NIGHTS OF THE LIVING DEAD ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド

本年（2017年）7月16日に逝去したゾンビ映画の巨匠ジョージ・Ａ・ロメロ

あらゆるポップ・カルチャーに影響を与えた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』

あの日、あの夜、他では一体何が起こっていたのか──

総勢19人のベストセラー作家がゾンビ映画の原点に挑む！

ロメロの遺稿となったゾンビ小説も収録！

★日本版には各作家によるロメロ追悼文を特別収録！

◆序文より

私はこのジャンルが好きでたまらなく、いつも関わっていたいのだ。ゆえに、今もゾンビ映画を作ることができる自分が大変恵まれていると感じずにはいられない。このアンソロジーは、偶然ではなく、確固たる意志と目的を持ってこのジャンルに飛び込んできた作家たちの短編集であり、その序文を任せてもらえるとは、これまたなんと幸運なことか。現在の境遇に導いてくれた数奇な運命に、私は一生感謝し続けるであろう。この本に掲載されている素晴らしい小説家たちの作品を、読者の方々に届けることができるのだから。──ジョージ・A・ロメロ

◆追悼文より

「ひとりのクリエイターがひとつのジャンルを定義した」と、断言できることはそうそうない。しかし、この50年間を振り返ると、まさしくジョージ・ロメロはそれに当てはまる。（中略）私は、彼の生み出した世界を楽しみつつ、敬意を持って参考にし、多大なインスピレーションを受けた大勢のクリエイターのひとりだ。今、彼の訃報を受け、悲しみに暮れている。今日、世界が少し小さくなった気がした。──マイク・ケアリー［作家、詩人、脚本家］

【収録作品】『生者の章』

その翌日／ジョン・Ａ・ルッソ

卓上の少女／アイザック・マリオン

ウィリアムソンの愚行／デイヴィッド・Ｊ・スカウ

動物園の一日／ミラ・グラント

発見されたノート／ブライアン・キーン

全力疾走／チャック・ウェンディグ

孤高のガンマン／ジョナサン・メイベリー

現場からの中継／キース・Ｒ・Ａ・ディカンディード

死線を越えて／ニール＆ブレンダン・シャスターマン

ジョージ・Ａ・ロメロへの追悼文

ジョナサン・メイベリー／ジョー・Ｒ・ランズデール／クレイグ・イングラー／ジェイ・ボナンジンガ／マイク・ケアリー／ジョン・スキップ／ライアン・ブラウン／デヴィッド・ウェリントン／マックス・ブラリア／キャリー・ライアン／ジョン・Ａ・ルッソ／アイザック・マリオン／デイヴィッド・Ｊ・スカウ／ミラ・グラント／ブライアン・キーン／チャック・ウェンディグ／キース・Ｒ・Ａ・ディカンディード／ニール・シャスターマン

■編著者プロフィール

ジョナサン・メイベリー　Jonathan Maberry

ブラム・ストーカー賞を5度受賞した、ニューヨーク・タイムズのベストセラー作家であり、コミックブック原作者。『Joe Ledger』『Rot & Run』『The Nightsiders』『Dead of Night』といったシリーズでも知られ、多くの作品が映画化進行中でもある。『X-ファイル』 シリーズをはじめとするアンソロジー小説の編集者も務める。カリフォルニア州デル・マーに妻のサラ・ジョーと暮らす。

ジョージ・A・ロメロ　George A. Romero

1940年2月4日生まれ。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』（1968）、『ゾンビ』（78）、『死霊のえじき』（85）、『ランド・オブ・ザ・デッド』（05）、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』（07）、『サバイバル・オブ・ザ・デッド』（09）など、数々のゾンビ作品を手がけた映画監督。他にも、『ジョージ・A・ロメロ／悪魔の儀式』（72）、『ザ・クレイジーズ』（73）、『マーティン／呪われた吸血少年』（77）、『ナイトライダーズ』（81）、『クリープショー』（82）、『モンキー・シャイン』（88）など、ホラーをはじめとする様々な映画を世に送り続ける。また、『フロム・ザ・ダークサイド』というテレビシリーズも担当。“ゾンビもの”という新しいジャンルを作り出した第一人者である（ただし、本人は、“ゾンビもの”という呼び方は嫌っている）。

2017年7月16日、肺がんで死去。満77歳だった。ゾンビ映画の新作準備中であり、本書はロメロの〝最後のゾンビもの〟となった。