増補 書店不屈宣言
わたしたちはへこたれない
田口久美子
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刊行日 2017/12/08 | 掲載終了日 2018/01/27
ハッシュタグ:#増補 書店不屈宣言 #NetGalleyJP
内容紹介
長年、書店の現場に立ち続けてきた著者によるリアル書店レポート。困難な状況の中、現場で働く書店員は何を考え、どう働いているのか。単行本から大幅改訂し、文庫化しました。
長年、書店の現場に立ち続けてきた著者によるリアル書店レポート。困難な状況の中、現場で働く書店員は何を考え、どう働いているのか。単行本から大幅改訂し、文庫化しました。
おすすめコメント
ちくま文庫12月の新刊です
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出版情報
発行形態 | 文庫・新書 |
ISBN | 9784480434845 |
本体価格 | ¥840 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
愛用している本サイトで珍しく内容紹介が一切無い書籍を発見。
そのタイトルは何と「書店不屈宣言」
不屈って本屋さんは何と戦うの?と思いながらリクエスト
本書は書店員としての著者の日々から始まり、主にジュンク堂の社員を中心にインタビューをし、それぞれの担当ジャンルの現状を纏めたものだ。
私が普段読まないジャンルのインタビューは元々知識が無いのでふーん位にしか感じなかったが、興味津々で読んだ項目は
「雑誌売り場の今昔」
「児童書という希望」
まずは雑誌について、著者曰く
「雑誌は売上に対しての在庫負担が書籍より軽く常連客がつきやすい、その為小型書店の雑誌占有率はどんどん増えている」
しかし、書店での雑誌の売上は低迷しているらしい。
詳しい事は割愛するが、雑誌の発行部数が少なくなる為、入荷数も必然的に少なくなる。
最近では月額幾らか払えばどんな雑誌でも読み放題というサービスも広がり、コミックに関して言えば電子コミックの売上が紙のコミックの売上を間もなく抜く様だ。
もし電子書籍に雑誌とコミック市場を奪われ、全ての書店から雑誌とコミックが無くなれば、書店はなんてつまらない空間になるのだろうか。
もう1つは児童書について、
私は児童書が大好きだ。
子供の頃に町の本屋さんで買って貰った沢山の本は、ワクワクする物の象徴として鮮明に記憶され、今でも小学生に混じって図書館で児童書を借りる。
しかし先に挙げた雑誌も総崩れし、出版全体の配達網が崩壊してしまえば弱小市場である児童書にも大きな影響を与える。
さて、書店が戦う「最大の競争相手」については、本書を実際に読んで貰うとして、もし町から書店が消えたらどんなに寂しい事だろう。
私は趣味が読書ということもあり、頻繁に書店を訪れる。
雑誌と漫画の発売日をチェックし訪れる事もあるが大抵は用事のついでに立ち寄るだけ。
お気に入りの作家の新シリーズが発売されていないか、Instagramでよくポストされるあの書籍はどんなものかと店内をくまなく見て回る。
そして時に、平積みされてる本の中からこれは!と思うものを見つける。
そうやって見つけた本は大抵外れる事なく面白い。
この面白い本を見つけるアンテナは、遡れば子供の時に訪れたあの町の本屋さんで磨かれたものだろう。
ひとたび、ネット書店のページを開けば私好みの本を勝手に選び出し、ワンクリックで購入する事が出来る。
でも私は用もなく訪れた書店で自分のアンテナに引っ掛かる本を見つけ出したい。
これは私自身だけでなく、一緒に訪れる子供にも言える。
カラフルな絵本や児童書を目の前にした子供の目はとてもキラキラしており、これはママが子供の時に読んだ本だよと言えば興味津々でその本に食い付く。
読書がどれ程楽しい事かを知るにはまず、沢山の書籍の中に立って自分好みの面白い本を探し出さなければならない。
自分自身で見つけた最高の一冊は、親子何代にも渡って愛されひいてはロングセラーとなるのだろう。
最後に、数多の要素が絡み書店は段々とその数を減らし続けている。
けれど私や私の子供の様に、喜びと希望を持って書店を訪れる者も必ずいるので、どの様な形態になろうとも諦める事なく踏ん張り続けて欲しい。
いち読書ファンとして、これからも本に関する全ての業界が繁栄し続ける事を願います。
田口さんご本人を存じ上げていること、インタビュー相手のジュンク堂書店池袋本店の店員さんもほとんど知っているので、非常に実感を持って読むことが出来た。※単行本でも読んでいる。
増補ということで今現在のコメントが追記されているが、5年後くらいにもまた次の版を書いてほしい。
出版に興味のある人は必読だと思う。
とにかく、元気が出た。分かってはいても仕事に追われて出来ていない事、そしてこれからの事、改めて考えるきっかけを作ってくれた。本を仕事にしてる人は勿論だけど本が好きで買いに来ている人に届けたい、そんな本。頑張ろう、今からでも。
各売り場の書店員のインタビューを元に構成されていて、陳列方法など書店側の売るための工夫を知ることができたが、後半のアマゾンの脅威についての印象の方が強く残った。書店が減るのは悲しいので、新刊はできるだけ書店で買おうと改めて思った。