キリの理容室
上野 歩
この作品は、現在アーカイブされています。
ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。
出版社がKindle閲覧可に設定した作品は、KindleまたはKindleアプリで作品を読むことができます。
1
KindleまたはKindleアプリで作品を閲覧するには、あなたのAmazonアカウントにkindle@netgalley.comを認証させてください。Kindleでの閲覧方法については、こちらをご覧ください。
2
Amazonアカウントに登録されているKindleのメールアドレスを、こちらにご入力ください。
刊行日 2018/05/22 | 掲載終了日 2018/05/08
ハッシュタグ:#キリの理容室 #NetGalleyJP
内容紹介
自分と父親を捨てて男と出ていった理容師の母親を見返すため、理容専門学校を卒業したキリ。千恵子が一人で切り盛りする理容店で修業することになるが、雑用ばかりの毎日。幼なじみの淳平は毎日のように実家に来るし、理容学校の同級生のアタルの存在も気になり始めて――。
衰退産業、オジサンが行く店だなんて言わせない。理容女子が床屋さん業界に革命を起こします!
神野キリ、20歳。夢は理容師になって、人気店を開くこと。
自分と父親を捨てて男と出ていった理容師の母親を見返すため、理容専門学校を卒業したキリ。千恵子が一人で切り盛りする理容店で修業することになるが、雑用ばかりの毎日。幼なじみの淳平は毎日のように実家に来るし、理容学校の同級生のアタルの存在も気になり始めて――。
衰退産業、オジサンが行く店だなんて言わせない。理容女子が床屋さん業界に革命を起こします!
おすすめコメント
お仕事小説が人気の昨今、数々の職業が小説で描かれてきましたが、今作の主人公は理容師、しかも20歳女子です。
著者の上野歩さんは1994年に小説すばる新人賞でデビューし、2001年に本を刊行して以降、長らく沈黙していた作家です。その間、大学やカルチャースクールで講師を務め、2011年に10年ぶりの小説を刊行した後は、削り屋や型屋など、町工場を取材して書いた小説を続けて刊行し、話題になりました。
その取材力を生かして、理容業界の理想と現実に迫ったのが本作です。多くの女性が足を踏み入れたことがないにもかかわらず、どの町にも必ずある"床屋さん"ですが、理容師は美容師に比べると地味で人気がないのが現実。若い女性が既成概念にとらわれないアイディアで、理容業界を変えるべく奮闘する物語です。
販促プラン
ほとんどの男性が行ったことのある理容室も、女性にとっては馴染みのない場所です。そんな理容室を描いた小説に、多くの方に興味を持ってもらえるような、販促の新しいアイディアも合わせて募集中です!
ほとんどの男性が行ったことのある理容室も、女性にとっては馴染みのない場所です。そんな理容室を描いた小説に、多くの方に興味を持ってもらえるような、販促の新しいアイディアも合わせて募集中です!
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784062210874 |
本体価格 | ¥1,500 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
理容師ってめちゃくちゃかっこいい!
読むだけで女子力まで高まった!
個性豊かで人情味溢れるお客さんたちが、もう、本当に優しくて温かい。
登場人物みんな温かい。
みんなから愛され支えられ成長していく主人公のキリ。
目標に向かって真っ直ぐに進む姿っていいなぁ。
とても前向きな気持ちにさせてくれる1冊。
あぁーキリさんに魔法のシェービングしてもらいたいー!!
理容師だった母を追い越すために理容師になったキリ。
母の背中を追い越せなくて悔しい思いをしたり、ご縁が繋がり修行をさせてもらったり、自分の店を持つようになったり・・
未熟だった女の子が、魅力的な大人の女性になっていく過程がとても爽やかで、思わず応援したくなった。
成長の過程に欠かせないのは、やはり「人との出会い」なのだとしみじみ感じさせられる。
いつもまっすぐ前を向くキリの姿に背筋がキリリ。
心の中を吹き抜けた、爽やかな風をいつまでも感じていたい。
物語なので小説としても楽しめるし、理容師と美容師の違いや続けていく厳しさなど勉強になった。母と娘、父と娘、同僚との関係、恋愛や憧れ、仕事の苦悩など色んな切り口から楽しめた。主人公の寝てしまうほどうっとりとしてしまう顔剃の技術が気になってしまい理容室に久しぶりに行ってみたい気持ちが膨れ上がった。そして最後の色んなものとの別れと和解に思わず涙してしまいました電車の中で!
全く知らなかった理容師の世界を垣間見られた。美容師に比べて理容師は息の長い職業だと思った。それに、顔剃りをしたことがなかったけど、ぜひ一度やってみたいと思った。キリが一人前の理容師となる過程をドキドキしながら見守った。
キリには意地でも理容師になりたい事情がある。しかしその道は平坦ではない。仕事って、働くってどういうことなのか。自分というものを確立していく過程の若者ならではの、悩み、葛藤。しかしその全てが、若き青春の輝きに溢れている。
理容師のキリちゃんが仕事を通して成長していく物語なのですが、お仕事小説としてもとても読みやすく、これまで縁のなかった理容室のことが良くわかりました。
登場人物達が暖かく、清々しく感動できる小説!
キリちゃんにシェービングしてもらいたいなぁ…
幼い頃、キリはいつも理容師の母に髪を切ってもらっていました。母の手がキリの髪を触る。その心地よさがキリは大好きだったのです。そして、キリも念願の理容師になりました。そんなキリが理容師の道のりに掲げる目標は、「母への復讐」‼︎
幼い日、キリと父を捨てていった母を見返したい一心で、キリは理容師になったのでした。お仕事小説大好き!この本でも、新しい世界の扉を開いた気分でした☆
#お仕事小説
#キリの理容室
#読書好きと繋がりたい
家族を捨てた母への復讐を果たすため、理容師になったキリの、人として、理容師として、経営者としての成長物語。幼い頃、父につれられて行った床屋さんが、匂いと共に目の前によみがえる。常連さんたちが侠気で、全員角刈りになり、キリを育ててくれる。シャンプー、蒸しタオル、シェービング、読んでるだけで気持ちよさが伝わってくる。読めば必ずシェービングにチャレンジしたくなる一冊。
理容室と美容室の違いってなんでしょう?
そう問われたとしてもおじさんが行く床屋とは違うの?なんてぼんやりとしか答えることができなかっただろう。
この物語で知るまでは。
理容師になって母を見返してやる。
始まりは幼い頃に自分を置いて家を出ていった母への「復しゅう」だった。
だけど、それはいつしか「夢」に変わっていた。
辛いことがある度に自分を捨てた母への恨みを綴った「ヒミツの復しゅうノート」なるものを読み返しては自分を奮い立たせ、真っ直ぐ前に進み続けるパワフルなその姿に読み手も元気をおすそ分けされる。
下手でもいい、空回りでもいい、失敗しても何度でも挑戦すればいい。
そんなキリだからこそ、周囲の人々にも愛され、不器用ながら成長してゆく。
スタートは商店街の小さな理容室だった。
そこから、新店舗を任され、レディスシェイビングへと事業を拡大し、女性と男性双方が、家族が行きたくなるお店作りへとキリの夢はどんどん大きく膨らんでゆく。
ふと気がつくと、あんなにカットが下手で常連たちの髪を切っては不評を買っていたキリがいつの間にか一人のストイックなかっこいい仕事人になっていた。
母との確執、叶わぬ恋の悩み、理容師としての夢と現実の隔たりへの戸惑い、壁が立ちはだかる度それら一つ一つと誠実に向き合い、キリは歩んでいく。
きっと、これからも。前に、前に。
今までの人生で足を踏み入れたことのない場所、理容室。小さいころからおしゃれに切ってもらうんだったら美容室、伯父さんが行くのは理容室、なんてイメージを持っていました。読んでいてこちらもこざっぱりするような感じを覚えました。主人公キリのカット技術問題、母親との確執、アタルとの恋、お店を経営する難しさ。盛りだくさんでとても面白かったし読みごたえもありました。そしてカット問題が解決したときと、母親との別れの場面にはうるっと来ました。この本を読んで理容室の可能性を見た感じがします。主人公キリがこれからも前を向いて頑張っていける未来を想像してやまないです。
幼いころにお世話になった理容室。なつかしいなと思うがなかなかハードルが高くて女性には入りずらい…。人気店を開くことを目標に奮闘するキリ。常連さんをはじめ、たくさんの人に支えられ、壁を越え突き進む。日本の理容の祖は信長!?床の間から床屋に?。日本の理容の歴史にほ~と感心しつつ、キリの奮闘を見守る。