしこの作品では、詳しいリサーチがうまく活されたストーリーになっており、深い理解を得ることができた。
しかし、こうして現代の問題を取り上げつつ、小説としてもとても面白く、500頁近いページがあっという間に過ぎて行った。誰にも共感できる1人の人間や家族としてのドラマから、環境や自然について考えさせられること、そして時代や国境を超えたスケールの壮大なストーリーが、今の自分自身の生き方やあらゆる選択が正しいのかを問い直すきっかけを作り、魂にも訴えかける作品だった。
私は元々環境問題への関心が強い方だが、自分の活動の一環として、環境問題に関心が薄い人にこの小説を薦めたい。
世界で30か国語以上に翻訳され、環境大国ドイツでは2017年のナンバーワンのベストセラーにもなった。日本でのヒットを祈ります!!!

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ブログにレビューを投稿しました。蜜蜂の消滅には興味があったこともあり、引きつけられました。

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2098年~人工受粉、食糧難、世界人口減少の一途。
2007年~ある日突然巣箱からミツバチが消える、蜂群崩壊症候群が多発。
1852年~養蜂産業黎明期。

3つの時間軸を交錯させた【ミツバチの歴史】×【ミツバチに関わる3家族の命脈】。
剥奪、絶望、再生、希望を描き、“家族”という単位の存続を、ミツバチに託す人類生き残りへの祈願。私たちは次世代に、未来を手渡さなければならないのだ。

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過去から未来へ、3つの時代、3つの家族の物語。

彼らの傍らにはいつも蜜蜂がいた。

蜜蜂は時代とともに姿を消し、やがてその小さな存在は人類の未来をも脅かすようになる。

本書はSFでありながらも、まるで現実の未来を予見しているかのようでもあり、怖くなる。

しかし、小さな少年の悲劇は最後に人類への小さな希望をもたらしてくれる。

決して明るくはない、今にも消えてしまいそうな、小さな小さな、だけど、強い光を。

まさか蜜蜂を通して自然についてこんなに深く考えさせられるとは思わなかった。

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なんの前知識もなく読み始め、最初の章で驚愕。これはSFではないか。それも未来の中国を舞台にしたSF。そう思って読み進めていくと、現在のアメリカ、過去のイギリスと三つの時間軸、三つの地域、三人の主人公が描かれているのがわかった。共通するのは「ミツバチ」だけである。

 過去のイギリスでは、研究者を目指しながら家庭のためにその夢が潰え、ある出来事がきっかけで無気力になった男が主人公である。しかし彼はふとしたきっかけで、ミツバチの巣箱を考案することに全力を注ぐ。物静かで読書好きの長女がそれを支えていくのだが……。

 現代のアメリカでは先祖代々の養蜂家の男が主人公で、他では既製品である巣箱を、頑固に先祖から伝わった設計通り手作りし続けている。大学に行った息子は大学院に行きたいと言い出すのだが、男はあとを継がせたい。そんな中、ミツバチに異変が……。

 未来の中国、ミツバチが絶滅した世界では、人間たちが受粉を手作業で行っていた。ヒロインは一人息子とやさしい夫、三人で貧しいながらも幸せに暮らしていたのだが、ある日ピクニックに出かけたところ、息子が突然倒れて意識不明に。やがて国家は息子をどこかへ連れ去り、両親は会うこともできず、居場所もわからないという状況に。ヒロインは決意して単身、北京へ向かう。北京の荒廃し、寂れた様子。愕然としながらも粘り強く、息子を探す彼女の前に、国家のリーダーが姿を現わすのだった。果たして息子は?

 ミツバチでしか結ばれていないと思われた三つの物語が、やがて見事なまでに繋がる様は圧巻である。
 SFとしても楽しめるし、謎解きという点ではミステリとしても楽しめる。環境問題やミツバチの習性などからも読み解くことができるし、ミツバチを集合知として描かれているという点でも楽しめる。

 ものすごい小説である。
 とにかくまずは読んでみてほしい。

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現在、過去、未来を舞台に「蜜蜂」に翻弄される3つの家族の物語と、「養蜂」という形で人間が蜂をコントロールする、そんな人間の傲慢さが引き起こした悲劇が描かれる。たかが「蜂」と侮るなかれ、蜂がどう動くかで人類の未来が決まる・・・。恐ろしい警告をはらんだ物語。

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現代と過去と未来の、一見なんら関係のない3つの話がサイコロの目の如く次々と出ては進む。三角錐の頂点を目指すように。読みながらもしかして?と気づいたが、全て繋がっているのだ。蜜蜂をめぐる人々の営みが、過去から繋がっている。

蜜蜂は無言でコロニーを形成し、役割分担し整然と目的のために動いていた時代。何かが原因で、蜜蜂が大量に消えていく現代、そして蜜蜂の代わりを人が務める未来。

ヒトは蜜蜂とは違い、もがき苦しみ親子の関係に悩み、家庭を築くことさえままならない。その姿を横糸にし、浮き彫りにしながら蜜蜂の問題を縦糸に織られた壮大な人々の歴史。
そして今気づかなければならないのは、この蜜蜂をめぐる問題がフィクションではないということだ。

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1852年のイングランド、2007年のアメリカ、2098年の中国という、それぞれの時代のそれぞれの家族の物語だ。重い親子問題、苦しく悲しい出来事、研究の崩壊、どう修正すればここから抜け出せるのか、暗いドキュメンタリーを見ている気持ちで読み進めていく。最後の、人々を団結に導く希望の光、本当にそうなのか、現実はどうなのだ。物語だということを忘れてしまっていた。

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ゴールが中盤を過ぎても見えず、読了できなかった…
ミツバチという題材は超個体という意味でも面白いのだが。。。

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心理学の授業で蜜蜂の利他的行動をやったとき、まるで設計図があるみたいに進化した印象を思い出しながら三つの時代を通して小さな蜜蜂の存在が及ぼす影響を見ると、まるで地球という大きな機械の中の小さな1つの歯車のように思えてきます。

蜜蜂の大量死は本当に起きていることなので本当にこのディストピアになるかもしれないと怖くなりました。

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